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想像力

2005-11-23 00:03:54 | スポーツ
 サッカーのシーズンも終盤になり。全34節のうち31節が終了した時点で、まだ優勝チームの行方が分からない。サッカーファンにとっては最後まで見逃せない展開となっている。J1リーグが2ステージ制から1ステージ制になったことで、中だるみが心配されたが、とりあえず今年はそういう心配も杞憂に終わりそうである。1ステージ制はダントツ1位チームが現れると、リーグ全体がシラケテしまう可能性もあり、運営を懸念する声もあったが、今年を見る限りその心配はなさそうである。

 一方で、グラウンドで展開されるもうひとつのスポーツといえば、ラグビーである。12月27日に全国高校ラグビー選手権大会がスタートする。サッカーとともに、イギリス発祥のこのスポーツは、知性と肉体、スピードとパワーを必要とする本当に知的なスポーツである。サッカーが”ミサイル”や”ロケット砲”のようなボール運びで、どちらかといえばそのスピード感から、空中戦のイメージで見るものを圧倒するのだが、ラグビーは、白兵戦あり、ロケット弾あり、どちらかといえば、地上戦のイメージといえるだろう。

 サッカーもラグビーも共通して言えるのは、以前にも日記にアップしたが、やはり「ゲームの理解」だ。ゲームの理解でもっとも気をつけなければならないのは、「危機感」とか「リスク」の感じ方である。強いチームと弱いチームの差のうちもっともはっきり現れるのが、得点力なのだが、もうひとつ欠かせない要素がこの危険の感じ方である。

 この危険の感じ方が鈍いと、相手に簡単にポジションを取られたり、スペースに走りこまれたり、スキをつかれて、すべてが後手後手にまわり、そのうち体力を消耗して、スタミナ負けしてしまう。

 さて、この危険の感じ方のうまい敏感な人は、いったい何に対して敏感なのだろうかを考えてみた。

 まずひとつは、試合全体感をつかんでいること。つまり相手チームも味方チームもどこの動きがすばやくてどこの動きがわるいのか?相手選手と味方選手のプレースタイルの差からくる相性の良し悪しだとかを、プレーしているグラウンドでも感じとれる感覚である。
もうひとつは、自分が相手チームの選手だったら、こんな攻撃を仕掛ける、あるいは相手チームの力からすればこんな攻め方をする、といった想像力だ。この想像力は言葉で言うほど単純なものではない。

 想像及ぶところはすべて対象になる。たとえば、膠着状態が続いていて、攻めても攻めてもなかなかゴールできないといった試合展開の場合、相手チームはどのように攻めるか?どんな心理状態になるか?試合後半あと残すところ10分ぐらいでのスタミナ状態からくる緊張の緩み、審判の微妙な判定に対する選手の心理状態といった試合中に発生するものから、たとえばリーグ戦の場合勝ち星や得点数の獲得が順位に影響する場合など、引き分けに持ち込むか、勝ちに行くかなども想像の範囲だ。

 これらは多くの経験と感受性が物を言う部分だから、経験を積まないとある程度の想像力以上は発揮できないはずである。

 この2つを感じることができる選手はそうはいない。そういう選手がいわゆるゲームメーカーとしてチームあるいは、試合全体をコントロールする。そんなチームリーダーと、優秀な選手がそろっていると強いチームになる。松尾擁する新日鉄釜石の時代のラグビーは見ていないが、神戸製鋼のラグビー7連覇や東芝府中の3連覇もそんな意味での強さが際立ったのではないかと思う。

 


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