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晴れのち曇り、時々パリ

もう、これ以上、黙っていられない! 人が、社会が、日本全体が、壊れかかっている。

普天間飛行場問題で揺れる今、あえて<国防と抑止力>そして『第九条』に関しての想いを書いてみたい。

2010-05-27 00:03:59 | 世界に置ける日本
私は、基本的に<護憲派>です。


そして、かつての私は<新左翼>のシンパでした。

その昔、日本にいた頃は、『日本社会党」に投票していた。
自衛隊にも、積極的に<反対>と唱える立場にいました。
戦争を知らないくせに、戦争を憎んでいました、


私が、実際に戦争を実感したのは、物心ついた頃、上空をアメリカ軍の双発双胴戦闘機『ロッキードP38』が飛んでいるのを見たときでした。

抜けるような青空を、優美な姿で、しかし独特のプロペラの爆音を響かせながら、私の頭上を編隊を組んで飛翔して行きました。

ゼロ戦に対抗してアメリカが開発した、終戦直前に導入された<無敵の>戦闘機であった事は、後になって知りました。

そして、国道を何百台もの<戦車>が騒音と共に走り往き、後にはキャタピラーによって抉られて、規則正しいくぼみが延々と続く痛んだ道路舗装が残されたのでした。

それが、『朝鮮動乱』勃発に伴い出動した『アメリカ軍』だったに違いない事は、ずいぶん後で気がついた物でした。



パリに来るときは、パキスタン航空<中央回り>と言う便でした。

北回りでも、南回りでもなく、中央回り。

羽田を発って、北京着。
大きな木造白壁のターミナル・ビルの外壁には、看板一枚一枚に、<毛><沢><東><主><席><万><歳>と漢字で(あたりまえ)書かれた、5x3メートルくらいのサイズの看板が架かっており、ドアの外にうっかり出たら、延々目の届く限り続くポプラ並木で、後は何も無く、黒塗りの車が走って来くるのが見えました。
うっかり<(密)入国>してしまったのでした。

次に、ラワルピンジ着。
さらに45分飛んでカラチ着。

真夜中にも関わらず、小さなまるで一軒家みたいなターミナル・ビルの屋上に、黒山の様に人影が群れていました。
ヒコーキを見物に来ていた現地の住人だった様です。

その後、ドバイ着。
現地時間で夜中の2時頃だったのに、無人のロビーを、回転ブラシの床磨き機を操作している<掃除夫>がいて、ピカピカの大理石のロビーといい、なんて<金持ち>の国なんだろう、と感心したものでした。
まだ、ドバイなんて、誰も知らない頃の事です。

その後、カイロ着。
ここだけは、機内待機。
窓から見ると、滑走路の端々を<逆モギ(=戦車止め)>が取り囲み、あちこちで<高射砲>が空をにらんでいました。
イスラエル軍が、5日戦争で『アラブ連合』(今のエジプトとシリアが一つの国だった。。。)軍を粉砕し、以後エジプトはずっと<戦時下>体制だったのです。
だから、トランジットの外国人は、機内から出してもらえなかった。

その後、フランクフルトにおりて、やっと最終目的地、パリのオルリー空港まで実に33時間もかかっていました。


寄港するたびに、離陸後<機内食>がでて。何と7回(!)もの食事を食べたのでした。



明治公園から日比谷公園まで<デモ>をして、機動隊の<直接行動>で青山通りの<ガードレール>に押さえつけられて、ガードレールが壊れて全員押しつぶされ<死ぬ>かと思ったり、機動隊の放つ<催涙ガス弾>で、目からも鼻からも、よだれと涙とがダラダラ流れ落ち、痛む目をレモンで中和しながら、検挙された友達のアパートに急いでまわって、派の機関紙など証拠になりそうな<ブツ>を処理したり。
『ベトナム戦争』に反対し、<反帝反スタ>のスローガンをシュプレヒコールしていたとは言え、戦争の何たるかなど、まるで解ってなどいなかった。


実際にカイロで高射砲を見た時に<鳥肌>が立った程でした。


それ以来、ずうっと<反戦>主義。


ただ、世間を知り、世界を知るに付け、<国防>は不可欠の事項である、事は認識するに至ったものです。

ですが、日本は<戦争>に参加すべきではない、との理念は揺るがないで、今日に至っています。

12月8日には、開戦に至らざるを得なかった<当時>を慮り、8月15日には、無茶な戦争に引きずり込んで行った、軍部に怒りを感じて来ました。


そして、その<開戦>に至るまでの経緯を知るに付け、長州閥の愚かさ、彼我の戦力比較も、国力の分析も何も無く、ただ「神国日本は負ける筈が無い」などと意味不明のまやかしだけで、戦争に突入して行った日本軍部の愚かさに、腹を立てていました。
しかし、そこに至るまでのレールを敷き、国民の意思を麻酔状態にして追い込んで行った、マスコミの責任の方に目が向く様になっていったのです。


いま、沖縄での駐留米軍の意味と、抑止力の意味とが、問われている。


多くの解説が為されているので、アメリカ軍が日本に駐留する必要性の無さも、抑止力と言う言葉のまやかしも、ここでは繰り返しません。


ただ、現実問題として、米軍、安保、日本の防衛、憲法九条、という事実が立ち塞がって来る。


小泉某の政権が『日米安保』を変質させてしまっている事に、先ず留意する必要が有ります。

アメリカ軍(特に海兵隊)の主要任務は、イラク、アフガンとパキスタン経の作戦行動への進発に有り、日本の基地は<後方任務>でしかなくなっている。

日本に有事が勃発したときの、安全保障上の国防は、第一義的に『日本国自衛隊』が務める事になっている。

しかも国境紛争には、米軍は一切介入しない事になっている。


駐留米軍の役割は、先ず最初に在日アメリカ人の保護と救助。
第二に、イギリス、カナダ、オーストラリア、及びニュージーランド国籍人の保護と救出。
三番目に、アメリカのグリーン・カード所持者の救助。
その次四番目に、その他の国籍の人々の保護。


と言う事は、米軍は日本にいながら、日本及び日本人を守り救ってくれる訳では無いのだ。


従って、有事の際は、我が<自衛隊>が防戦するしか無い。
(当たり前と言えば当たり前では有るが)


我が自衛隊は、世界有数の軍事力を有するらしい。

アメリカに押し付けられた、やたら高価なハイテク監視航空機やら、アメリカはすでに実戦からは退役させている戦闘機やら爆撃機やら、時代遅れになった戦車やら、数の上では、アメリカやロシアには及ばない物の、ひがむ事は無いだけの軍事力らしい。


一体、何処の国が攻めて来るのか、というあり得ない議論もここでは置いておく事にしよう。
(中国と北朝鮮と、もしかしたらロシアと言っているネウヨが居るが、国際政治環境の理解出来ない人種とは論議が成り立たない)


