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社会人学生の遅れてきた学習意欲

実質的には、旅行フォトブログです

台湾中部紀行2日目 日月潭―餓えた野犬に襲われて逃げる

2012年01月04日 | 2011台湾中部紀行




(前回の続き)
日月潭の水社バスターミナルに着いたのが前回までの話。日月潭に来るのは2度目ですが、今回は幸い天気にも恵まれゆっくりと観光ができそうです。





バスターミナルからすぐの所から日月潭を臨んだ写真。日月潭の特徴は何と言ってもエメラルドグリーン色の湖水です。





さて、今回はツアーでもなんでもないので自分で移動する必要があります。水社エリアにはレンタサイクル屋が複数営業していて、その中にはこのような電動自転車屋も営業しています。

日月潭の周囲はアップダウンのある道になっているので体力に自信のある方以外は電動自転車をお勧めします。電動自転車を借りるにあたってパスポートや免許証の提示を求められましたが、あいにくどちらも持ち合わせていなかったもののデポジットを1,000元預けることで借りることが出来ました。





まずは湖を右回りに走ると5分ほどで文武廟に着きます。





巨大狛犬が出迎えてくれます。





正殿がこちら。たまたま観光客が少ないタイミングに遭遇したせいか比較的ゆっくりと見てまわることが出来ました。各ステージの神前で線香をあげ旅の安全祈願をしました。





文武廟の本殿を奥に進んで建物の上に登ると屋根越しに日月潭が拝めます。





次に文武廟から少し東に行ったところに無料の孔雀園があります。小雨がぱらついていたので孔雀たちはカゴの中に入れられていました。





羽を広げなくてもいかにも孔雀な文様が見て取れます。





孔雀以外の鳥も飼育されていて、これは台湾の国鳥のヤマムスメ(アオカササギ:台湾藍鵲)です。わざわざ近くに来てくれているのはサービスではなくて、威嚇されているだけです。「攻撃するので手を入れないでください」との貼り紙もあったので筋金入りでしょう。台湾人の人懐っこさとは対照的な鳥です。





日月潭沿いに右回りに電動自転車を走らせると大竹湖歩道の入り口に着きました。駐車場に自転車を止めて水際までは徒歩で向かいます。





と、どこから現れたのか野良犬が物欲しげに回りをウロチョロとし始めました。首輪を付けられているので元は飼い犬だったのだと思います。





歩道の先の展望台からは湖が見えますが、特になんという事もありません。写真をとって駐車場に戻ろうとすると、こちらをガン見した例の野良犬がグルルルゥ~と唸っているではありませんか。

お菓子の類は生憎持ち合わせていなかったので無視して駐車場へとスタスタ歩いて行くと、野良犬は唸りながら助走をつけこちらの足元を噛んできました。野良犬もその辺の加減は知っているようで、本格的に噛めば保健所から殺処分されるのでせいぜい甘噛みなのですが、物乞いのくせに何度も足元に襲いかかってくるのに腹が立ちます。

最終的に電動自転車でブロロロローと逃げていくと、しばらくはワンワン吠えながら追跡してきましたが、50mほどで諦めたらしくまた元の場所へと帰って行きましたとさ。

(つづく)

台湾中部紀行2日目 埔里―台湾の中心で排骨飯を食らう

2011年12月05日 | 2011台湾中部紀行




(前回の続き)
埔里の町外れにある台湾地理中心碑に行くべく埔里酒廠からバス停に向かい、暫くの間バスを待っていたのですが、一向にバスが来ないので気温35度近くある炎天下を歩いて中心碑まで来ました。





中心碑は上の地図でマークしたところにあるんですが、マクロの地図で見るとやや北寄りにあるような気もします。台湾島における東西南北の単純な真ん中なのか、それとも重心位置なのか、本当のところはわからずじまいです。

最初の写真が「中心碑」として紹介されていることが多いのですが、これは日本統治時代に測量のために三角点を設けたときに中心碑を作ったもののレプリカで、後の世になって本当の中心の位置をGPSで測位してみたら、ここから少しずれたところに中心点があることが判明したそうです。





中心碑のレプリカの背後にある山を4百段以上登ったところに本当の台湾地理中心碑がありました。先住民チックな文様の石柱が4本立っているだけで、特に何があるわけでもありません。





石柱の隣にはこのような四阿があって、近隣住民がベンチに寝っ転がって山頂を吹き渡る風で涼んでいました。わざわざ4百段もの階段をヒィヒィ言って登らずとも、裏手に舗装道路があるので車やバイクで来ているようでした。





