今回は偉大なる鈴木日出男先生の『古代和歌の世界』を紹介する。
本作は先生の和歌史論を一般向けに噛み砕いて著されたもので、先生の著書『古代和歌史論』の抄出版ともいうべき内容である。しかし、内容は濃く、国文学を、殊に平安文学や和歌文学を志す者にとって必読の一著であると思われる。
要旨は、和歌がいかにして詠みなされ、発展したかである。ここに集団意識を見とり、協調と個性のあいだに和歌の面白さを見出すところに先生の眼力の素晴らしさがある。また、和歌を扱っていて、古典を苦手な人にとっては敬遠されそうであるが、和歌には丁寧な解釈が付してあり、初心者にも優しい構成となっていることも、この本を薦める理由である。つまりは、初心者から研究者を目指す学生にも、読まれるべき名著なのである。
しかし、残念なことに本書は現在絶版となっていて、図書館で見つけるか、古本で購入するかしなければならないのである。ここに書評を載せたのは、一つにはこのような名著を埋もれさせてはならないと思うからであり、もう一つには再販を強く望むからである。
ちくま新書さま、どうか再販を!!!!!
本作は先生の和歌史論を一般向けに噛み砕いて著されたもので、先生の著書『古代和歌史論』の抄出版ともいうべき内容である。しかし、内容は濃く、国文学を、殊に平安文学や和歌文学を志す者にとって必読の一著であると思われる。
要旨は、和歌がいかにして詠みなされ、発展したかである。ここに集団意識を見とり、協調と個性のあいだに和歌の面白さを見出すところに先生の眼力の素晴らしさがある。また、和歌を扱っていて、古典を苦手な人にとっては敬遠されそうであるが、和歌には丁寧な解釈が付してあり、初心者にも優しい構成となっていることも、この本を薦める理由である。つまりは、初心者から研究者を目指す学生にも、読まれるべき名著なのである。
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