ただ、その<有事>の際、はたして第九条は自衛隊に軍事行動を許すのか、と言う点は、クリアーにしておく必要が有る。


第一撃を受けた後なら、反撃しても良いらしい。

しかし、核ミサイル戦なら、それでは既に遅すぎる訳だ。
しかし、それを言うなら、米軍が居ようと、『核の傘』が有ろうと同じ事。


万一攻められたら、これは理屈抜きに、反撃するしか無いだろう。
第九条も、反撃は認めている。


しかし、そのような事態は、考えにくい。


それより、発想を転換したいのです。


第九条は、存在する。
アメリカが押し付けた、のどうのこうのはどうでも良いのだ。

有る以上、守り抜くべし。


だってそうでしょう。

人類史上、<戦争放棄>を謳った文明なんぞ、何処を探しても存在しないのです。


これは、落ち着いて考えてみると<素晴らしい事>では有りませんか。


450年前、初めて2足歩行を始めた<類人猿>のリュシー以来、<猿人><原人><旧人><新人>と進化して来た、その最進化形である『ホモ・サピエンス・サピエンス』、つまり私たち「霊長類ヒト目ヒト科ヒト」だけが、殺しあいをする生物なのです。

地球上の生き物の中で、(知る限り)捕食行為以外に<同類>で殺しあう、という極めて野蛮で<原始的>生命である<人間>が、戦いを<放棄>したのです。


これ以上に、画期的で、崇高で、格調高い理念が他に有るでしょうか?


もし、日本人が自分達だけで、総て『憲法』を作成していたら、このような素晴らしい<理念>など、何処からもでて来る筈が無いでは無いか。


この素晴らしい『憲法』は、全人類にとっての、<壮麗な>哲学であり、<夢のような>理念なのです。


「守ってみせようでは有りませんか」、と言う気にならないですか?


他の如何なる人種であろうと、このような素晴らしい<理念>を持てる<進化した人類>は、どこにも居ないと断言出来る。

この憲法を有するかぎり、世界中のあらゆる人種の総てより、優れた民族である、と胸を張ってもいいのです。


である以上、メンツにかけても、守りたい。

450万年の人類の歴史に置ける、輝かしい<奇跡>なのだから。



では、具体的には、祖国の安全をどう保証するか。

これが<知恵>の見せ所であろう。

おつむの良い<官僚>の皆さん方は、ここにこそ、その素晴らしい(と自分で信じている)頭脳を、お使いいただきたい。


私の考える事は、次の通り。


<敵>のミサイルを、日本の領土に到達する以前に撃ち落とせる、対空ミサイル・システムを練り上げよう。

それを使用するときがくれば、先制攻撃では無い以上、敵の第一撃の着弾前でも<反撃>で切る様に、憲法を改正しよう。

そのシステムをパーフェクトに活用出来る為に、監視衛星のネットワークを確立しよう。

日本を、<専守防衛>のシステムで<針ネズミ>の様に武装しよう。

その為であれば、たとえ『消費税』が15%(国際水準)になろうと構わない。


そして、<第九条>の基、「絶対に他国への先制攻撃をやらない」誓いを、改めて全世界に向けて<公式に>発信しよう。


ダメだしされそうだけれど、私はその線で行きたい。

理想主義は、21世紀に生き残る余地はないのだろうか。


そして、<ヤルタ戦勝国クラブ>に過ぎない『国際連合』とは距離を置く。

出来れば脱退して、膨大な<分担金>を、自らの防衛費にまわそう。
拒否権も無いメンバーで、第2位の分担金など、払う必要なし。

国連の名の下に、如何に多くの残虐行為が行われて来たか。

もっと異なった<国際組織>を創ろう。
日本がリーダー・シップを発揮して。


それにしても。


▶知事さん冷ややか、首相要請会議に18人欠席(読売見出し)

>沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題に関し、鳩山首相が開催を要請した27日の全国知事会議に、4割近い18知事が欠席することが分かった。


総理大臣の要請をも無視する<知事>って、一体何なんだろう?


>◆欠席予定の知事は次の通り(敬称略)◆

 達増拓也(岩手)、吉村美栄子(山形)、村井嘉浩(宮城)、佐藤雄平(福島)、福田富一(栃木)、川勝平太(静岡)、村井仁(長野)、神田真秋(愛知)、嘉田由紀子(滋賀)、山田啓二(京都)、荒井正吾(奈良)、仁坂吉伸(和歌山)、井戸敏三(兵庫)、石井正弘(岡山)、二井関成(山口)、真鍋武紀(香川)、中村法道(長崎)、東国原英夫(宮崎)
【読売新聞/5月26日18時15分】


在日米軍基地を、沖縄だけに押し付けて、何とも思わない首長共。

恥を知れ。


>米海兵隊岩国基地を抱える山口県の二井関成知事は「これ以上の基地負担は全く考えられない。行事への出席を取りやめてまで出る意味はない」と報道陣に説明した。
【同】

このように言うヤツバラでも、基地問題を<日本全体の問題>と捉えていない、自分の所には要らない、というエゴに過ぎない。

日本国の首相の要請にも応えないで、『日本人』と言えるのだろうか??

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沖縄の米軍基地をグアム・テニアンに移転させよう! / 費用は米国債で支払おう!

2010-05-06 15:29:08 | 世界に置ける日本
鳩山首相の<殉教の道行き>によって、沖縄県にも、徳之島にも、はたまた日本全国の如何なる所にも、「米軍基地を引き受ける」と言う所など無い事、が改めて証明されつつ有る。


橋下大阪府知事のみ、前向きな発言をされていたけれど、所詮は<個人的見解>に過ぎず、大阪府民の何パーセントが<現実として>受け入れを<可>とするかを想像すると、非現実的案としか思えない。


所詮日本人には、<痛みを分かち合う>発想は、生まれない様だ。
参考に、過去の拙ブログ記事を読まれたい。

「在日米軍の必要性を強調するなら、その負担は全国で分かち合おうと呼び掛けるのが筋」地方紙に注目!




ところで、日本は昨年末の時点で、日本のアメリカ国債保有高が7688億ドル(69兆2000億円)に達しているそうな。


そもそもこの『アメリカ国債』購入なる物は、<トヨタ>の輸出の見返りとして、半強制的に(逆に唯々諾々として?)背負い込まされた、『冥加金』である。


しかも<売れない>!


