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晴れのち曇り、時々パリ

もう、これ以上、黙っていられない! 人が、社会が、日本全体が、壊れかかっている。

原子力マフィアの横暴さは日本だけに留まる物では無い。それを補完する「違法コピー部品」の流通。

2012-04-27 23:10:11 | 社会問題
我々庶民の与り知らぬ所で、世界は動いている。


フランクフルトの、一商人ロートシルト家の四兄弟が、一家の全滅を防ぐ為に<フランクフルト><ロンドン><パリ><ニューヨーク>に分かれて以来、ドイツ系は日が陰ったとは言え、イギリス系ロスチャイルド家、アメリカ系ロスチャイルド家、フランス系ロチルド家が、子孫が次々と分家しながら、19世紀産業革命に乗じて『金融』はもちろんの事、『炭坑』『鉱石』『製鉄』『鉄道』『船舶』『物流』『化学』『航空』『観光』『食品』『医薬』『被服』『建設』その他の、基幹産業に乗り出し、拡大し、地場資本と提携合併吸収をやり、閨閥を築き上げ、政界財界の頂上を極めるほぼ総ての旧家名家と姻戚関係を結びながら、二十世紀の世界のあらゆる地域のあらゆる社会の全てに、浸透し影響力を行使する様になって行った。


という様な、オドロオドロしい事でなくとも、世界中の富と権力とは、総て有る一点に向かって集中している。


その一点は、今でこそ初期の様な堅い結束は既に失われ、お互いの行き来すら途絶えてしまっていたり、逆に競争相手となってしまっているケースも多いが、それでも「基を辿ると」一点に集中して行く。

その、今では不活性な「緩い結合体」になっている「一極」の網の中に留まる階層が、世界を「好きな様に」ゲーム感覚で支配している。


私たちは、知らず知らずの内に、好むと好まざるとを問わず、彼等の息のかかった企業の造り出す食品を摂取し、彼等の息のかかった企業のそのまた末端で、経営者すらその事実を知らない末裔に連なる会社の交通手段を利用し、彼等の息のかかった金融機関に給与は振り込まれ、彼等の息のかかった企業のそのまた末端の企業の医薬品を飲み、彼等の傘下の息のかかった出版社のそのまた末端が発行する週刊誌を貪り読み、映画を楽しみ、テレビに興じて生活している。

食品の生産に関する、食材、その食材を生産する原料から農産物の種子、肥料まで。

医薬品の製造過程のあらゆる科学技術と、それに伴う化学薬品、その生産過程での工場ラインの機械のパテント、製造機械の部品に至るまで。

病院の施設の生産、医療技術に関わる周辺野機材、パーツ、それらの生産とパテントに至るまで。


詳細に述べると、息が出来なくなってしまう程、総ての「人の生きる過程」に、彼等の直接間接に、息のかかった企業や資本が潜んでいる。


その、同じ系列とは言え、末端に連なる次元からは見えない高みに君臨する、一握りが世界中の人間達を「駒」と看做して作戦を立て、「材料」と看做して動かし、「標的」と看做して成果を試し、世界の富の大多数を支配している。



そんな、考えるだに恐ろしい世界の構造の一角に『原子力ムラ』も末席を占めているのだ。


ウラン鉱脈の開発から始まって、輸送し、精製し、原料として販売し、原発を設計し、建設し、稼働させ、保守点検を請け負い、廃棄物の輸送と不完全な処理。その又輸送とストック。

造り出されるプルトニウムを利用しての、核兵器の設計製造、軍への納入、配備と貯蔵、リアルやバーチャルの実験の実施と、分析と、資料の整理と。

それら核兵器の有効使用の為の、あらゆるシステムとインフラの設計と整備と施行と運行管理。

監視衛星のレベルから、運行装置、誘導システム、監視カメラのレンズの設計に至るまで。

それらのアドヴァイスと代行。

資金の提供。


その為の、政治家への浸透と、軍部の上層部の掌握。

研究機関や大学の間接的支配。



こんなに複雑に絡み合って、産み出される利益は宇宙規模である。


勿論、末端の「ムラ」に巣食う、技術者や御用学者、管理者である官僚組織と、時の政府に至る、枝葉の先っぽに回って来る「利権」なんぞ、雲の上で全てを動かす一握りからみれば、大海の一滴程度のハンパな額の経費に過ぎないのだが。


