祥泉暦

日常の出来事の記録

今こそ臨書

2016-07-31 10:03:33 | 
毎年応募している毎日書道展、
規模が大き過ぎる為、正直どう関わって良いか多少疑問を抱いていました。
自分の微力さを痛感しても、どこをどうやって良いものかがわからないし、
一年経過しても、進歩が感じられず早10年。


今年の毎日書道展の特別企画が 「今こそ臨書」
約三週間の期間中の16回、
今毎日展を牽引している書家達が
交替でギャラリートークショーが企画されていました。


臨書とは、中国や日本において優れたと言われる古典の書を鑑賞して、
それを感じたままにいわゆる真似て書く学習の方法です。
ギャラリーには、著名書家達の臨書が展示され、
一同に展示される機会はもうないと言われています。
古書を真似て書く臨書が書道展に展示されることそのものに
批判的な方もいらっしゃるようです。
が、著名書家達が歩んだ道を目にする機会を得ることができました。
さすが日本で代表される書道展を牽引する書家達の想いが詰まった企画でした。

3回参加して聞いた3人の先生のお話が心に響き
忘れないように書き留めておきます。

✳︎創作活動をしている段階で迷ったときこそ臨書にもどります。
そこにヒントが見えてきます。

✳︎たくさんある古典のなかで、自分が好きな書を臨書しましょう。
好きなものでなければ続きません。
そうしているうちに好きな物が広がってきます。

✳︎臨書は修行のようなもの。修行した末、基本的な鍛錬から得られる
作品観、円熟の旨みが醸し出される

✳︎円錐形をした筆の穂の8面を使って書く
✳︎逆筆の鋭い表現をするには、柔らかい羊毛の穂先が長い筆が良い
✳︎基本に忠実に学んだ後は、基本を破らなければならない。
破る勇気が必要である。守り尽くして破る。
✳︎同じ作品を紙や筆を替えて臨書する。

そっか、鍛錬 修行 の臨書かあー。
欧陽詢 褚遂良 王羲之 を一通りやった気になってました。
積ん読状態にあった 「毎日書道講座 楷書」に
私たち書団の新井瑞雲先生の書があって、
王羲之以前の鍾繇(後漢の大臣)の書になじんでいることが書いてありました。
早速鍾繇の法帖を手に取りました。
今更ですが、長く好きで師事してきた新井先生の書の原点にたどり着き感無量!
そしてここからがスタートだと自覚し覚悟をしました!

「先人達の言葉、書から紐解く」
このワードは、今年気づいた課題です。

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