もし、多額の米国債を売り出そう物なら、価格は一挙に暴落し、即『世界大恐慌』を引き起こす。

だから売れない。

と言う事は、何の事は無い、日本は<形だけ>対米輸出を行い、売り上げは<政府が>アメリカにそっくり還付していたたわけだ。



アメリカは、世界各国の主権国家の内政に干渉して<戦争>を続行して来た。

結果として、多くの国々、多くの民族に嫌われ、恨まれて、それが対米テロとして跳ね返って来た。

その動きに対抗する(!)という名目で、更に戦争行為を拡大し続けて居る。

当然天文学的金額の予算を必要とる。

彼らの『ドル』は、一応世界の<基軸通貨>と言う事になっている。
しかも<兌換通過>では無い。
つまり、100ドル紙幣をアメリカの中央銀行(と言う物は実は存在しないが)に持って行って、100ドル分の『金』ないしは「貴金属」に交換を求めても、受け入れられないのだ。
つまり、その<価値>には何ら裏付けの無い通貨なのである。


この便利な通貨を発行する国家は、当然<必要なだけ>ドルを印刷する。
財政収支に悩む必要は無い。


今や、世界中のほとんどの国の通貨は<兌換通貨>では無くなって居る様だ。

しかし、対外的に保証し合って、され合って、価値の維持がなされている。
そして、具他的にはドルが基準となって、対外的信用が担保されている訳だ。
したがって、有る国が<必要に応じて>紙幣を発行し続けると、当然通貨の価値は下落し、インフレに苦しめられ、対外的にも通貨の信用を無くし、対外負債の支払いが不可能となる事で、国家破綻にいたる。


ところが、アメリカだけは、通貨保証に担保されるべきドル自体が通貨である為に、他の国々に比べて、通貨の信用喪失が起こりにくい。

もちろんドルの<レート>は下がるが、ただそれだけの事に過ぎないのだ。

世界的な信用保証は、ドル自体が行っている以上、彼らには関係ない(らしい)。



そして、もう一つの抜け道が『アメリカ国債』を、他国による購入に頼る事が出来る事。


何しろ<世界基軸通貨>発行国なのだから、資産価値は下落しない。
為替レートの差額のみのリスクしかないのだから。

何も知らない国は、外貨を溜め込むと、資産運用の選択肢の重要な一つとして、米国債を購入する。

中国の様に。


そして、属国ないし政治的に支配している国々には、<半強制的に>一定額を引き受けさせる。

日本の様に。


民間企業の筈の<トヨタ>も<キャノン>も、何の事は無い、政府丸抱えで経営が成り立って来たも同然と言っても、差し支えない訳だった。

自分たちだけは、利益を上げ続けて丸々と太り続け、実はその<利益>は、後から日本政府が<税金>で返還していた訳だった。


と言う訳で、我が国は車や電化製品をアメリカに<タダで>くれてやって、しかも、それによって、世界中での戦争継続を<強力>に支えて来た訳なのです。


そんな<甘い汁>を吸い続けて来た<財界>は、そのシステムを造り上げ、維持し、差配を震って来た<官僚組織>と、その上にあぐらをかいて利権をあさって来た自民党政権とが一体となって、何とかシステムの破壊を免れんべく、民主党政権潰しに奔走するのは当然の帰結である。



在日米軍が、日本を守る役目を放棄している事は明らかになった。


「尖閣諸島を始めとする<領土問題>には介入しない」と言うのが在日米軍の基本姿勢である事を、アメリカ政府は明言している。

「竹島は韓国の領土」と発言したアメリカ大統領も居た。

有事の際の日本防衛は、第一義的に『自衛隊』が、その任を負うと『日米安保』には明記されている。

そして、在日米軍の主力は殆ど『アフガン』やら何処やらに派遣されていて、本当に<有事(一体どんなケース?)>の際に、沖縄にも本土にも残存兵力しか残されて居なくて、何が出来る?


これで、結論は明らかだと思えます。


『安保条約』は有名無実である。
アメリカ軍は、積極的に日本を守る気はない。

従って、<抑止力>は幻想に過ぎない。

在日米軍は、中東やアフガンへの侵略戦争への発信基地と化している。

つまり、米軍が日本に駐留する根拠が無くなっている。

彼らは、世界でも稀な<安全な環境!>で有る事に加えて、<優れた>技術的サポートを受けられるうえ、<タダ>で快適に居られるが故に、沖縄から去ろうとしないだけの事である。


既に、沖縄を始め、日本全国に、米軍基地も<受け入れ>に強力する所等存在しない。


その上で、日本は彼らの国債を大量に抱えている。



さあ。

グアムとテニアンに出て行って頂きましょう。

費用は<総て>出してやろうじゃ有りませんか。

移転費用は「100%負担する」と言えば、アメリカは喜んで出て行く。


そして、実際の支払いは『米国債』で行おう!


そうすれば、世界的大恐慌を引き起こす事無く、抱え込んだ<米国債>を処分出来る。

実際の税金による支出は1円たりとも不要である。

総ての<不要な>米軍基地を撤去出来る。


ついでに、日本専用に<高性能監視衛星>を4基とそのオペレーション・システム、及び、これから改良を重ねるベースとして<対ミサイル・ミサイル防衛システム>を大量に買い付けよう。

基地移転費用だけでは、沢山おつりがくる筈だから。



万々歳だ。



これ以上の<良い考え>が有りますか?


コメント (27)
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いよいよ風雲急を告げて来たか鳩山政権  / ヨーロッパの見方 日本の見方

2010-05-04 19:19:30 | 世界に置ける日本
旅先で、フランス語のテレビに日本のニュースが二つ続けて流れた。


最初は、普天間に関するニュース。
「日本は、結局普天間基地をそのままの位置にとどめる事を選んだ」


二番目は、財政赤字の問題。
「日本政府は、ギリシャの財政破綻を、熱心に注意深く見守っている」



ん、と思ってヤフー・ニュースを開いてみる。

要するに、鳩山さんは『沖縄にも、徳之島にも』という事らしい。

「首相には腹案がお有りの様なので、当然県外に移設する様再残を通して頂きたい」と言う、沖縄県知事の両者会見での返事は、しごく当たり前のリアクションであろう。
『徳之島』が例の<腹案>だったとしたら、あまりにも寂しい。



志村建世氏のブログの一説。

(以下引用開始)
「5月末までに方針を決める」と自ら期限を決めたことが、いろいろな憶測を呼んでいます。この連休中にも沖縄を訪問するとのことですが、地元が基地を受け入れる可能性はないでしょう。言わば「断られることを確認する」ための旅になります。これは基地問題を半年かけて「日本全体の問題」にしてきた一連の努力の総決算です。そして導かれる答えは「日本中のどこにも、米軍基地を新たに受け入れる場所はない」ということです。
 さて、そこで政権を投げ出せば自民党の末期と同じですが、そうはならないでしょう。「対等な日米関係」を掲げた公約が本物だったかどうかが、ここでわかります。
(引用終わり)


世の中の有り様が分かっている人は、このように分析する。


ところが、当の首相自らが怪しくなって来た。


▶「最低でも県外」党の考えではない…首相(読売見出し)


