「根回し」とは個人的に物事を説明し、情にに訴えて相手の了承を得る行為です。問題によっては数十人の人を個別に訪問し、秘密めかしげにコソコソ説得しなければなりません。「根回し」の反対語は「公開討論による合意」です。日本のマスコミは根回しが大好きで、それをしない人々をあからさまに非難します。私はこのような問題の解決方法が大嫌いです。あなたが「根回し」を好きなタイプの人間ならこの先は読むと不快になりますから、ここで読むのを止めて下さい。
最近、自由民主党が政権を民主党に明け渡してから毎日が明るい気分になりました。特に岡田外相が外務省の根回しもしないでいきなりアフガニスタンやパキスタンの紛争地を訪問し実態を調べています。
前原国土交通大臣は官僚の根回しをせずに八ツ場ダムの建設中止を宣言し、残り48ケ所のダム建設続行の一時中止をしました。その上、大阪へ行き、伊丹空港の不必要性を大阪府知事と話し合ってきます。そのあとで地方にある赤字空港の無駄を指摘し、成田でなく、羽田空港のハブ空港としての拡張を発表します。海外に行く多くの人々が成田が遠くて困っていました。羽田は東京駅から30分位で行けるのです。
羽田空港のハブ化は鳩山首相と充分相談しないで発表したのです。根回しをしないで自分の考えを発表する。それが非常に重要な考え方であれば多くの人々が支持し、官僚の反対があってもいずれは実現します。このような政治スタイルは欧米的で明るい青空のような感じがします。密室政治の暗さが一気に消滅したようです。
前原さんの提案が100%実行出来るか?それは未定ですが、少なくとも下のような事実を国民が初めて認識したのです。
(1)ダム建設は八ツ場ダムの他に48ケ所もあり、巨額の税金が消費されている現実の認識。
(2)日本全国に不必要な空港を多数建設し、維持管理費を含めて、巨額の出費をしてきたという事実の認識、そしてそれは特別会計という不明朗な運用をしてきたのです。
(3)日本航空(JAL)の経営危機は地方の空港へ赤字でも航空機を飛ばす規則のおあかげでもあります。自民党の指導で赤字体質になったという認識。
率直に言って、皆様は上に書いたような事実を今までご存じでしたか?少なくとも私は知りませんでした。吃驚しています。
国土交通省一つでもこの調子です。農林水産省や防衛省には何か巨額の無駄な出費が有りそうです。民主党の大臣がみな前原さんのように根回し無しの、自己責任で重要な問題を明らかにしてくれるのを期待しています。
今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。 藤山杜人
航空自衛隊に11年勤務していた、私のネット上の友人が下記のコメントをくれました。まず、ご一読下さい。
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藤山杜人 様
歴史の真実は教科書に載っていない事が沢山ございますね。
藤山 様のブログを拝見致し『戦争を知らない』僕らの世代も
歴史の真実を学び後世に伝える義務があると強く思います。
戦後、我が国から消えた最大のことは『愛国心』と思います。
私が子供の頃は祭日や正月等は日の丸の旗が一般家庭でも上がって
おりましたし祖母から戦争について話を聞かされたものです(祖母が満州から
ひき上げた話で、私の母は一歩間違えれば残留弧児だったのです)
現在はそういう光景を目にしませんし話さえ聞きませんです。
段々、過去は忘れさられていると思います。
自衛隊もそうなのですが、昭和の時代から平成に変わり
自衛官も完全に変わりました。
公務員なので入隊する。安定しているから部隊に定年まで在籍する。
『国を守る』という意識が私が在籍した11年間で部隊内でも確実に薄れました。
自衛隊でも『文民統制』を教育されますが、ここ20年間で薄れていってる
と思います。昭和の時代の自衛隊は『中隊長からの精神教育』が
一番大事な科目でした。教えは『愛国心、平和、文民統制』。私の頭の中には
除隊して10年になりますが鮮明に記憶しています。
現在は意識が違うから悲しいです。
しかし一人一人の国民が戦争の真実を勉強し、後世に伝える事が
社会人の再教育で重要な事ではないかと考えます。
自衛隊が何故必要か?歴史を知る事で解ると思います。
伝えないから解らない、知ろうとしないから解らない。
過去の事、人ごと、になるのではと考えます。
そういう社会であってはいけないと思います。
敬具、 ゆき
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人類の歴史を見ると軍備無き国家は存続出来ませんでした。戦後、日本では反戦運動や絶対平和運動で再軍備反対や自衛隊無用論を主張する人々が居ました。強大なアメリカ軍が日本を占領し、外国の日本侵略を阻止していたのです。それで再軍備は必要無いと主張出来たのです。この事実を正しく認識し、自衛隊のことをもっと真剣に考えるべきと思います。
日本が独立国家になるためには軍備を整え、自衛の決心をする必要があったのです。自民党政権は国民に充分な情報公開をしないで、毎年、自衛隊の整備、強化を進めてきたのです。
ここで重大な問題は自衛隊の軍備の内容と経費を充分に公表して来なかった事です。軍備のコストに対する戦争抑止効果の比較を公表すべきでした。
民主党の防衛大臣がこの情報公開をすべきです。それを期待して私は民主党へ投票しました。軍備は軍事秘密だから情報公開出来ないという発想は根本的に間違っています。作戦や戦略は軍事秘密ですが、軍備は公表したほうが戦争抑止効果があるのです。
国土交通省ですらあれだけ莫大なムダ使いがあるのですから防衛省にも有る筈です。
平和を願う人々は自衛体の廃止を主張しますが、それはアメリカ軍の基地があるから主張出来る論理なのです。
平和を願う人は自衛隊に関心がありません。この態度こそ巨額の無駄な防衛費の原因になるのです。
皆様のご意見をお聞きしたいと思います。コメントをお待ちしています。(続く)