台湾地理中心碑から見た埔里の町。山を除けばぺったんこの平地が拡がっているだけの小規模な町です。





中心碑の山に登って汗をかいたしお腹も空いたので、中心碑の公園の向かいにある小汚い場末の食堂で排骨飯70元(=180円)を頼みました。





大きいお皿の真ん中にご飯を盛って、その上にはこってり味の排骨。その周りには野菜の炊合せや卵焼きなどをつけてくれています。汗をかいている時ってこういう塩気の食事が異様に美味く感じられます。

おっちゃんとおばあちゃんは何言ってるのか分かりませんが、言葉の通じない外人が珍しいのかお茶やらいろいろすすめてくれます。兎にも角にも朦朧としていた頭がナトリウムを摂取してシャキっとしたので出発です。





埔里のバスターミナルで日月譚行きのチケットを買うと、次のバスまで待ち時間が1時間ほどあるので周辺エリアの探索に出かけることにします。





忠孝路沿いに歩いていると台湾名物の池上弁当屋を発見。んで、なぜかロゴには近鉄バファローズのマスコットキャラのバッファくんが使われてます。本家をお払い箱になったと思ったら、遠い異国の地に再就職先を見つけたのですな。





埔里はおいしい水で有名な町なので、南盛街の市場の向かいにジューススタンドでジュースを注文しました。





烏龍奶茶(ウーロンミルクティー)、20元(=50円)。加糖・微糖・無糖などはオーダーに応じてオバちゃんがちゃんとやってくれます。ちなみにこれは砂糖半分の半糖です。日本で言うところの微糖は「3分糖」ぐらいになります。

烏龍奶茶は日本人には馴染みのない飲み物ですが、コレが結構ゴクゴクいけちゃいます。紅茶を使った普通のミルクティーより私はこっちのほうが好きでして、ジューススタンドではアホの一つ覚えでコレばっかり頼んでます。





近隣の調査が済んだのでバスターミナルに戻って日月潭行のバスに乗車します。





バスは山の中およそ20kmの距離を走って日月潭へと向かいます。





30分ほどで日月潭の入口、水社に着きました。バス降車時に座席にデジカメを忘れてしまったのですが、親切な台湾人が運転手に預けててくれたようで、取りに戻った時何事も無くカメラをゲット出来ました。

(つづく)

台湾中部紀行2日目 埔里―硬派な大人味アイスをいただく

2011年11月28日 | 2011台湾中部紀行




08/15 月曜日
滞在地:台中(直轄市)→埔里(南投縣)





ホテルを遅めに出て近所の中距離バス乗り場に行くと、今まさに発車せんとしているバスがあったので、埔里まで行くかと聞けば、何かよくわからん返事をされました。が、どうにか乗れたのでまずは安心。バスは高鐵台中駅経由で1時間ほどして埔里の街に着きました。





埔里は水のおいしい土地で有名で、水がおいしい、すなわち酒造りに適した水が豊富な街です。ですので日本統治時代に酒造所が作られ日本酒を醸造していたのが、戦後になって国民党支配下に移った後も、酒の種類が日本酒から紹興酒に変われど、依然として酒造りを産業の中心にしてきた街だということです。

こちらは埔里随一の観光スポットである埔里酒廠です。工場併設の無料酒造博物館兼お買い物処で、駐車場には大型バスが続々入ってきます。





1999年9月21日にこちら南投縣を震源とする大地震が発生し、甚大な被害をもたらしました。埔里酒廠の敷地内には当時地震でひしゃげた醸造タンクが展示されていました。その横では地元の年寄りがなぜか「浪花節だよ人生は」にあわせてチークダンスを踊っていたりして、そのコントラストが実にシュールでした。





建物の2階部分が展示室になっており、1階は酒とその他物産展のスペースになっています。まずは2階の展示室へエスカレーターでGo!!