>地元記者から「県外施設が困難な理由として日米同盟や抑止力の重要性を強調していたが、認識が浅かったのではないか」と問われたのに対し、首相は「海兵隊そのものは抑止力として沖縄に存在する理由にならないと思っていたが、学ぶにつけ、駐留米軍全体の中で海兵隊は抑止力として維持されるという考えに至った。『(認識が)浅かった』と言われれば、あるいはその通りかもしれない」と認めた。



ここに来て、首相までが<官僚>のブリーフィングに丸め込まれて来た事を露呈してしまったのか。


>首相は「もっと早く来いという(県民の)気持ちも含めておわびにうかがった」とした上で、「大変厳しい1日だった。『最低でも県外』との思いは、ほとんどの方からうかがい、厳しさを改めて実感した。私の考えはなかなか理解されなかったが、対話できて、(沖縄に)来て良かった」
【読売新聞電子版/5月4日18時17分配信】



この返答を聞くに付け、首相の人柄が分かる。

歴代自民党首相に、このような国民目線(県民目線)を持った首相等居なかった。
彼の優しさが、良く伝わって来る。


そして、悲しいかな、取り巻きの官僚達の影響力の何と凄い事か、と言う事実も、良く伝わってくる。


優しさは、したたかさにつけ込まれる。

やはり、民主党の掲げる<改革>は、並大抵の事では成し遂げられない事だと、痛感する次第である。



財政赤字に付いて言えば、日本の特殊性は、「対外債務がほとんど無い」と言う事だろう。

総て、赤字国債は<国内>で購入されて維持されている。

この点の意味は、海外メディアは伝えきれていない。

有り難い事に、対外破産はあり得ない。


しかし、明示しなければならない事は、これらの諸問題は総て<旧政権>が無責任に垂れ流して行った結果である、と言う事だ。


検察が先頭で肩で風を切るが如き、我が国の<官僚政治>は、「改革を行わせない」という一点で、民主党を潰す為にありとあらゆる手を使って来ている。

『在日特権を根絶する会』なる、やくざサンの<異議申し立て>で行われた<検察審査会>という特殊な11人の人達の「善良な市民」による起訴不当宣言は、その余りの偏向さにあきれてしまうばかり出るが、多くの人々はそれが何故異様な事かを理解で出来ない様な、マスコミによる世論の操作で、ますます政権を追いつめようとしてくるであろう。


当然このまま参院選を迎える事は大変厳しい情勢である。

「悪貨は良貨を駆逐する」と言うけれど、結局は<変革を好まない>日本人気質で、永遠に特権階級に奉仕させられながら、生きて行く事の方を良しとする人々が多い事は、理解に苦しむばかりである。



再び志村氏のブログから。

(以下引用開始)
鳩山内閣の支持率の低下は厳しいものですが、そのおもな理由は「政治と金」そして「普天間」から来ているように思われます。しかし落ち着いて考えてみると、政権交代後のこの半年間で、「前よりも悪くなりつつある」ことは少なく、逆に「少しずつだがよくなりつつある」ことの方がずっと多いのです。福祉関連の制度や予算もそうだし、労働法制の秩序崩壊にも歯止めがかかりつつあります。
さらに言えば、政治と金の問題でも、小沢氏は新たに問題を起こしたのではなく、4年前の会計処理について議論されているのであり、普天間の問題にしても、原因を作ったのは自公政権でした。鳩山氏が責任を問われているのは、その後始末の方法についてです。

>さて、そこで政権を投げ出せば自民党の末期と同じですが、そうはならないでしょう。「対等な日米関係」を掲げた公約が本物だったかどうかが、ここでわかります。
(以上引用終わり)


いずれにせよ、現時点までの政府の方針は、<普天間>であれ<財政赤字>であれ、ヨーロッパの視点からすれば、淡々と報道するだけの問題に過ぎない。


つまり、政府の国家運営の、単なる姿勢の次元の事でしかない。


当事者である日本では、反対派は<鬼の首>を取ったかのごとくに騒ぎ立てるでろうし、支持者側にとっては頭の痛いことではる。


しかし、「政権運営とはそのような物」と冷静に見られる様な、ヨーロッパ的成熟さが望まれるのでは無かろうか。


改革政権は、動き出したばっかりなのだ。

普天間が、5月に結論を出せなければ、首相が<退陣>しなければならぬ、等と言う議論自体が、あまりにも幼児的だ。

決して、元に戻してはならない。



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あなた方に言われたくない!『ワシントン・ポスト』/「哀れでますますいかれた鳩山首相」

2010-04-16 00:00:25 | 世界に置ける日本
いやしくも<一国の首相>に対する表現だろうか。


▶「哀れでますますいかれた鳩山首相」…米紙酷評(読売見出し)

>14日付の米ワシントン・ポスト紙は人気コラムの中で、13日に終わった核安全サミットに出席した36人の各国首脳たちがオバマ米大統領との近さを競い合ったとしたうえで、
「このショーの最大の敗北者は断然、哀れでますますいかれた日本の鳩山由紀夫首相だった」
と鳩山首相を酷評した。



少なくとも我々日本人は、あの<偏執狂的>にイラクを無差別侵略した『ブッシュ』に対してすら、気違い呼ばわり等しなかった。



>「首相はオバマ大統領との公式会談を望んだとされるが、夕食会の席での非公式な会談が慰めとして与えられただけだった」



「非公式ながら<謁見>をたまわれて、望外の幸せに存じます」とでも言えば良いのか?

やはり、アメリカは日本を<属国>としか見ていない、<本音>が垣間見えてしまった訳です。


>「ますますいかれた」との表現は、「オバマ政権高官たちの評価」だとした。

>「オバマ大統領と90分にわたって会談した胡錦濤・中国国家主席は、勝者リストのトップに位置した」と指摘し、大統領が胡主席に握手をしながらお辞儀する写真を掲載した。
【読売オンライン/4月15日11時12分配信】



アメリカ随一と言われる<クオリティー・ペーパー>にして、本音はこの程度なのだ。

これでは<日本>のマスコミと変わらないでは無いか。

と思ったら、よく考えてみれば、<日本の>マスコミと言うシロモノ、は<アメリカの>同人誌(紙)であった!


