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岐路に立つ日中台関係(台湾の不満)

2016年05月10日 13時34分16秒 | 日記
日本が自国の領土・領海を守る事は当然です。しかし、惜しむらくは、台湾の漁船を拿捕した事で、熊本地震以降、良好な関係を築いていたかに見えた両国の関係が、俄に怪しくなりました。台湾の海岸巡防署は1日、周辺海域での台湾漁船の操業保護を目的として、巡視船を同島周辺に派遣する騒ぎとなっています。何故、この様な事になってしまったのでしょう。

・台湾の現状

事件の話しの前に、台湾と中国の現状について少し触れておきたいと思います。

1、1月16日の台湾総統選で独立志向の民進党 蔡英文氏が、国民党を破って当選しました。八年ぶりの政権交代です。現在、訪日台湾人も増えて、日本との関係は非常に良好です。先月の熊本地震でも、多くの義捐金や物資、暖かい励ましの言葉が寄せられました。

2、日台のこの様な状況は、既に台湾側に対して圧力をかけ始めていた中共にとっては、看過できない物であったと思われます。

台湾への圧力と思われる事件については、例えば、次の様な例を挙げる事ができます。

○「高雄港の国際クルーズ客船寄港数が、2015年には過去最多の46便だったが、今年は20便前後と半減する見通し。主な理由は、昨年23便が寄港した香港拠点のスタークルーズが、今年は高雄港に寄港しない方針を明らかにした。

旅行関係業者によると、スタークルーズだけでなく中国・渤海輪渡の「中華泰山号」と海航郵輪の「海娜号」も、今年は高雄港に寄港する予定がないという。クルーズ路線の人気が低下し、中国人旅客が日本路線などを希望していることが背景にあるとみられ、スタークルーズも、日本や中国、韓国などを結ぶ路線の運航に注力する方針だ。

台湾の主要港湾業務を統括する公営企業の台湾港務によると、今年、高雄港への寄港を申請したクルーズ客船の寄港数は現時点で14便。観光局の許伝盛局長は「蔡英文新政権が5月20日に発足することに絡み、中国政府が訪台ツアー客数を制限していることもクルーズ船寄港回数激減の背景にある」と分析している。(「NNA.ASIA」『高雄港のクルーズ船寄港数、中国客減で半減も』2016/04/28より)

気に入らないと、政治的・経済的に圧力を掛けてくる。中共の手口をよく示しています。また、台湾で起きた事は、日本でも起こり得る事でもあります。私は個人的に、中国に対するビザの緩和は、時期尚早なのではないかと思っています。

もう一つ、「NEWS WEEK」の記事です。

○「蔡英文氏の新台湾総統就任を約1カ月後に控え、中国は同国に対する圧力を強めている。反中感情の波に乗って当選した独立派の蔡氏にとって、前途多難なスタートになりそうだ。

中国はこの数週間で、かつて台湾と外交関係のあったガンビアと国交を回復。一方、ケニアで通信詐欺に関与したとみられる台湾人を中国に送致させた。犯罪として扱われるよりも政治的に対処されたとして、台湾側はこれを非難している。

台湾はまた、中国と台湾の高官をつなぐホットラインにおいて、中国が最近の緊急時に2度返事をしなかったことを明らかにした。

「中華民国」としての台湾を認めているのはわずか22カ国で、ケニアを含む大半は北京に指導者がいる「中華人民共和国」と外交関係を結んでいる。

台湾は中国にとって、最も神経質な政治問題の一つであり、共産党の懸案事項の中核をなしている。南シナ海の領有権問題よりも大きい。

今年1月に行われた選挙で蔡英文氏と同氏率いる民主進歩党(民進党)が圧勝してから、中国政府は同氏の動向を注視していくと繰り返し警告している。蔡氏は5月20日に総統に就任する。

08年に国民党の馬英九氏が総統になって以降、ハイレベル協議が定期的に行われてきたが、清華大学の台湾専門家は、もし蔡氏が対中政策を説明しないなら、中国と台湾の対話が断たれるリスクがあると指摘する。

一方、中国との平和を望み、体制を維持したいとする蔡氏だが、「(ケニアからの)台湾人の国外退去に関する問題で、われわれを代表する権利など北京にはない」と、蔡氏は先週フェイスブックにこう記した。

国務院台湾事務弁公室主任の張志軍氏は、ホットラインで台湾側がガンビアの件で同氏と連絡を取ろうと躍起になっていたとき、オフィスにはいなかった。また、台湾の中国政策を主管する行政院大陸委員会によると、ケニアの件で連絡が取れるようになるまでに少なくとも2日かかったという。

