よくある大きな美術館ではなく
既存の建物で自分でコレクションした美術品を展示している
「邸宅美術館」
東京にはたくさんあると、夫が本を買ってきてくれました。
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久しぶりのぶらり散策は、この本にある
横山大観記念館と朝倉彫塑館にしました。
上野公園近くから谷中辺りの散策です。
この辺りは以前「七福神巡り」や
お花見で谷中巡りをしたところですが、
小さな美術館巡りと目的を変える事で
全く違った散策となりました。
まずは、池之端にある 横山大観記念館へ
千代田線の湯島駅から10分ほどです。
上野公園には毎年書道展などで何度か来るのに
全く知りませんでした。
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この建物は、大観が実際に住みながらアトリエとして使っていた日本家屋です。
一階はみずから設計したお庭を眺められるお茶室や客室などが公開されていて
大観の習作品や師でもある岡倉天心の軸などを観ることができました。
二階は自然の光をふんだんに取り込める大きなガラス窓があるアトリエです。
当時は不忍池が真正面にみえたらしく、全てを計算した設計となっていたようです。
大観はこの畳敷きの部屋で襖や屏風の様な大きな絵をも書いていたとのこと。
正面には未完成である屏風絵(柿紅葉)が展示されていて、その美しさに感動しました。
完成品は永青文庫所蔵の様で、いつか観たいと思います。
今年の5月に国立近代美術館で観た
40メートルに及ぶ「生々流転」の習作品の展示がありました。
岡倉天心の個性あふれる掛け軸は、
この空間に静謐を感じる絶品でした。
大観は生涯勢力的に絵を描き続けたので、
いろんな美術館で鑑賞できますが、
この記念館で観る事は、今までと違った体感です。
是非季節を変えて再訪したいと思いました。
途中昼食をとり、谷中のヘビ道のお店をみながら朝倉彫塑館へ。
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↑ こんな風なお店がたくさんありました。
手作りのブックカバーを売っているお店で
新書版のカバーを買いました。
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朝倉彫塑館到着!
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以前ここを気になりながら通り過ぎた事を思い出しました。
ここは、彫刻家朝倉文夫のアトリエと住居を公開しています。
全て朝倉文夫のアイデアと希望を取り入れた設計との事。
最初に天井が高いアトリエがあり、
重要文化財となっている「墓守」「大隈重信」「小村寿太郎」など
大きな背の高いブロンズ像がありました。
隣の書斎には天井までの書棚にびっちりと本がありました。
アトリエ館は洋館ですが、住居は純日本家屋で、
お庭を愛でる構造となっています。
びっくりしたのは、屋根の上の造園!!
大きなオリーブの木があり、数体の像がありました。
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大地に根をはるオリーブの木が元気に育っているのが驚きです。
朝倉文夫の多趣味度が満載でした。
今回の2つの美術館は、今まで観たり感じたものとは違って
とてもおもしろいと思いました。
まだ観たことがない人にオススメしたい!!
横山大観も朝倉文夫も超一流の日本を代表する芸術家、
2人に共通している点は、自然との共存。
住居のこだわりは、自然を愛で感じる環境を
自ら作っているということ。
芸術を生み出す環境のこだわりという点においては
大好きなモネとも共通している!
まだまだ知らない邸宅美術館をこれからの楽しみの中に加えよう!