なるほど、と妙にうなずける。


散々語られ尽くしているテーマであるが、『永田町異聞』さんのブログに、このテーマがまた語られていた。

訪米した自国の首相を軽く見せたがる日本メディア


冒頭と末尾のみ引用させて頂きます。

>「かくも遠い日米関係」(日経)、「首相の直談判、米側冷ややか」(朝日)と、日本のメディアはお決まりの書き方をする。
米側は、当然のことながら、予想通りの記事に満足しているだろう。
交渉ごとは、物欲しそうな素振りをしたほうが負けだと、あえて冷淡に見せているように筆者には思える。
こうして、日本メディアを思うがままに操って、鳩山政権にプレッシャーをかけ、米側に有利な条件を引き出す算段に違いない。

>自国の首相の応援をして然るべき日本のメディアが、もっぱらアメリカ側の顔色ばかりうかがった悲観的な記事を書く。課題山積の中国の主席より会談時間が格段に少ないといっては、鳩山首相がいかにも軽く扱われているかのように報道する。

多分、こんなことを繰り返しながら、日本のメディアそのものが軽蔑されていくのだろう
(引用終わり)【永田町異聞/4月14日】


この事は、よく考えてみると、有る面で日本人の一部が持つ<対外M気質>なのでは無かろうか。


「アメリカでは・・・」
「フランスでは・・・」

「それに引き換え日本は。。。」


これは、<シー・シェパード>に乗っている「日本人女性」と同じメンタリティーでは無いか、と思われる。

自国の文化や体制や現状をやたらに<卑下>して、異国に(特に白人諸国に)無意識に<媚び>を売る姿勢の日本人が、多々見られますよね。

以上の姿勢は、自国の歴史や文化を学んでいない、<教養の低い>日本人に多い様に見えるのは、ひがみか、それとも偏見か?


こういった挙動を「島国根性」と言う事も有る。
あるいは、戦後65年の占領下に植え付けられた「植民地根性」と言えるかも知れない。
はたまた<乳離れ>の出来ていない「幼児感覚」の成せる技と言う言い方も出来よう。

まあ、何と表現しようが、本質は一緒だ。


戦後の混乱期に<CIA>の工作員になってまで<自己保身>を計った、某新聞社のトップ。
その意を受けての首相指名から続く売国的親米協力者達は、沖縄返還の際の<密約>履行の為に巨額の現金を沖縄まで運んだ、若き小泉某へとつながって行く。
更にその後を次いだ<短命首相>達まで延々と続く、『親米』派の感情は己のルーツを忘れ、自らのアデンティティーを消失してしまっている、不幸な日本人の行動パターンなのだ。


ただ、その類いの<行動パターン>が、日本をここまで<ズブズブ>の対米依存国家に造り上げてしまった。

経済的に<沈没>状態の日本にとって、最後の砦とも言える300兆円もの<郵貯>資金を、アメリカ禿鷹金融企業に<自由に>させようと言う、<ユーセーミンエーカ!」もくろみに至っては、もはや<売国行為>としか言えない所まで来てしまっていた。


幸い、ぎりぎりの時点で<リーマン・ショック>が起きて米禿鷹資本が一時撤退し、その間に<民主党政権>が誕生し、ナントカ食い止める事が出来た。

まだまだ<よちよち歩き>状態ではあるが、民主党政権には<あの様な日本>に戻さない為にも、<ふんどしのヒモ>を締め直して、がんばってもらわなければならない。


それを邪魔する<最先鋒(最先端? 急先鋒?)>を務める<日本のマスコミ>には、不買運動を始め、<クロス・オーナーシップ>の禁止、記者会見の完全オープン化、スポンサー企業へ抗議運動、などあらゆる手段を使って<身を挺して>政権を見守って行く必要がある。


昨年8月30日に民主党に投票した有権者には、大きく目を見開いて、反対プロパガンダに惑わせられる事無く、忍耐と覚悟とが求められているのだと思えます。


そして、アメリカ・マスコミには、排ガス規制の国際協調もせず、クラスター爆弾禁止の動きにも同調せず、核兵器を2200発も実戦配備したまま、世界中に戦争を吹っかけ(もうきりがないので止めるが)る、軍事的にも経済的にも世界侵略を止めない<反平和侵略国家>に、宗主国ズラしてこんな無礼な事は言われたくない。


いつかは、日本から<出て行って>頂きましょう。

日本人の全員が<枕を高くして>眠られる様に。

あの<偉大な>古代ローマですら500年で滅びた。
アメリカの野望が、永久に受け入れられる訳では無い。


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沖縄の基地撤去と日本の自立/<抑止力>と言う言い訳はもはや無意味となった「沖縄はタダだから」

2010-04-14 00:00:55 | 世界に置ける日本
「核なんとかサミット」とやらで、鳩山首相が訪米している。


一体全体<核兵器>なる代物を、米ロはどうしようと言うのだろう。

実戦配備ダケで<双方>合わせると5000発!
(貯蔵分は含まず。。。)


英仏などの100~300発なら、かわいい物である。
誤解(私はこの世から総ての核を追放したい)を恐れずに言えば。

不時の事態に備えて<おカーちゃん>がせっせとためた<へそくり>みたいな物だ。

使い道も無い代わり、心の安心が確保されている。



しかし、広島長崎級の数百倍から数万倍もの破壊力をもった、地球上の総ての生命を永遠に消し去る能力を持つ<核兵器>が、数千発。


もっている側は、いつまでも持ち続けたい。
持ってないヤツには、持たせない。


そしてある日、ヒトラー見たいな人間が出てこないと、誰か言いきれるか?
ネタニヤフだって、アフマネジェネドだって、今にも使いたがっている。

プーチンだって、ロシアの<顔>が潰されようとすれば、きっと使う。
そんな人間だ。


そして、沖縄を始め、横須賀や佐世保には適時核兵器が出入りしているに違いない。
三沢にだって、無いとは言いきれない。



そんな世の中に、生きていたいですか?


そして、そんな<核大国>は、自国の兵器産業の<棚卸し>の為に、5年に1回は戦争を引き起こす。

それが、官産軍学が1体となって国を動かしている<アメリカ>の実態である。


そんな<核大国>に、経済的バック・アップを、延々60有余年続けて来たのが、我が日本なのです。


ただただ<抑止力>と言うヌエの如き<妄言>に縛られて、断ち切れない。

拙ブログで再三書いている、<米軍抑止力>に意味の無さを、例によって『高野論説』が、きわめて明快に展開してくれている。

米海兵隊は「北朝鮮核」の奪取が使命? ── 馬鹿馬鹿しいにもほどがある

●迷走しているのは米国だ
●中国の脅威?

