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本当は不十分な燃費計算方法の原因説明

2016-06-01 20:01:00 | ニュース
一般市民はごまかせても、プロの目から見たら三菱はもちろん、スズキも甘い。

「法令順守意識が甘かった」と言うのが燃費測定を国の基準に従わなかった結論だとしたら、そんな回答は「不合格」。

なぜ「法令順守意識が甘くなったのか?」にまで踏み込まないとダメ。

例えば、環境や設備に揃っていなかったら、そろえるのが対策になる。販売時期が決められていて、それまでに何とか数字を用意しなければならなかったとしたら、社内ルールや販売スケジュールを立てた部門も広告部門も問題に関係する。販売が好調なスズキだからきっと営業部門の発言力は大きいはずだ。

そもそも一般に営業部門と製造部門ではおおよそ営業部門の力が強くなる傾向にあるから、想像に難くない。

また、スズキほど広告戦略を積極展開していればスポットだけでなくスポンサーTVCMや番組タイアップだって相当な準備があるはずだ。そんな中でCMで謳わなければならない低燃費の数値が出せない何てまずあってはならないはずである。

発売が一週間遅れれば、それだけ年間販売台数に影響する。そうすると軽販売台数の競争結果にも影響する。スズキほどの企業なら販売計画は相当綿密に決められている。

遅れるわけに行かなくなるのは理解できるだろう。そんな中で、もし天候や機器、あるいはベンチカーの用意などで遅れが出て予定通りに測定ができないとしたら、いくらまともな理由があろうとも「データ取れてません」とは中々言えないだろう。

そんな時に、「机上の計算や過去データから引っ張り出してきた燃費データで計算するしかない」と誰かが言ったら、もう誰にも止められないだろう。

スズキはたまたま三菱自動車の場合の様なバカみたいな好燃費を求められなかったから、上手くそれっぽい数字に出来て結果的に計算測定しなおしたら良い燃費だっただけであってやってる事は変わらない。

期限を守るためなら不正や正当なプロシージャを通らなくていい何て言うのは実は日常的に起こっている。それらの全てがダメだとは言わない。しかし期限を守るため、納期を守るためと言うのが不正の免罪符になるようではダメ。

スズキや三菱自動車では、燃費の不正計算だが、不正な労働、不正な材料の使用、不正な作業、不正な検索、不正な報告書など全てがその対象だ。

労働基準法から見ると、どうしても納期に間に合わないから「残業」がある。しかしどうしても間に合わない時のための措置であって恒常的にそうあってはならない。だから残業時間は上限が定められている。しかし、どこの会社が残業を勘案しない業務計画を立てているだろうか?
自動車メーカーやそれらのサプライヤーの場合なら尚更である。生産現場ならばともかく、開発部門なんていうのは定時があってないが如しである。残業上限を超える場合の特別条項だって決して青天井ではない。

自動車メーカーやサプライヤーが「法令順守意識が」などと言うなら一事が万事だから先ずは残業時間はの是正からやってみてはどうか?

これも具体的な法令順守の一つである。法令順守意識が低かったというのが不正の原因ならこれも改善しなさいな。

ちょっと話が逸れたが、そもそも法令順守意識はそんなに高くない環境でみんな仕事をしているのは間違いない。
そんな中で果たしてどこまで法令順守意識を上げる事ができるのだろうか? そして法令順守意識を変えるだけでどこまで再発を防止できると思っているのだろうか?先に述べた環境が変わらない限り、また発生する可能性は消えないだろうと言うのがここでの結論である。

まあ、スズキほどの会社が真の原因追求やっていないとは思えないが。