荒川静香さんがフイギュアスケートで金メダルをえた。
アメリカ、ロシアの選手がバタバタと転ぶ中で、荒川さんは冷静であった。
その荒川さんも過去に何度も不成績でおわった。
8年間、地獄の底まで落ちた彼女は、怖い物がない。大舞台は観客席に悪魔が大きな口をあけて待ち受けていると、何百年も前から演劇では言われていた。
その恐ろしい悪魔に選手たちは、ドンドン飲み込まれた。
人生で、稽古で本番以上の恐ろしい、地獄を体験した人は、どんな大舞台も恐ろしくない。これを名演出家は稽古の段階で俳優に課す。
稽古の方が本番よりつらい、怖いである。
今回のトリノオリンピックの惨敗は稽古は楽しく、本番は恐ろしいの連続であった。
スノボードのハーフパイプなどはその典型であった。
プレッシャーに弱い。それはテンションの低い稽古が生み出す。
声楽を志す若者は本番で上がり、実力の半分も出し切れない。日常生活・稽古が過保護だからだ。