社会人学生の遅れてきた学習意欲

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海運都市紀行3日目 台南―台湾の神様、A Dios le pido

2011年06月19日 | 2011海運都市紀行




(前回の続き)
赤崁楼から見て道をはさんだ向かいに祀典武廟があるのできてみました。武廟とはまたの名を関帝廟ともいい、三国時代の関羽が祀られている廟のことです。





門を抜けるとすぐ本殿。創建年代が比較的古いので廟自体はこじんまりしており、各地によくあるドデカいド派手な造りのものとは一線を画しています。





ご本尊。跪いて祈願できるようクッション地の足おき台が用意されているのはどこもそうです。ここであれこれお祈りをした後香炉に線香を挿し、残りの線香を掲げながら3回ほど頭を下げるのが一般的な参拝スタイルのようです。線香を立てるための香炉が本尊の正面、両脇、向かいなどいろいろあって迷います。





どこの廟にも入口付近には管理人風の常駐している人がいるので線香くださいと言うと、この類のものは買うのではなくて付近にある喜捨箱みたいなボックスにお賽銭を入れれば勝手に持って行っていいとのこと。線香一袋なら額は10元(=30円)が相場だそう。

で、線香の近くにガス式の着火台(あるいはライター)があるのを知らず、紙銭を燃やす焼却炉で着火しようとしてたら、それを見かねた台湾人が親切にもライターで着火してくれました。線香の持ち手は着色料で染まりまくってるのでウェットティッシュ持参をおすすめします。





廟の奥の方には関平の像もあります。史実と演義で関羽の実子なのか養子なのか見解の分かれるところです。関興でなく関索でもなくなぜ関平なのか、これといった見せ場もなかったと思うのでその辺の人選がよくわかりません。





左にはこの世のものとは思えない真っ黒けの周倉像。いくら架空の人物とはいえこの黒さは何の意図に基づいているんでしょうか。









他にもいろいろな神々が祀られていてよりどりみどり状態です。





火徳星君。特定の宗教によるものではなく古来からの民間信仰での火の神様だそうです。ですので西遊記にも封神演義にも出てきます。





祀典武廟から出て東側に馬使爺廳という、武廟に比べればごくごく小さな祠があります。





中はたったこれだけで関羽を祀ってあるのは武廟となんら変わりありません。画像ではよくわかりませんが、実はここ関羽を祀っているのではなく、関羽が乗っていた名馬赤兎馬を祀ってあるのだそうです。





続きましては祀典武廟から歩いてすぐのところにある媽祖廟の大天后宮に来ました。媽祖とは日本ではさほど馴染みはありませんが、航海の安全を司る神様です。自分がたしか中学生の頃、国語の教科書に『媽祖の贈り物』という媽祖信仰を題材にした短編小説が収録されていたので、同じ教科書を使っていた人なら媽祖がどういうものなのかは分かっていただけると思います。





媽祖です。もともとは海に関することにご利益があったはずが次第に拡大解釈され始め、今となってはとりあえず何でも聞き入れてくれる神様化しちゃってます。









何の神様かわからないのから観音像まで神像は多岐にわたります。ここでも線香を振りつつ「再びこの地を再訪できますように……」とかなんとかお願いごとをしてきました。





媽祖廟を出て赤崁楼方面に歩いていると「結束中共暴政、鞏固両岸自由人権」と書かれた法輪功の横断幕が目につきました。中国共産党がなくなれば万事解決式のことを言う人がいますが、仮にそうなったとしても新政権が中国共産党と同じような暴政をやると思うなぁ。下水から食用油作ったり有毒なエビ洗い粉使ったりする下の方の人民のレベルがあれだけ異常だと。





赤崁楼の近くに度小月担仔麺という台南では有名な店があったので入ることにしました。





頼んだのはもちろん担仔麺(玉子入り)、60元(=180円)。担仔麺は知る人ぞ知る台南名物の小吃です。あっさりしていてお椀も小ぶりなので他のメニューを一品別に頼んでもいいかもしれません。

(つづく)