小見出しだけでも、納得出来ると言う物だ。

最後のパラグラフだけ転載する。

>米国が海兵隊の沖縄駐留を単に既得権益として守ろうとしてしがみつき、北の核奪取が「最重要任務」だなどと戯言のようなことまで言い出していることが、実は日米同盟を危うくしているのである。鳩山政権はそこを正面から切り込むべきで、有力な外務・防衛官僚OBでさえこのように言っているのに、鳩山や岡田が安易に「抑止力」というオマジナイに屈しているかの発言を繰り返しているのではどうしようもない。
【THE-JOURNAL/高野論説】


それに対するコメント氏の中身がまた、分かりやすかったので、転載したい。

(転載開始)
「自立する日本」

☆ アメリカは北朝鮮の崩壊での核確保を言うのならば、なぜ北に一番近い韓国から米軍は撤退するのか。なぜ基地の必要性もなくなったのに日本から撤退しないのかという米公聴会の質問に、国防省高官は結局、タダだからと答えている。カルダー駐日大使特別補佐官は「いまのような多額の思いやり支援が受けられなくなった場合、在日米軍はずっと小規模になる」と証言している。今までにアメリカ軍に献金したカネは5兆円余に達する。

☆ そもそも世界中さがしても先進国で自国に60年以上の長期に渡って外国の軍隊の基地や施設が多数あるのは日本だけだ。外国軍が長らく留まるのは、極めて特殊な地域だけである。つまり、属国だ。

☆ ところが、実は属国の日本が、財政破綻しているアメリカの覇権を守っていたのである。日本がアメリカ離れすると大変なのは、日本は軍事力を行使しない平和な国際貢献国家というのが世界の共通認識となっている。その公正な日本が離米すると、世界中から嫌われているアメリカにつかず離れずのEUやASEANにもアメリカばなれの気分を生む。

☆ 日本人は深層心理において、潜在意識下で、「嫌米反米」なのだ。とにかく、厄病神のようなアメリカが日本に現れて以来、150年間、日本はアメリカによって恫喝され続けてきた。ペリーの黒船による屈辱的な日米不平等通商条約の恫喝に始まり、石油禁輸や東京大空襲、原爆二発、沖縄基地での数多の暴虐、全国に80もある基地や施設、政治・経済への圧力、プラザでの円切り上げやトヨタたたき、恫喝につぐ恫喝。敗戦の日に日本人は「いずれ・・・原爆の・・・お返しを」と言いたかったが圧倒的な軍事力の差がその言葉を言わせなかった。その言葉は日本人の「無意識」に深く閉じ込められた。

☆ 日本は今まで貿易で儲けた金を米国債など100兆円ものドルを購入して、暴君アメリカにつかえてきたが、もう日本も財政が苦しく限界点に近づいた。そこへきて普天間だ。ここで無意識下にあった日本人の「嫌米」がフツフツと表面化してきた。

☆対米戦争という極論ではなく、日本自身が「自立」すればよいのである。アメリカの属国から自立することこそ、アメリカの没落となる。なぜなら、日本がアメリカを支えてきたのだから。日本は自立し、離米し、伝統(日本文明)を保守し、EU(イラク戦争に最後まで反対したフランス)や「インド」や中国やロシア・韓国やASEANやアラブイスラム諸国と連携していくことになる。ある

☆ だがアメリカは自国の生命線である日本を手放すことはない。もし日本がもう不必要だからといって安保条約を破棄すればアメリカは報復する。アメリカにとって北朝鮮は日本をけん制する道具であり、北もこのパワーバランスを知りぬいていて核は手放すわけがない。日本をこのワナに縛り付けておいて、日本からむしりとろうというのがアメリカの対日基本政策となっている。

☆ 鳩山はひとこと「普天間の海兵隊はグアムへ移転」と言えば収まる。アメリカがそれを拒否すれば沖縄の基地問題はアメリカのせいにすることが出来る。アメリカを悪者にして、沖縄県民も喜び、決断力もあるとされ、支持率も上がる。

☆ 鳩山の「駐留なき安保論」や小沢の「第七艦隊のみ」や沖縄県民の「地位協定改定」は正論だが、それを主張すればマスコミに反米のレッテルを貼られてしまう。在日米軍の戦略的意味がなくなっているのは明白な事実なのに、アメリカが米軍を日本に駐留していると言う事は何を意味しているのだろうか。それはアメリカが日本の独立を許さず、永久に属国とするということだ。
投稿者: ミスターブラウン | 2010年4月13日 16:36
(転載終了)


この論調に反論出来る<メディア>は有るか?

更に、『永田町異聞』さんのブログも参照されたい。

西山太吉が密約の土壌と言う核抑止力幻想



結局<米上院公聴会>での以下の発言が、総てを言い得ている。

(質)海兵隊が<沖縄>に駐留を続ける意味はなんですか?
(答)「・・・タダだから」(米国防省高官)



いい加減に目を覚まそう!
至極当たり前の事に。

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誰だってそう思います/「米国に過剰に遠慮」=普天間移設、政府を批判-社民・照屋氏

2010-04-13 05:57:45 | 世界に置ける日本
別に、対米姿勢だけが問題なので無い。

『日本』と言う国家の矜持の問題である。
世界に於ける国家主権の主張の問題である。

たまたま日本が、アメリカと言う国家にがんじがらめにされてしまっている現状が、対米姿勢を問題にさせるだけの事である。


おそらく、アメリカに<精神的ロボトミー>を施されてしまっている日本人が、政治経済文化(特にマスメディア)の分野でにあまりにも多い事が、問題の解決を困難な物にしているのだ。


私は、決して<アメリカが単に大嫌い>なのでは無い。

ジャズもミステリーもSFも、野球だって大好きです。
これらは総て、アメリカが生み出した。

若い頃は、あのアメリカ英語のイントネーションを完璧に身につけようと、努力した物だった。

高校2年の1年間に、50本の映画を見た。
95%はアメリカ映画だった。


しかし、ヨーロッパを知ってしまった。

アメリカが、急速に<輝き>を失ってしまったのでした。


ヨーロッパは、成熟していた。
良くも悪くも、大人だった。

文化の奥行きがとてつもなく深かった。
文化の裾野がとてつもなく広かった。


でも、言いたい事はそんな<上辺の文化論>ではないのです。


ヨーロッパは、細分化されている。
民族の起源が無数に異なり、夫々が国家を作り、その国家の中に地方を形作って、夫々の特殊性を保っている。


目に見えない国境を越えたとたんに、空気も、光も、色彩も、匂いまでもが違って感じられる。

それが当たり前なのだ。

そして、その互いの違いをお互いに分かった上で、戦い合い、侵略し合い、妥協し合い、騙し合い、協力し合って、自らの生存を主張し、あらゆる権謀術数を巡らせて、自分の生存を相手に認めさせ、相手の生存をを認めて来た。

陸続きなのに、決して他国の文化を<無条件に>は真似しない。


それが、文明であり、国家観であり、存在理由であり、歴史であった。


我が祖国ニッポンを顧みるに、思う事は、ヨーロッパとまるっきり正反対の姿勢である。

残念ながら、<哲学>が感じられない。


意味も無く(当人達は大真面目で?)、他国を侵略し、戦力の比較も国際間の根回しもできず、精神論だけで超大国相手に戦争に突入し、最終的には負けてしまって、国土が荒廃の極みに達した。


