看一看電影

アジア映画、ワン・リーホン、チャオ・ウェイ大好き! 近頃はPerfumeとグランパス、ベースにもどっぷり。

2つの喜び

2011-10-23 15:26:19 | PERFUME
 ども。

 昨日、PerfumeのJPNツアーチケット当選のメールが届いた。

 やった!

 これで、物理的には大阪城ホールへの参戦が約束された。

 あとは、自分自身、病気をしないように、仕事をここに入れないように、細心の注意を払って、当日を迎えること。
 楽しみ楽しみ。



 もう一つ嬉しいのは、結構時間がかかったけど、「ショック・ドクトリン」(上・下) ナオミ・クライン著 岩波書店を今日読みきったこと。
 仕事が忙しくて、少しずつしか読み進められなかったけど、私がここ数年読んだ本のうちで一番インパクトのある書物だったと思う。

 私が学生時代に知った、チリ・アジェンデ政権へのピノチェトのクーデター、アルゼンチンの軍事独裁政権、天安門事件から、ポーランドの「連帯」の運動、ソ連崩壊、アジア経済危機、アメリカとイラク戦争、ハリケーンカトリーナ、スマトラ沖の津波など「惨事便乗型資本主義」と名づけられた、新自由主義経済の意図的・強行的導入とそれによる経済的・政治的帰結とそのシステムの内容について、これだけ詳細に実証的に暴いた本は、私の「目からウロコ」を落としてくれた。
 この本で示されているように、新自由主義経済は、戦争から災害まですべてを「金儲け」に集約し、あくことない利潤増殖をめざす資本主義醜の姿とそれを当然とする「経済学者」「政治家」の行動と思想の醜悪さを暴き出した。
 この本を読んでその姿に接することは、ある意味苦痛である。
 華やかな資本主義マーケットの下には、血まみれの庶民・貧困層の死体が埋められているのを掘り起こすような感じだ。

 「ショック」という言葉をキーワードにした分析の手法で、鮮やかに資本主義の断面を切り取って、本質を暴き出したナオミ・クラインの並々ならぬ力量に心から敬意を表したい。

 この本を読んでから、経済新聞や経済評論家のもっともらしい意見や評論を読むと、それがどんなに数学的手法で飾られていようと、一見正しいように思わせても、彼らの主張がフリードマンやシカゴ・ボーイズの画一的意見の引き写しであるかを知ることができる。
 そして、そこからは「格差と貧困」しか生み出さないことも理解できる。

 3.11後の日本の復興は、この本の終章にあるように、被災地域の住民自ら立ち上がって復興をめざす以外にないことは明白である。
 このことを示して、勇気を与えてくれるこの本は、多くの方に読まれるべき本だと確信する。