中国政府は、蔡氏が中国政策を明確にすることを望んでいるが、同氏は口を閉ざしたままだ。その背景には、中国軍の存在がある。

中央軍事委員会副主席の許其亮氏は先週、台湾の対岸に位置する福建省の部隊を訪れ、軍事力強化に励むよう激励した。

中国軍は先月、1949年に内戦で国民党が台湾に逃れたのに続き国民党軍に勝利した、重要だがあまり知られていない記念日を祝ったが、このことは中国軍が今なお台湾を中国の戦略的優先事項の一つと考えていることを思い起こさせる。

「われわれは『台湾を再統合せよ』と大声で叫ばなくてはならない」と、南京軍区副司令官を務めた王洪光中将は先月、インターネット上でこのように記した。」(「NEWS WEEK」『蔡英文の新台湾総統就任まで1カ月、圧力強める中国ーー独立派の蔡英文は対中関係をどうしていくのか?』 2016年4月25日 10時24分より)

要するに、今回の拿捕は、台湾の蔡英文氏にとっては船出直前の、しかも中共に厳しく監視をされている情況下で起きた事であり、中国側にとっては、何か手を打とうと機会を伺っていた時に起きた事件でした。

3、習近平政権は、情報の統制を強めています。例えば、昨年10月から12月にかけて、香港で中国政府に批判的な書籍を出版、販売する書店「銅鑼湾書店」の関係者5人が相次ぎ失踪し、中国当局による拉致の可能性が噂されました。また、今年3月中旬には、北京と香港を中心に活動するメディア関係者5人が相次いで失踪。当局に連行された可能性が取り沙汰されました。

例えば、報道の自由に関する調査でも、

○「香港記者協会(HKJA)が3月22日に発表した調査による「報道の自由度指数」で、2015年は香港における報道の自由度が2年連続で悪化した。

調査は、1000人超の市民と記者数百人を対象に実施。その結果、一般市民の54%、記者の85%が昨年は報道の自由が縮小したと考えていた。特に、政府批判への懸念が最も強く、意見表明を差し控える「自己検閲」の雰囲気が一段と広まったとみられている。」(「NEWS WEEK」『香港記者協会、2年連続で「報道の自由度指数」が悪化と発表ーー体制批判の本を扱った書店関係者の失踪などで、「自己検閲」の雰囲気が広まる』2016年3月24日(木)20時25分より)

香港だけではなく、台湾の媒体も同様に、報道内容が規制されてきています。以下に紹介するのも、中共の影響を色濃く受けている媒体です。報道内容を通して、中共の注目している点を伺うことができます。

4.中国は対外政策として、「夷を以て夷を制す」と言う戦略をとります。自分達は表に出ずに、同士討ちをさせる方法です。例えば、新疆ウイグルで暴動が起きる場合、人民解放軍や武装警察を投入して鎮圧しますが、その解放軍や武警にはウイグル人が投入されています。台湾と日本が、互いに反目しあえば、中国にとってこれほど好い事はありません。

5.この出来事が、日中外相会談の直前に起きた事も重要です。現在、南シナ海問題は世界的な懸案事項となっていますが、中国は「沖ノ鳥島」を埋め立ての元祖と吹聴しているからです。


・事件のあらまし

NHK他の報道によれば、先月25日、東京の沖ノ鳥島沖の排他的経済水域で違法に操業したとして、海上保安庁は台湾の漁船を拿捕し、船長は担保金を支払った事で釈放になりました。これに対して、馬英九総統は、沖ノ鳥島について「島ではなく岩であり日本が排他的経済水域を主張することはできない」と批判し、外交部が台湾での日本政府の窓口となっている「交流協会」の代表を呼んで抗議をしました。

台湾の当局は、巡視船と、漁業訓練船を沖ノ鳥島近くの海域に派遣することを決め、1日、台湾南部の高雄の港を出ました。巡視船を派遣した台湾の海上警備当局の担当者は、「台湾の漁船が操業する権利を全力で守る」と強調しました。日本側は「沖ノ鳥島は、国連海洋法条約で島としての地位が確立している」と反論するとともに、冷静な対応を呼びかけていますが、台湾側は日本への反発をさらに強めています。(「NHK NEWS WEB」『日本最南端の沖ノ鳥島沖 台湾が巡視船など派遣』5月1日19時10分より)

以下は、台湾で報じられた内容です。

「世界新聞網」

『日本に拿捕された漁船の船主は170万を調達 26日午前に送金(被日扣漁船主籌170萬 26日上午匯款)』

April 25, 2016, 10:18 am

「屛東(へいとう、地名、屛東県琉球郷)琉球籍の漁船「東聖吉16号」が公海上で日本に拿捕され、船主は既に保証金170万台湾元を準備した。もし、本日、外交部と日本側との協議で成果が出ない場合には、明日の午前中に、保証金を中華民国駐日本代表所に送金する。

