60歳以上の男性は体力が次第に落ちて、過激なスポーツや登山がしんどくなって来ます。ゴルフも良いのですが遠方へ飛ばなくなりスコアが次第に落ちてきます。どうしても若い時のように楽しくありません。ところがクルーザーヨットは風の力で走るので体力よりも知恵が重要になります。船の上に乗ってしまえば体力の無い老人でも非常に楽しいものです。その上運動神経がなくても楽しめます。その費用も少ないのです。年金生活でもやりくり出来ます。そんな理由を具体的に説明します。
(1)出費が想像以上に少ない。
小生は50歳からヨットを始め、52歳で中古の19フィートのクルーザーを買い、10年間乗って、62歳でもう少し大きな26フィートの中古のクルーザーに乗り換え、既に11年間使っています。購入金額はどちらも100万円ですから合計200万円の出費でした。それを21年間使っているので一年間に換算すると約10万円です。年間30回以上セイリングしますので、一回あたりに換算すると3000円位の出費です。クルザーは進水後10年たっても20年たっても新品同様に見えます。故障も少ないものです。
ゴルフへ行くと18ホールのフィーが15000円位かかりますから、クルーザーヨットは随分と安いことになります。
(2)海でなく湖でセイリングしていると安全で経費が非常に少なくなります。
海は急に荒れると危険です。舵やエンジンが故障すると外洋遠く流されて死んでしまいます。その点湖なら安心です。座礁だけが危険な事故です。生命の危険がありません。
クルーザーを海で使うには多額の金額が必要です。マリーナに係留すると年間120万円位かかります。湖では年間30万円くらいです。ちなみに私の係留岸壁は茨城県の県営なので年間7万円です。
その上、海では船底に貝類が密着します。毎年、上架して船底の貝を取り、塗装します。この費用は15万円位かかります。ところが淡水の湖では船底に貝類がつかないので船底を塗りなおす必要がありません。私のクルーザーは11年目になりますがその間一度も上架していません。
海でクルーザーを走らせるとレーダーやGPSや船舶無線の装置が必要で免許も取らなければなりません。湖では携帯電話だけで良いのです。
クルーザーヨットのある湖は、私の見た限りですが、猪苗代湖、野尻湖、霞ヶ浦、河口湖、山中湖、諏訪湖、琵琶湖などです。
(3)船検は車検より少額です。
車検は2年に一回、普通乗用車ですと強制賠償保険も含めて15万円位かかります。毎年の自動車税も何万円もかかります。
ところが船検は3年に一回で大体2万円です。強制賠償保険はありません。
車検や自動車税の高さが異常と思っています。
(4)クルーザーヨットは体力と風速に合わせてゆっくり走りながら楽しめます。
この記事の下に強風になったとき帆の面積を小さくして安全に楽しむ方法を説明しました。このようにゆっくり走らせれば、体力も必要がないのです。
船の頭を風に向かって立てるとすべての帆がバタバタして風を含みません。そうしてから帆を絞めつけたり緩めたりすればウインチなど使う必要がないのです。
力が不要な訳です。しかしこうすると船足が落ちますからヨットレースでは負けてしまいます。老人になったらレースに出ないことが重要です。
(5)湖上のヨットは別荘代わりに泊って楽しむことが出来ます。
上に掲載した写真は山中湖の沖に何時も係留されているヨットです。この船の右手後方には純白に雪を頂いた富士山が輝いています。別荘代わりに宿泊し、満天の星の下でスコッチでもゆっくり飲んだらさぞ爽快に違いないと羨ましく眺めています。
湖の周りの風景は素晴らしいのが普通です。昔、猪苗代湖に係留してある友人のクルーザーでビールパーティーをした時は満月でした。後ろの磐梯山もよく見えました。
霞ヶ浦はそれ程風光明媚ではありませんが毎年数回別荘のように泊りに行きます。クルーザーには2口ガスコンロ、流し、調理台、食器や鍋を仕舞う食器棚が付いているので料理を作ります。電動水洗トイレもついていますので泊れます。旅館に泊る費用を考えると随分と節約できます。
その他色々ありますが、今回はいったん此処で休憩にします。(このように休みながら趣味を楽しむのが重要ですね。) (続く)