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ウィニー

2006-03-21 09:46:44 | 風景
 いま、あちらこちらで情報流出騒ぎが起きているがその原因の一つとしてウィニーなるソフトが上げられているが、果たしてそれだけが問題なのだろうか?

 すでに殆どのITに関連する企業では、私用パソコンを社内ネットワークに持ち込むだとか、あるいは仕事で使っているパソコンを自宅に持ち帰ってネットワークにつなげる等ということは「社内ルール」としてダメと規定していたり、あるいはセキュリティ保護ソフトなどをインストールして、物理的にも防いでいたりする。

 パソコンを使う本人にとっては、いままで自宅でなんだかんだと言いながらも自宅で仕事ができたり、出張時の飛行機や列車の待ち時間などで仕事をしたりと便利だったものが、不便になり不満の声も上がっていたが、「会社の社会的信用」にまで問題が発展するとなると、個人の不平不満はさておいて、やっぱりきちんとしたルールが適用されるものである。

 さて、この情報流出問題。そう考えると、必ずしもウィニーだけが問題とは言えなくなる。
 (1)業務用パソコンで仕事をすることになっていなかった
 (2)許可なくソフトウエアをパソコンへ導入して使っていた
 (3)十分な知識もなくウィニーを使っていた
 (4)そもそもウィニーはその作者が著作権法違反(ほう助)で裁判中である

 まともに考えれば、ウィニーによる情報流出は防げる話しなのだが、IT立国のはずの日本は、まだまだIT幼稚園レベルとしか言えない実態がよくわかる。

 一方、ヤフーのニュースを見ていると、ウィニーの作者(保釈中)が講演で、「技術の高い人を利用者として想定していた」と発言しているようだが、そんなものが自由に入手できて、インストール出来るようになっていたのだから、それにも問題があるのではないかとおもう。

 殆どのパソコン技術者は、いろいろな便利なソフトの開発をしている。今回のウィニーも普通のソフトとは概念が異なるがあきらかにその一つだ。しかし、そういう優秀な開発者から常に忘れられているのは、情報漏洩やセキュリティの問題。

 そもそもWindowsというOSは操作している本人以外からの進入について、他のOSから見るとかなり”緩い”。OSそのもののセキュリティがその仕組み上緩くならざるを得ないことを知っていなければならない。

 開発者は、「自分はみんなが便利なものを作りたかっただけ」と主張しても、一方で情報漏洩に荷担することになるかもしれないことをわかっていなければならない。仕組みをよく理解している人しか使わないでほしいなどと言っても、なんでもアリのパソコンの世界でそんな主張は認められない、自己防衛の幼稚な考えだ。

 パソコンは常に、初心者にとってもよりわかりやすく、簡単に、しかも安全に使えることを目指して発展してきた。コマンドを覚えてキーボードから入力するのではなく、アイコンを操作することでここまで広まったのだ。それを理解せずして、パソコンソフトを開発するなんてことは迷惑だから止めてほしいものだ。

 ウィニーによる情報漏洩事件で考えなければならない問題は多いが、いつでも防止できるものである。


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