祥泉暦

日常の出来事の記録

2019年2月の課題

2019-02-15 10:15:25 | 
今月は顔真卿展風潮に合わせて、王羲之から顔真卿までの書歴を学び鑑賞しました。
仮名は、まだまだ思うように書けないけれど、
日本古来の筆跡を学び始めて良かったと思う今日この頃です。
何より展覧会に行った時、漢字部門も仮名部門も観れるから、
以前より楽しみが増えました。


雨點残紅花意動風敲疎翠竹陰清
張養浩(チョウヨウコウ)詩 元代の官僚儒学者
雨が注ぎ降ると散り残りの赤い花も揺れ動き、
風が竹やぶのまばらな緑色を吹いて清らかな音を立てている。
敲 たたく
☆私の字は偏と旁の間が空き過ぎらしい。。今月は気にしてみたつもり


遠塞書難寄 空庭花自開 舊巣雙燕子 今歳不會來
客中春晩 郭登(カクトウ)詩 明朝時代の詩人
遠塞書寄せ難く 空庭自ずから開く 古巣双燕子 今歳来らず
遠方の砦にいると故郷の手紙はほとんど届かない。
静かな庭に花が咲いている。古い巣は、昨年は燕が2羽いたが、
今年は春になったがまだ来ない。
書 手紙、寄 送る、舊 古い、
台湾で覚えた中国語が時々役に立つ w
☆ 5言詩の文字配列を素敵に配列して素敵、もちろん新井瑞雲書
これは気に入っている作品なので、何かの時の為に更に練習しておきたい。



誰もが知っている柿本人麻呂
東の野にかぎろひの立つ見えて かへりみすれば月かたぶきぬ














山茶花に雪ふりつもり閑かなり
七面鳥のくぐもりの声 北原白秋


常設展示室 原田マハ著

2019-02-15 07:19:26 | 書籍


期待を裏切らない 原田マハ、
電車の中でも読める文体が嬉しい。
家ではなかなか読書の時間が取れない。
時間はあるのだけれど、家にいると
読書の優先順位が下がってしまう。

ちょっと遠いなぁと躊躇してしまう予定でも、
本が読めると思うと、電車移動もまた良し。


今回のこのタイトル 「常設展示室」
美術館に行く目的は、大抵特別展なのですが、
入場までの待ち時間と激混みでゆっくり観れない、
ベルトコンベア如くさっさと立ち去れと言わんばかりの
監視委員の声かけ、、、
その後に常設展を覗く体力がほとんどない。
以前国立西洋美術館の常設展示室を目的に行ってビックリ、
こんな入場料で良いんですか、と思うほど充実していました。


本題に戻って、、、
最近の短編集のこの本は、
先をもっと知りたいところで終わっているような、
軽めの内容のものあり、
面白くない訳ではないけれど、少し物足りなさを感じていて、
最後の一編 「道」で、来ました!!
泣きました!
東山魁夷の「道」を題材にした小説。

ルソーを題材にした「楽園のカンヴァス」や
ピカソを題材にした「暗幕のゲルニカ」
ゴッホを題材にした「たゆたえども沈まず」など
どれも大作ですが、
「道」は短編なので作品のスケールは、ほかとは違いますが、
良かった!

昨年末読んだ作者の「一枚の絵」で、
やっぱり最後に登場する東山魁夷の「道」
これを読んだ時に 観たい! と思っていたのにまだ観ていない。
ぜひ共行かなきゃ 近代美術館の「常設展示室」へ。