山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

イワウチワとヒカゲツツジが咲く山  平成26年4月13日

2014年04月15日 | 山梨無名山
 昨年坪山を訪れた時は1~2週間ほど時期が遅く,お目当てだったイワウチワはもうしおれかけていた.山梨県ではこの山でしか見られない花なので,満開の時に是非とも見に行ってみたいと思っていた.三脚を立てて写真撮影するとなると,登山者の邪魔になってしまうため,混雑が予想される午前10時以降の時間帯は避けなければならない.早起きして坪山の駐車場には7時半頃に到着した.先客は車2台のみ,まだ混雑は始まっていなそうだ.

 7時45分に駐車場出発したが,忘れ物をして一旦戻り,8時出発となる.目的のイワウチワの咲く場所あたりまでは黙々と登る.

    登山道入口の桜はほぼ満開


    土手にはカタクリがちらほら咲く.


    囲いでおおわれた場所にはカタクリの群落


    登山道分岐.昨年は左に曲がって登ったが,今年はイワウチワを目当てに右に進む.


    中腹のミツバツツジと坪山稜線.

 1時間ほどでイワウチワの咲く場所に登り着いた.ここで三脚を取り出して撮影を始める.清楚で可憐なその花はちょうど見頃ではあるのだが・・・思っていたほど花付きが良くなかった.葉っぱはたくさんあるが,花が少ないように思う.こんなものなのだろうか?


    イワウチワが見え始める.ちょうど見ごろのようだ.


    イワウチワ


    イワウチワ群落


    清楚で可愛らしい花

 イワウチワが咲き始める少し下あたりからヒカゲツツジが満開となっており,登山道の両脇を見事に彩っていた.見事なヒカゲツツジの群落だ.山頂付近はまだ蕾だった.


    登山道の両脇にイワウチワの群生
   

    イワウチワの咲く標高800m前後はヒカゲツツジが満開.


    ヒカゲツツジ群生


    地味だが清楚で愛着を感じるヒカゲツツジの花.


    坪山山頂直下の急登.


    坪山山頂.到着した時は誰もいなかったが,その後続々と登山者が到着し,あっという間に人がいっぱい.

 山頂には10時半に到着した.写真撮影している間に2組,4人の登山者に追い抜かれたが,山頂に到着してみると誰もいなかった.私のすぐ後ろを6~7人のグループが登ってくる声がしていたので,広い場所を避けて山頂の隅で休憩する.10分ほどするとそのグループが登り着き,さらに続々と登山者がやって来てあっという間に山頂は人でいっぱいになってしまう.同じルートを下山すると人がたくさんだろうから,あまり人の来ない反対側の急峻ルートを下山する.誰も来ないだろうと思っていたら,3人連れの女性登山者が登ってきた.結構大変そうだった.会ったのはこの3人のみだった.


    反対側のルートもヒカゲツツジは咲くが,あちら側のメインルートの方が多い.


    ロープのつけられた急斜面.ロープはところどころ痛んでいるので,あまり頼らないほうが無難.


    岩尾根.危険そうに見えるがたいしたことはない.


    アセビとヒメシャラの道

 川の上流側の道路に下りる道があり,そこには大きな杉の木と鳥居が立っているのが見える.以前から気になっていたのでちょっと立ち寄ってみた.


    左手の神社に降りる.


    神社の古い建物が建っていた.中は集会所のようになっていた.


 下山しながら反対側の尾根も探したが,イワウチワはあの尾根にしか咲かないようだ.減っている気はしないが増えている様子も無い.山梨県ではおそらくここでしか見られないため,これからも大切に見守って行きたい.
コメント (4)
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遠そうで近かった山 太良峠から棚山へ  平成26年4月12日

2014年04月15日 | 山梨無名山
 棚山の名を知る人はマニアな登山者の方だと思う。帯那山と兜山(いずれも山梨百名山)の間に位置する標高1100mほどの山で、山梨市と春日井町の境界にあり、すぐ西側は甲府市の西側の境界がある。新しい昭文社の地図にはルートが示されているが、県内のマニアが登るマイナーな山といって良いと思う。かつては積翠寺の奥にある岩洞峠からのルートが主だったが、現在では山梨市のほったらかしの湯からのルートが整備され、そちら側がメインルートになっている。どちらのルートでも日帰りで問題無く登れる山ではあるが、なんとなく奥深くて登りにくい山というイメージがあった。情報が少なく、道が荒れているのでは?という思いもあった。

 午前の業務を終えてパソコンをいじっていると、あっという間に時間は午後1時になってしまった。ルートの状況を見るのが主な目的で最短距離の太良峠から棚山へ行ってみることにする。途中にはNTT電波塔が立つピークがあり、職場から見上げるその山は未だに行ったことが無く、機会があれば行ってみたいと思っていた。電波塔管理のための林道が延びているが、入り口のゲートは厳重に閉鎖されていて人も通ってはいけないのではないかという感じを受けており、敬遠していた感がある。なので、ゲートを避けて脇の斜面から直接稜線に登り着くと、すぐ下に林道が走っており間もなく林道と合流した。


    NTT電波塔のピークに至る林道。一般車は通行禁止。


    途中から電線道を直登する。


    NTT電波塔ピーク。本日最も高いピークだが、林に遮られて眺望は無い。

 太良峠から25分ほどで電波塔ピークに到着する。林道は3分の2周ほど山を巻いて反対側から延びて来ていた。回り込むのも面倒なので棚山に至る尾根に向かって山の斜面を直下りして林道に下り、棚山に至る道に入る。


    向こうに見えるこんもりした山が目指す棚山。標高は太良峠と同じくらいで、電波塔ピークからは少し下る感じ。


    山の斜面を直下りし、林道に下りる。


    棚山方面に至る道。この林道はこの先で終わっており、その先は登山道(山道)になる。


    棚山を示す看板あり。


    林道の終点には白樺の生える休憩所がある。


    その先は山道。荒れた道を想像していたが良い道だった。真新しい踏み跡もあった。


    道標もしっかりしている。右に行くと岩洞峠。


    驚くほど良い道が続いていた。左に見えるのが棚山。


    最後の登り。ここはちょっと傾斜がきつい。


    棚山山頂。

 いつものように、ちょっと余計な寄り道(ルート探し)をしながら歩いたが、1時間20分ほどで棚山山頂に到着した。どちらかというとマイナーな山だけにもっと荒れた道を想像していたが、あまりにも良い道で拍子抜けした感じだった。眺望もまずまずで、山梨市から塩山の市街を眼下に眺めながら大菩薩連山がずらりと見える。反対側には南アルプス、そして富士山も見える。林の中のあまり眺望の無いピークを想像していただけに、この眺望の良さには少し驚いた。


    大菩薩連山がずらりと見える。


    下に見える駐車場はほったらかしの湯。


    富士山の眺望。


    ズーム。この日は午後になっても雲が巻かず、富士山が見えていた。

 30分ほど休憩したが、時間は午後3時半と遅いこともあって、誰も登って来ず、誰にも会わなかった。30分ほどのんびり休憩して下山。帰りは真面目に(?)歩いて50分ほどで下山した。


 遠い山というイメージがあった棚山だったが、歩いてみればルートは整備されていて簡単に行けるピークだった。我が家の裏山の一角に棚山も入れたいと思う。


    今回歩いたルート。標高差は累計で往復含めて450mほど。
コメント (2)
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