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STAP騒動から2年

2016-05-25 09:35:00 | ニュース
婦人公論に小保方氏と瀬戸内寂聴さんの対談が掲載された。
この件について「STAP騒動から2年」と言うタイトルをつけた記事をメディアが発信した。

ちょっと待て。マスコミは「騒動」とよく言えたものだ。
騒動にしたのは他の誰でもなくマスコミ自身では無いか?

騒動のポイントを整理すると大雑把にはこうだ。

1. iPSより優れている / 見るからに可愛らしい女性研究者がと言う点でマスコミが飛びつく。

2. 海外から論文に疑義
それを受けて、危うい研究成果では無いか?
またネットでの何の裏付けも持たない根も葉もない情報からこの成果はどうやら怪しいのでは、
無いかと噂が立った。
主要研究メンバー若山氏のリークでマスコミが疑惑報道に自信を持った。
マスコミによる小保方氏の過去追及。
自称科学ジャーナリストや、理系に自信のあるジャーナリストが個人批判を連発。
それに乗っかったテレビ取材と主要メディアの報道。
学会や大学も事実関係に重きを置かず、風潮に乗った発言や裁定。

3. 芸能マスコミによる小保方氏バッシングが小保方氏が理研を追われるまで継続

4. ネット民の根拠なき中傷が現在も続く。

この経緯を見てもわかるが、マスコミが大きな失態を犯している事がわかる。

一つ目は、若山氏のリーク情報を鵜呑みにした事である。裏付け取材の弱さ、若山氏のリークの理由や根拠の確認が不十分であった。なぜ研究チームの主要かつ重要なメンバーだった若山氏がリーク側に回ったのか?気づいて当然だったはずである。

二つ目は、小保方氏がなぜ「研究成果を捏造せねばならなかったのか?」が報道された形跡が無い事。弱冠30歳の彼女が捏造せねばならなかった理由は何なのか? これだけおお騒ぎになりながら、未だどのマスコミも報道していない。
これは取材のイロハではないか?そのイロハをすっ飛ばす程の確固たる自信があったとしたら、それはSTAP研究チームの主要メンバーである若山氏の関与以外には考えられない。

三つ目は、このような新発見に対するマスコミ自身のリテラシーの弱さである。研究はどのように行われるものか? 研究成果はどのレベルまで確証性がとれた段階なのか? また論文発表の持つ意味は何なのか?と言った事に関する基本的な知識と理解であるがそれが驚くほど弱い。山中教授の研究チームによるiPS 細胞の研究成果の取材でこれらの事は分かっていて当然だろうと思うのだが、残念だがそう言う面にフォーカスしたマスコミは皆無だった。

四つ目は、このような世界が驚く発見に対してマスコミは、視聴率と部数の為の意図的な取材方針と報道を繰り返した可能性が相当高いと思われる点である。また、誰かを吊るしあげる事でセンセーショナリズムを煽り、到底個人的な追及がふさわしくない場合でも個人にフォーカスするところ。





直接取材は一切していないが、自分からは次のように見える。


1. STAPが予想をはるかに超える注目を浴びた

2. 当時ベテランであった若山氏は自分にスポットライトが当たると踏んでいた。当然である。過去に何の実績もない小娘と学会でも名を知られている自分では比べものにならないはずであり実際のSTAP幹細胞生成のキーを握っているのは自分以外に他ならないと信じていた。名が知れて、研究環境も良くなる。理研との契約も続くかもしれない。ベテラン研究者としては極めて美味しい話である。逃す手はない。

3. ところがマスコミは、若い女性研究員である小保方氏にスポットライトを当てた。同じ取材を受けても自分自身と小保方氏のテレビでの扱われ方が大きく異なったことで徐々に不満が募り始める。多くのマスコミが研究成果の取材に訪れる。研究成果の説明を時間を割いて丁寧に行なった。にもかかわらず若山氏がテレビ画面に出た回数は小保方氏の足元にも及ばない。持っていきようのない不満が募ってもおかしくはない。

4. 海外から論文に対する疑義が上がってきた時。自分自身に火の粉がからないよう距離を置きつつ、記者に小保方氏の悪口を言った。最初はそんなつもりではなかった「まだ若い研究員だったので、周囲のサポートが必要だった。」と言う程度から「色々大変だった」となり「研究のイロハもわかってなかった」「適性が…」と、マスコミに誘導される形で発言が拡大した。また主要メンバーだった自分に対する疑義を避けるため「詳しい手順は彼女しか知らない」となり「ES細胞の混入」まで広がってしまった。これもおそらくマスコミ誘導であろう。

若山氏が主要メンバーだった事で若山氏からの情報の信憑性は高いと考えられるようになり、より高い確証を得られる取材対象は若山氏以外にはいなかった事からマスコミ若山氏の発言を最大根拠とした。

5. STAPの研究関係する若山氏は理研との契約期間中に研究が全て終わらない事を理解していた。STAP現象には自信があった若山氏は、理研での契約満了後の自分自身に必要な研究成果を持ち出し理研から早々に離れた。


こう考えれば、マスコミはいち早くセンセーショナルなニュースを取り上げることにのみ血道をあげ、肝心な事実の裏付けを怠った事は明らかである。

研究はすべて小保方氏の主導であろう、ろくな論文でないだろう、うまく取り入って理研に入ったのであろう、、、このレベルではネット民のなんの根拠もないたわごとと何ら変わらない。その憶測というか妄想に沿うように用意された過去のデータ。マスコミはまさに自ら騒動を作り上げたのだ。

一連のマスコミによるSTAP騒動の結果、未だに個人攻撃をやめない連中もいる。研究のけの字もや知らない連中ほどそれを続ける。知識があろうがなかろうが、みんなが誰かを吊るし上げれば、一緒になって吊るし上げに参加する事に何ら躊躇がない。自分のストレス発散で、やってることは武蔵小杉の事件の犯人と何ら変わりない。

われわれの様なマスコミの情報を受け止めるだけの立場としては、特にこの様な加熱する報道があった場合には、マスコミが冷静さを欠いていないか? 一方的な報道になっていないか? 信憑性十分と言えるか?と言った点に注意すべきである。

少なくとも、一連のSTAPの報道で小保方氏が捏造したと言う報道があった時に、彼女が捏造せねばならない確固とした理由が示されない限り、どれ程の報道があろうと信用すべきではない。



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