2階は埔里の酒造りの歴史や商品の変遷などが目で見てわかるように上手に展示されています。





「世界50カ国以上で販売される台湾紹興酒」の展示です。





日本市場では中国産の紹興酒に押されて近頃では見なくなりつつある台湾産紹興酒です。このボトルをみて「あ、懐かしい!」と思った人はもう十分オッサンです。





フロアには醸造用の甕が大量にラックに収められて、それ自体が壁のようにエリアを仕切っている構造になっていました。





甕甕之道。イチビって甕を叩き割る輩がいないのか不安になります。これが崩れて下敷きになると……((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル





外からみるとこうなってます。よく見ると甕が崩壊しないように縦方向にパイプを通して甕の中を貫通させていることがわかります。これならイチビリの小学生がいても安心ですね。





ほとんどが紹興酒コーナーなんですが、最後の方に突如として清酒コーナーが設けられています。台湾の清酒とはこれまた意外な感じですが、実はそこそこの規模で作られているそうです。





埔里の酒造りを2階で一通り学習したので、1階の物産展に下りてきました。商品は酒にまつわるものが大半ですが、あまり酒とは関係のない地元産のハチミツなんかも売っていたので、どなたでも買い物を楽しめるようにはなっています。





おそらく一番人気の酒廠冰棒、15元(=40円)。味は6種類ぐらいある中、米糕味にしました。





形はオーソドックスな棒アイス然としています。味はまんま紹興酒ですね。アイスの中には米やもろみのような物も混在していて、食べるたびに口の中が塩気のない醤油味で満たされます。まずくはないけど美味しくもないという絶妙のポイントを突いてきます。子どもに媚びた味付けではないところに好感が持てました。

(つづく)

台湾中部紀行1日目 台中―鳩摩羅什にも匹敵する名訳

2011年10月24日 | 2011台湾中部紀行




(前回の続き)
ホテルでしばらく休憩した後、台中公園からほど近い中華路で連日催されている夜市に出かけました。しかし、幸か不幸かこの日は旧盆で本来出店が並んでいると思しきところは全てこのようなお盆モードになっていて軽食屋台は壊滅状態でした。





お供え物がテーブルの上に山のようにうず高く積まれ、菜箸くらいの長さがある線香をそれに突き刺し、一族らしき人々がマイクを使ってお経をノリノリで唱和する、コレが台湾のお盆のようです。





中華路の交差点にはこんな特設ステージが設けられ、ライブ演奏が行われています。お盆というよりお祭りモードみたいですね。





80年代ディスコみたいな曲調のテンポにあわせてステージの子は歌っていましたが、聴衆の反応はただボーっと聞いているだけでした。





中華路でお盆を鑑賞していても仕方が無いので台中駅前から路線バスに乗って、台中最大の夜市と評判の逢甲夜市に来ました。逢甲大学の周囲を取り囲むように店が集まっているから逢甲夜市ということです。





何は無くとも生ジュース屋台。看板の文句の「逢甲夜市で一番おいしいジュース屋はココ!」が光ります。芒果牛奶、40元(=100円)をいただきました。





これは台湾のどの地方の夜市でもある屋台で、雞排(フライドチキン)の屋台です。焼烤雞排、55元(=145円)。このスタンダードな雞排以外に、チーズ味やキムチ味などいろんな味の雞排が流行りのようです。





注文が通るとフライしたものを焼き直してくれます。衣にはしっかり味がついており、私は肉自体よりもこの衣が好きで、炊きたてのご飯と一緒に食べたくなります。





焼きあがると一口サイズに切ってくれて、お好みでスパイス類のトッピングを頼めます。見た感じそんなに量はありませんが、実際食べてみると結構なボリュームです。





雞排で喉が渇いたのでまたジューススタンドで飲み物を買いました。今や日本でも見かける珍珠奶茶、30元(=75円)。ズルズルした食感を求めて飲んでいけば、知らず知らずのうちにお腹がチャプチャプになってしまいますな。水ものでお腹いっぱいになったのでバスでホテルに帰ることにしました。





今回の台湾旅行では積極的に路線バスに乗っていますが、右も左もわからない旅行者のバス移動の強い味方がコレ、悠遊卡(悠遊カード)です。今年は中華民国建国100周年記念ということで台湾観光協会が50元チャージ済みの悠遊卡を無料で配布してくれてました。

もともとこのカードは台北市周辺でのみ使えるカードだったのがエリアを徐々に拡大し、今年からは台中市でも使えるようになり大変便利になりました。さらに台中市での普及率を高めようと、バス乗車の際に悠遊卡で支払いを済ませると運賃が20元引きになります。

試しに台中駅前から逢甲夜市まで乗車したところ運賃は23元で、これから20元が割り引かれるので、カードの残額はたったの3元しか引かれていませんでした。運賃が20元以下であればすなわちタダということで、利に聡い漢民族もこれならすぐに飛びつくので普及はスムーズにいくことでしょう。

