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『花よりもなほ』  柔らか頭で生き抜くために

2006-07-18 23:13:22 | 日本映画
 昨日のもう一本は『花よりもなほ』。
 なかなか観るチャンスがなくて、やっと観ました。
 是枝監督は『誰も知らない』でわが親子に大ショックを与え、柳楽くんとともに忘れられない人になりました。

 今回は、あの『タイガー&ドラゴン』でノリまくっている岡田准一くん主演でいやがオウにも期待が高まります。それも弱くて、逃げ足だけははやいという武士。そこに赤穂浪士が絡んで、裏長屋のふきだまった人間が集まればこれはすごいドラマになります。といっても、ヒーローはなく、ワイヤーアクションもない。けれども日本映画が得意とした心理描写と群集のドタバタはあります。そこにキム兄が絡み、武士はバカにされ、義士は茶化される。

 ここに是枝監督のまっすぐな思想とメッセージを感じます。
 「てえへんだ、てえへんだ!あだうちだ!」と悪乗りするメディアと瓦版屋は今も健在です。本質的には何も変わらないでしょう。
 「なんでえ。結局闇討ちじゃねえか。隠居した人間を何十人で殺すなんて」
 と言わせる姿勢は、美談を創りあげて垂れ流すマスコミに突き刺さります
 あだ討ちより命が大切と、はっきり打ち出した監督の姿勢に私は拍手パチパチです。

 


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