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結局は情熱

2008-02-10 19:09:11 | スポーツ
 ラグビートップリーグ全13節が終了。三洋電機が13勝を挙げて一位で終わった。トップリーグはこの後上位4チームによるプレーオフ戦であるマイクロソフトカップで優勝チームを決める。

 2月3日に開催される予定だった第13節の試合が雪の影響で10年ぶりに延期となって開催された2月9日の試合、数年前のような男達の“熱き戦い”から少し状況が変ってきているように感じたのは自分だけではないはずだ。

 
 特にサントリー対トヨタ自動車の戦い。試合開始から後半3/4ぐらいまでは、淡々と、ただ淡々と進む試合だった。

 前半の三洋電機対NECは、時間を感じさせない熱いぶつかり合いだった。力も入ったし見ていて本当に面白かった。あっという間の80分だった。前半を7対7で終えたというのは、ラグビーをよく見る人には分るだろうが、すごく良い試合である証拠でもある。

 これとは対象的だったのがこの日の第2試合。まるで練習試合のように進むし、練習試合のような緊張感のゆるみからミスそしてトライといった感じで、スタンドからの声援もややおとなしめ。

 トップリーグ2位と6位の試合には見えないぐらい面白くなかった。

 試合の様子が変化したのはサントリーがメンバー交代をはじめてから。つまりこれはあからさまな情報戦。キーとなる選手を温存させ、相手に予測させない狡猾さが見えたのが気に入らない。

 プレーオフ戦の存在がこんな試合をさせるのだとしたら残念だ。

 秩父宮ラグビー場の場内FM放送で、「Jリーグはベストメンバーで試合に臨むことが義務づけられているが、ラグビーはどうか?」とラグビー協会のCOOに訊ねていたが、ラグビーにはそういう規定が無いらしい。これは早番改訂されるべきで、試合を見に来たお客さんには大変失礼な話だ。

 勝利至上主義の下、来場者やファンの期待を無視する感覚が芽生えはじめているとしたらこれは大変な事だ。

 多くのスポーツが、プロ化による発展を遂げている中で、ラグビーはなぜかそこの改革が進まない。多くの老獪が“そんなことをしなくてもラグビーは人気がある”と言っているらしい。そういう風に考えるのは勝手だが、長期的なビジョンが無い発言だとしか思えない。いままでもこんなだったから、これからもこれでいいなんて言うのは、狭い視野での話。

 ちょっと話はそれたが、いずれにしても、見に来る人第一に考えるべきだ。結局サントリー対トヨタ自動車の試合は、後半30分からの20分間が最高に盛り上がったのでまあ満足はしたが・・・。という印象だ。

 たとえば、ホームランバッターばっかり揃えた某プロ野球チームはどんどんとファンが離れていってる。

 今後のラグビーの発展を妨げているのは、ラグビー協会のおえらいさんばかりではなく、勝利至上主義的発想で、試合をやる監督や現場コーチ陣も含まれる。


 勝つことももちろん大切だが、勝つことは目標ではない筈だ。ラグビーというスポーツは大人を子どもにし、子どもを大人にすると言われている。勝つことが目標ではないことを改めてしっかり考える必要があるのではないか。特に早稲田を優勝させてきて、サントリーを2位にまで順位を上げてきたことで、勝利至上主義的になってきている清宮氏には通じない話だろうが。


 結局は情熱をかけて戦ってきたチームや試合のほうが面白い。それがラグビーというスポーツをより盛り上げ、裾のを拡げ、ファンを増やすことに繋がる。







コメント
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