そして、その後が<日本の特殊性>を示していた。


つまり、<占領軍>に、それこそニコニコしながら<協力>したのだ。


人類の登場以来、古今東西、占領軍に<ニコニコ>しながら全面協力したのは、おそらく日本だけだったのでは無かろうか。


おそらく、日本人は、人類史上<希有>のお人好しな性格をもった人種らしいのだ。


そして、その結果が、120%マインド・コントロールされてしまうに至った。

アメリカは、<全能の神>に等しい。

アメリカの意のままに、動かなければならない。
アメリカの意向が、常に日本の動向を決定して来た。
「アメリカがこう言っている。」
「アメリカが怒っている。」
「アメリカが・・・」



▶「米国に過剰に遠慮」=普天間移設、政府を批判-社民・照屋氏(時事見出し)

>社民党の照屋寛徳国対委員長は12日、国会内で記者会見し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について「政権内部で海外移設を真剣に検討しているようには思えない。米国に過剰に遠慮して、主権国家としてきちんと主張していないのではないか」
と政府の姿勢を批判した。



こういう風に言える人は、普通の日本人にはあまり居ない様に思える。

照屋議員が<ウチナンチュウ>だからこそ、真実が見えており、正しい指摘が出来るのでは無いのだろうか。



>照屋氏は、9~11日に米自治領北マリアナ諸島を視察した結果、「(同諸島の)サイパン、テニアンへの移設実現の可能性を強く確信するに至った」と強調。近く平野博文官房長官に両島への移設を真剣に検討するよう求める考えを示した。

>照屋氏によると、11日に会談した同諸島議会のテノリオ下院議長は「実戦部隊も含めて移駐を歓迎する。経済効果だけでなく、米国への忠誠心を示したい」と表明。デラクルス・テニアン市長も「恒久的な基地建設を希望する」と語った。
【時事通信(2010/04/12-17:59)】



至極真っ当な見方なのですが。

政府内部に、今だ<何も>分かっていらっしゃらない方々がいらっしゃる。



▶「県外への機能移転」検討=北マリアナ諸島は否定的-平野官房長官(時事見出し)

>平野氏は具体的な移転先について言及しなかったが、鹿児島県の徳之島への基地機能移転が念頭にあるとみられる。
 
>また、社民党が主張している米自治領北マリアナ諸島のサイパン、テニアン両島への移設について、平野氏は「現時点では難しいのではないか」と否定的な考えを示した。同諸島議会関係者からは移転を歓迎する声も出ている。


果たして、真剣に検討してみたのだろうか。

この<サイパン・テニアン案>が出て来たとたんから、即<否定的>であった。
何故<ダメ>なのかが、少しも伝わってこない。


>一方、平野氏はこの後の記者会見で、普天間移設に関する日米両政府の実務者協議が当面見送りになったことに関して「(米国側が)拒否したということは全くない」と述べるとともに、「5月末までに決着を図る」と改めて強調。さらに、基地機能の一部移転ではなく、あくまで「(滑走路を含む)全面返還を当然目指す」と語った。
【時事通信(2010/04/12-12:47)】



貴方が言うと、少しも真実味が感じられない。

民主党は、自民党の様にマインド・コントロールされていなかった筈では無かったのか。

何故にそれほど<遠慮>する?

すでに、そこまで官僚に取り込まれてしまったのか。。。


だとしたら、<前途多難>な事ではある。


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沖縄に基地を置き続ける事の、世界へ与えている意味を考えよう/米世界戦略に日本も加担している事実は重い

2010-04-07 19:01:00 | 世界に置ける日本
鳩山さんの腹案とは、結局沖縄県内から立ち去らない事だったのでしょうか?



ここまで島内での反対運動が続いている事の意味を、お考えになっていない訳はありませんよね。

以前の政権の首相達に比べて、遥かに(大金持ちではあっても)庶民目線に近い立場に立っていらっしゃる、希有な政治家である鳩山さんが、事ここに至ってすら、公約を実現出来ないで、普天間を沖縄から出せないと言う事は。

やはり、鳩山さんと言えども、<日本の安全>の保証の為には<米軍の駐留>が不可欠、だとの先入観を断ち切れないでいらっしゃるのでしょうか。

それとも、外務官僚や防衛官僚に絡めとられて、必死でもがいきながら、何とかしようとしていらっしゃる結果が、<3カ所分散>という形が精一杯、と言う事なのでしょうか。



日本は、外国に対して<軍事行動>を起こさない事が『憲法』で謳われています。

しかしながら、日本を米軍が軍事力で守る、日本がアメリカの経済を支える、という<ギブ・アンド・テーク>であったはずの『日米安保』が、時代の変遷とともに、大きく変わってしまいました。

もはや<ソヴィエト連邦>との東西冷戦は消失。
中国も、それなりに<国際社会>に仲間居りを果たしつつある。
ハイテク兵器の発達と、戦術の変化により、<海兵隊>の出番は殆ど無くなって来た。
ロシアと中国との世界戦略の狭間で、朝鮮半島での、大掛かりな地上戦闘が行われる可能性は、そこに米海兵隊が戦闘参加する可能性は、ドンドン薄れて行っている。

その状況下にあって、アメリカ軍の<お尻から出す蜜>に群がっていたい<幼虫>と化していた自民党政権下の政府と官僚達は、<日米安保>をいつの間にか『日米軍事同盟』と称する様になって行った。

アメリカの展開する<軍事行動>は、日本との<運命共同体>で有る事と相成った。



翻って見るに、アメリカの経済的世界侵略と、それを裏付ける軍事的世界展開は、一部イスラム諸国や、中南米の諸国との軋轢を増大し、一般庶民の反米感情を煽って来たのです。


その結果としての<テロ>の横行である。


これは、極端に言えば<アメリカの問題>に過ぎない。

アメリカが、いわば<勝手に>招いた結果である。
それを彼らは、「<テロとの戦争>は民主主義を守る戦い」と称して世界中を巻き込んで来たのです。


そこに、なぜ日本が<忠犬>のごとく、に付き従わなければならないのだろう。


日本政府の、アメリカへの政治的、経済的<積極支持>が、間接的に世界の各地で、罪も無い一般庶民を殺戮し続けている現状から、目をそらすべきではありません。



総ては、ここの所に<出発点>がある。


アメリカは、重要な<同盟国>である。

しかし、普遍的<軍事同盟>を結ぶ必要は無い。


日本のアメリカ政府への、政治的経済的<積極支持>により起こっている、間接的な、イラクで、アフガンで、パキスタンでの、罪も無い庶民の殺戮をし続けている事が、日米軍事同盟の結果である。


『日米安全保障条約』は、そんな事まで求めていたか?



『情報流通計画byヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)』さんのブログに、日本人全員が見て欲しい動画を含む記事があります。

イラクでのありふれた殺人~これが戦争の実態だ。9条=お花畑?ふざけんな!これが実態だ!


