Don't Let Me Down

日々の雑感、引用。
言葉とイメージと音から喚起されるもの。

渡部陽一が戦場カメラマンを続ける理由

2011-01-13 16:58:17 | 日記



ぼくは“フツーのテレビ”をほとんど見ないので、チラッとしか見たことがないのだが、渡部陽一というカメラマンが人気らしいので、そのひとの公式ホームページを見てみた。

そこに<渡部陽一が戦場カメラマンを続ける理由>というのがあり、その最後の「世界中の友人たちにこんにちは!」という文章がなかなかよかったので引用したい。

まあ、あたりまえのことを言っているのだが、こういう現場で体験してきたことを語るひとの言うことは、やはり味がある。

いま彼のことを好きな若者は、“戦場カメラマン”や現場取材を誠実にやる“ジャーナリスト”を目指してほしい。

そして、そういう仕事につけなくとも、こころのなかにこういう言葉を喪わずに生きれれば、それもよい。


<戦場カメラマンを続ける理由>

日本で生まれ育ち、戦場カメラマンになるまで海外の方々と接触したことがなかった私が、カメラ両手に世界を飛び回ってみると、取材先の国々で救いの手を差し伸べてくれる人たちに必ず出会いました。そこでは戦争という混乱期にもかかわらず、見ず知らずの外国人ジャーナリストを迎えてくれる懐の大きさ、隣人を愛する思いやりのある人たちが世界にはたくさんいました。戦場で生きているにもかかわらず、誇り高く慈悲深い、優しさや献身の心を身につけていることに頭が下がりました。戦場の極限状況に生きる人たちは家族や友人の為にいかなる犠牲も払うと断言しています。そして、その通りにして亡くなられた方々を何人も知っています。国籍は関係なく、人として尊敬できる方々ばかりでした。

自分にとって世界中の友人たちに「こんにちは!」と挨拶に伺えることが、取材の中で大きな喜びを占めています。日本人と全く違った喜怒哀楽をはっきりと表に出す友人たちから、日々大きな刺激と教訓をもらっています。
(引用)






“逃げる中高年、欲望のない若者たち”

2011-01-13 14:02:05 | 日記



ちょいと調べることがあってAmazonをクリックしたら、村上龍の『逃げる中高年、欲望のない若者たち』(ベストセラーズ2010/11)という本の紹介があった。

この本の出版社が“ベストセラーズ”というのだから、この本もベストセラーになるんだろうか(もちろん皮肉である)

まじめに言って、“いま”、村上龍の本は、“売れている”のだろうか?

現在、“売れている人”というのは、テレビに出ている人のことである。
そういう意味では、村上龍もテレビでレギュラー出演を続けているよーなので、“売れる”のかもしれないね。

さてぼくには、この本を買う気はないが(今年は“本代”も節約する方向である;笑)、どんな本なのかAmazonで見てみたので、“情報”を共有しよう;

【内容紹介】
待望の挑発エッセイ・最新刊!
自らの欲望と向き合うことから逃げる若者たち。
破綻から逃げ切ることだけを考える中高年。
目標を追いかける者がいなくなったこの国に不安と閉塞感が蔓延する...。
枯れゆく欲望と怒りを忘れた若者は衰退する国家を物語るのか?
いま村上龍が発信する生と希望へのサバイバル・メッセージ!

「どの集団に入れば人生を有利に生きられるか、という問いそのものが意味をなさなくなった。有利に生きる、成功する、金持ちになる、という目標をまず捨てることが重要だろうと思う。成功を考えてはいけない。考えるべきは、死なずに生き残るための方法である。」(本文より)
(以上引用)


ははは。

村上龍は、“ぼくと同じことを言っている”のだろうか?!
あるいは、“ぼく以上のこと”を考えているのだろうか。

なぜか、この本を買って、それを確認したいとは、思わないのだ。

ぼくは立岩真也のようなひとが、もっと緻密に考えていると思う。

だから立岩真也を読む。






生きることは、面倒なことをすることではないだろうか

2011-01-13 11:24:45 | 日記



アサヒコム・アクセスランキングにあった“ニュース”を貼り付けます。

この調査報道では、<虐待>と<セックスに関心がない>ということが、ポイントになっている。

しかし、<虐待>と<セックスに関心がない>ということが、どう関係しているかは述べられていない。


《 セックスに関心がない一因は、「異性と関わることが面倒だ」と感じることにあるようで、全体の4割の回答者が「面倒だ」と回答した。》とあるのである。

たしかにぼくらは《若年男性の草食系化傾向》というような言葉で、なんかそーいう“傾向”があるよーだなーと感じている。

これは、“驚くべき”ことである。

たとえばぼくには、こういう問題は、“尖閣諸島問題”より注目すべき問題のように思える。

ぼくのとりあえずの“反応”は、タイトルにかかげた言葉=<生きることは、面倒なことをすることではないだろうか>となる。


ごく平凡な反応ではあるが、ぼくは日本の若年層とその親たちが、テレビゲーム的世界で、<面倒でなく生きたい>感性の人びとになってしまっているのではないかと、憂慮する。


ぼくも“面倒なこと”はきらいであるが、面倒なことをしないと生きられなかったし、面倒なことをしなければ“生きている”という感じがしなかった(しない)。








<虐待経験5% セックス「関心ない」も増加 厚労省調査>アサヒコム2011年1月13日4時1分

 厚生労働省の研究班(主任研究者=竹田省・順天堂大教授)の「男女の生活と意識に関する調査」で、18歳ごろまでに両親や同居者から虐待を受けた経験のある人が、回答者の5%おり、女性だけでみると7.1%に上った。
 意識調査は2002年から2年に1度行っているが、虐待経験を尋ねたのは初めて。今回は昨年9月、16~49歳の男女3千人を対象にし、1540人から回答があった。
 研究班の北村邦夫日本家族計画協会研究センター所長は「該当する年代の女性では単純計算で200万人近くが虐待を経験したことになる。予想外に多く驚いた」と話す。
 経験した虐待は、「殴る、蹴る、熱湯をかける」といった身体的な虐待が男性80%、女性48%。子ども心を傷つけるようなことを繰り返し言うなど心理的な虐待は男性53%、女性69%。性的な虐待は女性の15%が経験したと答えた。
 虐待経験者のうち、両親の離婚を経験した人は36%で、虐待経験のない人(11%)より多かった。リストカットなど自傷行為の経験がある人も、虐待経験者(33%)の方が虐待経験のない人(6%)より多かった。
 調査では、セックス(性交渉)への関心についても尋ねた。セックスに関心がない・嫌悪していると回答した人は、男性18%、女性48%で、08年の調査より男性は7ポイント、女性は11ポイント増えた。年代別だと16~19歳で最も多く、男性36%(前回調査で18%)、女性で59%(同47%)だった。男女ともに「草食系化」が進んでいる傾向がみられ、とくに若年男性の草食系化傾向が強まっていた。
 セックスに関心がない一因は、「異性と関わることが面倒だ」と感じることにあるようで、全体の4割の回答者が「面倒だ」と回答した。
 夫婦間のセックスレス化も進んでおり、過去1カ月にセックスがなかったと回答した既婚者は41%で、前回より4ポイント増加した。04年の32%から毎回、増加している。(大岩ゆり)