18年にもなりますか

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マリッジリング

2009-01-30 17:11:46 | 映画
 失楽園の渡辺淳一原作のロマンス映画。といっても不倫映画だから基本的にはストーリーは見えている。わざわざ映画にする必要があったのか・・・と思いながらレンタルで鑑賞。

 主人公はごく平凡なOL森谷千波(小橋めぐみ)。その千波が、新たに着任した上司の桑村紀夫(保阪尚希)に惹かれてゆき身体の関係を持つなかで揺れ動く心を描くというストーリー。

 千波も自分のやっていることが良くないことと分っていながらも、深く悩むそぶりは見せず、紀夫がだれかの夫であることにどこか安心感を持っている。男のほうはといえば、あまり後先考えずに清楚でどこか凛とした瞳のかがやきを持つ千波を情熱のまま愛している。

 逢瀬を繰り返す二人だが、ある日紀夫がマリッジリングをハズして来た。それに気づいた千波は・・・。


 

 こういう原作は作りを深くこねくり回すことは出来ません。淡々とした日常を描きながら不倫を楽しむ二人を自然に描くしかない。なんでもない会話や視線で二人の心のあやが描かれているが、これはそれなりの年齢にならないと理解しにくいでしょう。


 小橋めぐみがとてもうまく「上司が思わず不倫したくなるOL」の雰囲気を作っているのは最高。とてもチャーミングで凛とした雰囲気を持っているのだけども、少しスキがあってどこか小悪魔的で毒をもっている。妖艶ではいけないし、乾いていてもいけない。身が固いようでもダメ。すごく微妙なところを演じている。自然に魅せることができているのはすごい。


 保阪尚希さすがベテラン。小橋めぐみが中心であることを分っているから自分が目立つのではなくて、小橋めぐみがより魅力的になるように、ごく普通のサラリーマンを演じている。この上司が色気バリバリでやり手で・・・なんていうのじゃないから映画として成り立っているとも言える。保阪尚希の力量と監督の力でしょう。




 不倫は文字通り、倫に外れたことだからいけないが、人は弱い生き物だから、寂しい生き物だからいつもだれかと心を交わしたいと思っている。


 心を交わす為には別に男女は関係ないし、身体の関係も必要ではないということも改めて分っておいた方がいいと思う。心だけが行き来している実感があるだけでも救われる。


 携帯電話が一人一台持てる時代。もっと恥ずかしがらずに積極的に心を交わし合うことで豊かな日々を送ることが出来ると思う。


 この映画を見てそう思った。でも小橋めぐみはかわいい。



 監督・脚本:七里圭
 原作:渡辺淳一
 主演:小橋めぐみ
 公式サイトURL:http://www.m-ring.jp/

 映画としては100点満点で60点ぐらい。






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