琉球区漁会総幹事 蔡宝興は、それでも外交部が本日努力して、人物と漁船が釈放されることを望む。もし、保証金を日本に納めることになると、それは話し合いで罪を認めた事なる。つまり、「東聖吉16号」が漁をしていた「沖ノ鳥」礁の海域は、日本の領海であると承認することになり、この様な判例があると、今後「台湾漁民は悲惨だ、あそこで漁ができなくなる。」、と述べた。

目下、日本の保安庁公務船上に拘留されている「東聖吉16号」船長 潘建鵬は、午後に父親であり、また船主でもある潘忠秋に電話を掛けて、日本側が、明日の午前中に170万台湾元(1 台湾元=3.3119円)の保証金を日本側に納めるよう要求しており、さもなければ、ヘリコプターで小島に送られ、小島で飛行機に乗り換えて日本に送られ、漁船も同時に日本に向けて牽引される。

人と船が一旦日本側に差し押さえられ、法律で漁船が日本領海に侵入したという判決を受けると、その時は、必ず800万台湾元の罰金を支払わなければならなくなるので、潘忠秋は急いで170万元の保証金を工面した。しかし、その様な大金は俄に工面することはできないので、蔡宝興が先に潘家に貸す事になった。

蔡宝興は、潘忠秋の立場からすると、主権の問題は政府が解決すべきで、彼は必ず、人と船を一刻も早く釈放し、日本に押送されて法律で裁かれる事が無いようにしてもらいたい。もし、外交部が、本日、日本側との協議で成果を上げられなければ、明日(26日)午前8時、潘忠秋は、金を中華民国駐日本代表所に支払い、代表所から日本に納める、と発表した。

潘忠秋は、漁船が漁に出る時には、漁業署の指示を仰ぎ、漁業署が公海での漁の許可を公表する、だから、政府には必ず責任がある。万一、保証金を日本に支払い、政府がその金を取り戻さないなら、その保証金は、政府が「賠償」すべきだ、と述べた。

「東聖吉16号」は昨晩7時頃、「沖ノ鳥」礁の海域で漁をし、日本の保安庁公務船に追跡され、本日早朝5時頃、北緯19度47分、東経138度38分の、「沖ノ鳥」礁の東南東方150海里の海域(鵝鑾鼻(がらんび、台湾島最南端の岬)の東方1007海里)で、日本の海上保安庁公務船に拿捕された。」(「世界新聞網」『日本に拿捕された漁船の船主は170万を調達 26日午前に送金(被日扣漁船主籌170萬 26日上午匯款)』April 25, 2016, 10:18 am)

この記事を読むと、漁民にとってより重要なのは、「沖ノ鳥島」を含む領海の問題よりも、賠償金の問題である事が分かります。

・台湾の不満

以下は、中国よりの「東森新聞」4月28日の『關鍵時刻』(テレビ番組)の内容を要約した物です。かなり扇情的な内容となっています。

「熊本で大地震が発生すると、我々台湾は非常に心配して、義捐金や物資を調達し、桃園と台中・台南・高雄の三都市の市長は、日本の被災者を救済しようと一ヶ月分の給与を寄付した。当時、日本は非常に感謝し、台湾と日本の二国間の国交は、強固であるように思えた。

しかし、思いもよらず、日本は掌を返したように、我々の「東聖吉16号」が沖ノ鳥礁を通過すると、ここは岩礁で島などではないが、日本は船を拿捕し、船長は今日、釈放された。

日本人がどう彼を扱ったかと言えば、船長の潘建鵬(はんけんほう)によれば、彼は全て脱がされ、素っ裸で極めて侮辱的に検査をされ、その上手錠を掛けられ、横浜に連行された。

もし、日本が主権を微塵も譲歩しないと言うのであれば、あらゆる国家に対してこの様に対処すべきだ。それならば、台湾も何も言うことはない。しかし、日本の周辺の国家に対する態度を見てみると、日本は中共を拿捕しただろうか、朝鮮を拿捕しただろうか、韓国を拿捕しただろうか、していない。日本は毎回、台湾だけを拿捕している。