その「半端な甘い汁」に群がる、末端のウジ虫共ですら、そのお陰で肥え太り、地位と安楽な老後が確保出来るのだ。



そんなシステムであれば、取り敢えず「利益を生む事」が前提となる。

そこから派生するかもしれない、事故やトラブル、それらが与える人々への被害等は、極小のディテールに過ぎない。


一言で言えば、「虫けら」の存在になど、一顧だにしない。


勿論、被曝事故が起こったとして、その事故の処理や後始末等は、末端の手先が考えれば住む事で、雲上人には具体的な事実、そのディテールなどは知らされもしないし、知る意思もない。

手先達は、与えられた権力を行使して、与えられた目標の実績を上げる為に、そこから少しでも「取り分」を増やす為に、可能な事なら何だってやる。

それが、たとえ重大事故に結びつくかもしれない、いい加減な工事や、粗悪品の部品の使用であろうと、何の躊躇も無い筈だ。

取り敢えず、住民共に知られさえしなければ、何でも有り。


最近、韓国の原発で「違法コピー」の部品が使用されていた事が、発覚した。


▶Enquête dans deux centrales nucléaires en Corée du Sud『二基の原発で捜査始まる 韓国』(ル・モンド/見出し)

>韓国原子力発電所管理当局は、この4月27日2カ所の原発で捜査を開始した事を発表した。

>フランスの技術を流用した、違法コピーの部品の使用が確認された事に基づく調査である。

>韓国原子力安全委員会(KHNP)によると、仏アレバ社の部品の構造マニュアルが不正に流失し、違法コピーの部品が見つかった。

>この部品は、中性子が飛び出す事を押さえる為の、密閉タンクであり、なぜ違法な模造品が造られるに至った「仕様書」の流出が起こったのか、まだ判明していない。

>この違法部品の使用の事実は、一週間前に開始された他の違法行為容疑での捜査過程で発見され、すでにKHNPの四名の職員が収賄容疑逮捕され、仲介した都思われる人物も一名逮捕されている。

>同じ時期に韓国を訪れている、グリーンピース原子力分や担当官の『ヤン・ファン・デ・プッテ』によると、「この事件は、韓国内では原子力事業が、あらゆる公的規制からフリーな状態に有る事を、物語っている例証である」そうだ。

>「それらの違法コピーの模造品は、あらゆる製品検査を受けて居らず、一切の安全保障が為されていない」

>3月末、韓国では原発で電源喪失事故が起こり、冷却水の巡回がストップした。幸い「放射性物質」の流失は無かった事になっているが、この国の原発の在り方に批判が起きている最中の出来事である。

>韓国は20基の原発が稼働して居り、全国の発電量の35%の電力需要を賄っている。一年前の福島での事故にも関わらず、韓国当局は原子力発電を止める意志はない、と断言している。
【ル・モンド/4月27日12時46分配信/抜粋翻訳・筆者】