台北市であればMRTの駅でチャージできるので言語の問題はありませんが、台中市にはまだMRTがないのでチャージはコンビニでやってもらうしかなさそうです。「我要加値(jiazhi)」で正しいのかどうかわかりませんが、前文と希望金額を伝えるとコンビニの店員はちゃんとやってくれました。

加値(jiazhi:チャージ)はおそらく台湾華語です。現代語の漢訳の中でも最も優れた訳のうちの一つだと私は思います。「額を加算する」という意味と「charge」という音とを両方満足した名訳ですね、さすが台湾。

台湾中部紀行1日目 台中―中華航空の謎めいた優遇措置

2011年10月22日 | 2011台湾中部紀行




08/14 日曜日
滞在地:大阪→台中(直轄市)
(このレポートでの通貨換算レート1元=2.6円)





今回は南海なんば駅からラピートのスーパーシートで関西空港まで行くことにしました。レギュラーシートより200円高いスーパーシートでしたが、そんなにリッチ感はなかったです。





空港についてチェックインカウンターで手続きをしたら、預け荷物にPriorityタグをつけてくれました。当方ただのエコノミー客ですし、マイレージプログラムにも加入していない一般客なのに、この優遇っぷりの理由はわかりません。いまだに謎です。





チャイナエアライン台北桃園空港行きCI157便です。





定刻より少々遅れて台北行きの飛行機は離陸しました。





1時間ほどして機内食の時間。サーモンと何かのチョイスだったのでサーモンを頼んだら、持ってきてくれたのはスモークサーモンではなくて、鮭の切り身の乗った和風なご飯で私は思い切り肩透かしを喰らいました。

ほとんどの航空会社が食後にコーヒーを持ってくるなかで、チャイナエアラインは温かい烏龍茶をサーブしてくれるので、それが何より楽しみだったりします。





1時間の時差があるので時計の針を1時間戻して15:00に桃園国際空港着です。例のタグのお陰で荷物は真っ先にターンテーブルに乗ってやって来ますし、幸先の良いスタートです。





空港から台中へはバスと高速鉄道の2通りの行き方がありますが、今回はバスで台中市に向かいます。バスのチケットが片道240元(=630円)に対し高速鉄道は520元と倍以上し、台中の高鐵駅は市街地から離れているので、高鐵駅からは結局バスか在来線で台中駅に向かわねばなりません。ですので高速鉄道での台中行きはあまりメリットがないどころか逆に煩雑かもしれません。





空調が壊れているのかやけに湿っぽい空気の充満するバスでした。節電モードの通勤電車に匹敵する不快感。





2時間ほどして台中市内に入ってからは順次乗客を下ろしつつ、台中駅に着いたのは17:40頃でした。この駅舎は日本時代の1917年に落成したとのことです。





まずは腹ごしらえに台中名物の豚足煮込みを食べるべく阿水獅猪脚大王に来ました。





豬腳米麺100元(=260円)と苦瓜とスペアリブのスープ40元(=100円)。





豬腳米麺の方は豚足がよく煮込まれていて骨を除けば全てがツルンと喉を通ります。軟骨にも味が染みていて非常に美味です。米麺にも豚足の味がついておりしっかりした味です。





薄味であっさりしたおいしいスープです。スペアリブのスープは中華圏では割りと頻繁に食されるものです。苦瓜であったり冬瓜であったりと具はいろいろありますが、家庭でも比較的簡単にできるのでぜひ御試しあれ。





ホテルにチェックインしてしばらく休憩。

(つづく)

台湾中部紀行―イントロダクション

2011年10月17日 | 2011台湾中部紀行




やっと海運都市紀行を終わらせてその舌の根も乾かぬうちに、今年の夏休みに行った台湾中部の旅行記をアップします。このブログは台湾の旅行記ばっかりで正直飽きられているとは思いますが、私は台湾について飽きるどころかこの国に行くたびにますます関心が増すばかりです。

今回は台湾西海岸の真ん中あたりを重点的に回って来ました。行政区分で言うと、台中市・南投縣・彰化縣・嘉義市・嘉義縣・雲林縣となります。台湾初心者の頃は台北あたりで満足できたのに、回を重ねるごとにだんだんと深みにはまり、最近では台湾の地方都市の魅力に取りつかれてしまいました。

そんな地方都市から台北に帰ってくると台北の良さを改めて感じることが多く、やはりこの国は奥深いなぁと慨嘆するものであります。今回は日程の都合と炎暑の関係で温泉には行かずじまいでしたが、そのうち暇を見つけて訪問してみようと思っています。

ではでは台湾中部紀行の始まりです。しばらくお付き合いください。