台湾は日本に対してこれほど好くしているのに、それなのに、日本は毎回、国家の力を誇示するときには、他の国にはお構いなしで台湾だけ相手にする。

潘建鵬「彼等は、着ている物を全て脱いで検査をする、何か持っていないかと。彼等の留置場では、食事は下にある小さな穴から差し入れられるんだ。」

彼は非人道的な扱いを受け、裸にされ手錠をはめられた。これでは犯人と同じ扱いだ。

政権交代の狭間に、漁民を捕らえ、罰金を取り、沖ノ鳥礁の国際上の島嶼の地位を認めさせた。第一に、犯人として扱い、素っ裸にして取り調べ、留置場に送った。犯罪事実がないのにも関わらずだ。しかも、彼に対して始めのうちは、170万台湾元を支払え、もし、横浜に連れて行かれると800万台湾元が必要となるぞ、と言っていた。漁民の家族もこの言葉を信用したが、しかし、翌日、日本の海上保安庁は、この海域から硫黄島に行き、横浜に連行すると言って、ヘリコプターで国際社会に示すようにして連行した。つまり、台湾の船長を捕まえた事を公表した。

更に重要なのは、日本は過去に、だいたい十数回も台湾の漁民を捕まえている。それは、毎回、主権に争議が持ち上がっている時、国際上に争議が持ち上がっている時に限って、台湾漁民が捕まっている。そうして、日本の海域であると主張する。

最も重要な事は、日本の主権の争議は、相手によって変化する事だ。

2008年の時には、※台湾の聯合号が日本の駆逐艦と衝突して沈没したが、中華民国政府が戦闘の覚悟を決めると、日本側は漸く船長をかえした。

しかし、日本はロシアに対しては全く違う顔を見せる。北方四島には争議がある。それで、ロシアの外相は、日本の外相に対して、先ず、第二次大戦の結果を認めろ、戦争で失敗しているのだから領土は我が国の物だ、ロシアの占領を認めろ、と。それに対して日本が何を言ったのかというと、我々は友好関係に立って、積極的・建設的な会談を行いたい、と柔和に答えた。

ところが、台湾の馬英九総統が、あれは岩礁で島ではないというと、日本の外相は厳重に抗議し、台湾のこの様な発言は日本は受け入れられない、と答えた。北方四島を占領されても、ロシア外相とは笑顔で笑って握手をするくせに、台湾には厳しい表情をしている。

※08年6月10日午前3時23分、尖閣諸島・魚釣島の南約10キロの日本領海内で、第10管区鹿児島海上保安部の巡視船「こしき」(966トン・乗組員32人)と台湾船籍の遊漁船「聯合號(レンゴウゴウ)」(16人乗り)が接触、漁船が沈没した。海上保安部によれば、午前2時すぎに領海内で航行する船影を確認。接近しようとしたところ、漁船がジグザグ航行を開始。船名を確認中、漁船が急に右側に方向転換したため、巡視船左舷船首部と接触した。遊漁船は約1時間15分後に沈没、船客らは全員救助された。全員が台湾人男性で、釣りが目的だったという。石垣海上保安部で事情聴取を受けたあと、同日夕、巡視艇で石垣島北方の領海外へ向かい、待機していた台湾巡視船に乗り移った。(「八重山毎日新聞」『巡視船と接触、沈没 遊漁船乗客ら台湾へ』2008年06月11日より)日本側は海上保安庁側も過失を認めた上で、事故被害に対する賠償を約束して事態を収集した。

「沖ノ鳥礁」は三畳ほどの場所だ。波が来ると沈む。北小島・東小島が水上に浮いているだけの珊瑚礁だ。台湾元で300億を使って埋め立てた、埋め立ての元祖だ。台湾の少数派と日本人だけが島だと言っている。

ロシアの漁船が、あそこで操業して捕まるだろうか?朝鮮の漁船が操業して捕まるだろうか?中共の漁船が操業して捕まるだろうか?では、どうして、台湾の漁船だけが捕まるのだろう?(ロシアも朝鮮も中共も核を持っている)台湾だけが持っていないから、馬鹿にされているんだ…。」


さて、漁民にとっての金銭問題を、政治的な問題に引き上げたのは、馬英九総統と中共だと思われますが、日本側にも幾つかの考える点はあると思います。主権を守ることは大切ですし、私も、「沖ノ鳥島」は「島」だと思っています。しかし、少なくとも、日中外相会談を前にして、親日派の多い台湾に対して、もう少し穏便に事を運ぶことはできなかったものかと思います。

今回の「沖ノ鳥島」での拿捕に関する騒動は、南シナ海問題を抱える中共にとって、非常に都合がよい物であったろうと思われます。苦境に立たされている蔡英文氏に力を貸し、台湾との関係を良好に保つためにも、中共につけいる隙を与えないためにも、「東森新聞」の指摘する、台湾だけが拿捕されるという、ある種の不公平が、もし存在するのであれば是正されるべきですし、寧ろ、台湾にこそ、ある種の優遇があってしかるべきだとすら思うのです。


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