この事実は、韓国という国の「国情」が引き起こした物なのだろうか。

それとも「原子力マフィア」の特殊な環境と、彼ら特有の集団心理が産み出した、普遍的な事実なのだろうか。


たしかに、この事件は二つの側面を持っている。


つまり、先に述べた、一握りに通じる「原子力マフィア」という特殊な世界の形態の問題。

さらに、「違法コピー」の氾濫、という問題である。


世界中であらゆる分野での「違法コピー」が溢れかえっている。


よく話題になる「ファッション関係」に留まる物では無い。

『知的所有権』や『特許』等の概念が通用しない社会が、確かに存在するのだ。

これは、ある意味で世界を牛耳る「雲上人」の対極に位置する、アンチ雲上人の世界と言えるかも知れない。

これら、違法コピーの生産は、世界中で行こなわれてきた。

イタリアは、早くからヨーロッパではコピー商品作りの名人であった。

オーストリアの「不凍液混入貴腐ワイン」も。

マルセイユでの大量の『ドン・ペリニョン』も。

そして、モロッコとトルコとは、双璧であった。

日本も偉そうな事は言えないが、一頃コピー商品と言えば「韓国製」という時代も有った。


そして今日、世界最大の供給地は、中国である。


もう何年も前であるが、西アフリカのとある国を訪れた際の出来事。

アフリカ諸国は、若い世代の職場はほとんど無く、彼等はオートバイを欲しがる。

街中「ウンカの如くに」バイクがは走り回っていて、住民達が何かの用事を言いつけるのを待って、走り回っている。

気軽に「タクシー」の様に足として使い、物を運ばせ、人及びにやり、小銭を払う。

そんな稼ぎが無くても、バイクに乗ってれば、一応満足なので、暴れたり公共物を破損したりと言う「悪さ」はしない。


ジャングルの中を行く、赤土の鋪装等無い道を四駆で数時間は知るごとに、日干しレンガの小屋が数十軒散在するに出会う。


周り中熱帯雨林のジャングルの中の何も無いで、道ばたに数十人の「若い衆」がバイクにまたがって、群れていた。

全員ピカピカのバイクに乗っているのに驚いた。

そんなもの買う余裕が有るのかと、訝しく思いながらよく観察すると、10台中8代がホンダ。

それが何だか雰囲気が違う。

近づいてみると、ハンドルにも、サドルにも、ガソリンタンクにも、フェンダーにも、ヘッドライトにも、どこもかしこも「ホンダ」のロゴが付いていた。

そんなヘンテコリンなホンダのバイクなんて見た事無いと言ったら、物知りが教えてくれた。

全部中国製。

パーツごとに「大量に」チュニジアに陸揚げされ、そこで組み立てて、西アフリカ全域に運ばれている、と。

『西アフリカ・フラン』という共通通貨の国々(旧フランスの植民地)の国々の中で、チュニジアが一番「違法コピ0」の関税が低いのだという。

買って乗ってるオニーちゃんたちは、「日本製のホンダ」だと信じ込んで、自慢して居たのが、悲しかった。


要するに、売れれば何でもやる、という発想は人類史上廃れる事が無い。


現在最も危険視されている「違法コピー「は、航空機の部品である。

小は「ネジ」一本から、大は油圧ピストンやら、複雑な計器類に至るまで、世界中に出回っている航空機部品の半数は、粗悪な模造品だという。

米航空宇宙局の専門部局で管理し、厳しい規制の基に認可された物だけが使われる筈の「航空機部品」の半数が模造品。

殆どは中国製。

「ボーイング」や「マクドネル・ダグラス」や、メーカーの検査に通った純正部品にだけつけられる「シリアル・ナンバー」と、それを印刷したパッケージ封印用の「印紙」まで、『本物』が横流しされて、中国で造った粗悪品がそれらのシリアル・ナンバーを纏い、正規のパッケージで、流通している。

主な消費地は中南米だそうだが、北米でも、東南アジアや中東、アフリカ署諸国で、広く使われている。

購入する大手の航空会社や整備会社は、勿論本物だと思って購入し、整備に使用している。

ただ、「意外に易く手に入った」と喜びながら。


本物の部品の精度が「ミクロン」の様な物でも、模造品は「ミリ」単位。


中南米等では、4~50年程も経った中古品のヒコーキが、継ぎはぎだらけで身まだに現役で飛んでいる。

そんなものに、高価な純正部品等使う訳も無く、知っていながら模造品を使って修理するのは、普通の事だと聞いた。


私も、西アフリカのとある国で、乗っていた車のホイールを止めるネジの固定ピンが折れて、走れなくなった時。

皆でワイワイやっていると思ったら、ネジを穴に差し込み、固定ピンの変わりに針金を通してぐるぐる巻きにして、また走り出した体験が有る。

世の中、そんなものだ。


世界中、あらゆる業種で「価格競争」に興じている。

整備に要する部品代等、安く上げるならそれにこした事は無い。

現場の責任者は、成績達成の為には、心が麻痺して行く事も有ろう。



私たちが住む、今のこの世界は、そんな世界に成り果てているのです。


原発が、壊れた訳でもないのに、定期点検で止めただけである以上、再稼働は当然の事。

たまたま「福島」の事故で、住民達が安全にナーバスになってしまった。

何とか、彼等をなだめる為に、いろんな事をやってみせて、なだめたりすかしたりして、了解を取り付けようとする。

『安全は確保されています』
『その判断を妥当と評価します』
『大地震は起こりません』
『津波が来ても耐えられます』



雲の上の一握りは、庶民が一生かかって稼ぐようなお金を、分単位で稼いでいる。

天文学的金額を、その時の都合で右に動かしたり、左から抜いたり。

その度に、右や左で財産を失い、過程が崩壊する様な人たちが出て来る。

分単位で。

そんな事は、将棋盤に一枚の「歩」を張る程の出来事でもない。



雲の下の下界では、庶民は5円安い野菜を探し、50ベクレル低い魚を探して、今日も必死で行きている。


この二つの世界が、交わる事は「未来永劫」あり得ないのだ。


我々の生活に直結する、政治や経済や文化の、運営や管理、実行に当たる階層の連中は、自分達が「そこまで高い所」から伸びている『糸』の、末端に結びつけられて居る事等、誰一人知らないし、知る機会も無い。

彼等は、直近の直ぐ上の方に向いて、政や商いに精を出しているだけなのだ。



今日は、世界で話題になっている「1%」のそのまた『5%』のお話でした。





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