鳩山さん。

このような実態に、間接的にせよ日本が加担している事には、耐えられません。

幹事長と協力して、日米安保を<最小限安保>に変えて行って下さい。
沖縄から、米軍基地を返して下さい。
日本全国から、本来の目的である<安保条約>の履行に必要最低限な部分だけを残して、基地を撤去して下さい。


そこまでやるには、当初は<ものすごい<圧力>がかかって来るでしょう。

しかし、現実的に言って、アメリカは<拒否>で来ません。
なぜなら、今後も彼らの<世界戦略>上、東アジアのバランスに取って<日本>は不可欠なパートナーなのですから。

アメリカは拒否できません。

チャベス氏のように、完全なアンチ・アメリカになる訳ではないのですから。
あくまで、日米は<重要な>パートナーであり続ける事を、理解させれば良いのですから。

日本に取っても、それが絶対必要な事である事は、立場の左右を問わず現実であります。

その場合は、彼らに取って、日本は<必要な>パートナーなのです。
対中国の重要なカードなのですから。

自分たちの存在の意味を理解していれば、アメリカに対しての行動も、かえられる筈です。


ユダヤ資本を筆頭とした、アメリカの<世界支配>を影から操っている巨大な力から、暗殺されてしまうかもしれません。

しかし、チャベス氏も、アフマネジェネド氏も、未だ健在です。

鳩山さんに、そこまでの危険背負い込んで下さいとは、お願い出来ませんが、それくらいの覚悟で取り組んで頂ければ、成し遂げられる筈です。


『ヤメ蚊サン』のブログの様な<悲劇>を日常に生んでいる、アメリカが展開する異常な戦争状態に、加担しない為にも、基地を沖縄から、日本から、撤去して下さい。


伏してお願い申し上げます。

コメント (15)
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やはり小沢でなければ無理なのか。。。。

2010-03-27 21:22:32 | 世界に置ける日本
「県外移設」ほぼムリ。。。


▶普天間、全面県外移設見送り=沖縄含め「2カ所くらい」-防衛相表明(時事通信見出し)

>北沢俊美防衛相は27日午後、長野市内のホテルで講演し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の新たな移設先について「(同飛行場にある)ヘリコプターを全部引き受けてくれるところはないが、バラバラに移すわけにもいかない。2カ所くらいに配置を換える」と述べ、ヘリ部隊の分散移転を検討していることを明らかにした。北沢氏はこの後、記者団の質問に答え、分散移転先は、沖縄県外だけでなく、県内も含まれることを明言した。
【時事通信】


▶<普天間移設>北沢防衛相、ヘリ引き受け先の県外分散を検討(毎日見出し)

>北沢俊美防衛相は27日、長野市内で講演し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で「普天間の基地機能をどう極力県外に移すかだ。60機あるヘリコプターを全部引き受けてくれる所はない。2カ所くらいに配置を変える」と述べ、沖縄県名護市のキャンプ・シュワブ陸上部に移転させるのに加え、徳之島(鹿児島県)など県外にも分散させることを検討していることを明らかにした。

>北沢氏は「25日の夜に私が(沖縄県の仲井真弘多)知事に説明し、26日早朝に岡田克也外相がルース米大使に説明した」と語り、既にこうした方針を沖縄と米国に伝えたと表明した。この後、記者団に「2カ所か3カ所なのかは言えないが、複数で考えていることは間違いない」と説明した。
【毎日新聞】



今までも、この手の<情報>は散々漏れて来ている物の、やはりこのまま行ってしまうのでは無いか、とだんだん気弱になって来る自分がいる。。。


▶グアム移転見直し論も=オバマ政権、説得に必死-米議会(時事通信見出し)

>米軍普天間飛行場移設問題が難航する中、沖縄駐留海兵隊のグアム移転の見直しを求める声が米議会でじわりと広がり始めている。米政府は2006年の日米合意堅持の立場から議会説得を必死に続けているだけに、現行の普天間移設計画履行へ向けた対日圧力をさらに強めそうだ。

>米政府側は議会に対し、「グアムの戦略的重要性」を強調する従来の説明に加え、「グアムは米国の領土であり、そこでの資金投下は米国民の利益につながる」との論法も駆使。

>国防総省高官が議会に提出した書面では「日本政府が米軍再編に資金拠出してくれる機会は二度とない」とまで主張した。

>ただ、前提となる普天間移設問題については、米政府は議会に対して「現行案が最善」と一貫して主張、「鳩山首相は5月に決着させると約束しており、それを信じる」と繰り返している。米政府関係者は、これまでの説明と異なる展開になれば「議会側が納得しない」と懸念を募らせており、日本側に安易な譲歩はできない状況だ。
【ワシントン時事】


3ヶ月前までなら、余裕で読み流していた類いの記事ではあるが、上の北澤防衛相の度重なる発言と、ここに来ての政府の動きを見せられていると、だんだん同様して来てしまう。


▶普天間移設 「県外」組み合わせ提示 沖縄知事に防衛相(毎日見出し)

>北沢俊美防衛相は26日午前、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題を巡り、沖縄県庁で仲井真弘多知事と会談した。北沢氏は「分散移転でいろいろな案を考えている。沖縄の負担が実感として減ったというものを作りあげたい」と述べた。米軍キャンプ・シュワブ陸上部(同県名護市)や米軍ホワイトビーチ(同県うるま市)沖合に人工島を建設する移設案に加え、訓練や基地機能の一部を徳之島(鹿児島)など県外に移転する案を組み合わせる考えを示したものだ。

>また会談で北沢氏は、シュワブ沿岸部へ移設する現行計画について「極めてゼロに近くなってきた」と述べ、事実上断念することになるとの見通しを表明した。



こんな物で、一歩前進と言って良いのだろうか?



>会談冒頭の非公開部分で北沢氏は、知事にシュワブ陸上部に500メートル級の滑走路を移設する案を説明した。県幹部は「分散移転は暫定的な措置だ。普天間の機能は当面残ると思う」と指摘した。会談後、北沢氏は記者団に分散移転の時期について、2014年の期限にこだわらず、移転可能な部分から速やかに進める考えを明らかにした。

>一方、岡田克也外相は26日朝、東京都内の外務省飯倉公館でルース駐日米大使と会談。その後の衆院外務委員会で「検討の途上にある現状を説明した」と述べた。ルース大使は「米国政府は慎重に検討する。同盟国として引き続き協力しながら問題の解決を図っていく」との声明を発表した。



これで民意を<少しは>反映したものなのか?
これは結局<腰砕け>に終わったものなのか?


沖縄に人達は、これで<納得>して下さるのだろうか。
「暫定的処置で、将来的には全面的に県外移設」と言われて、<信じられる>のだろうか。


つまるところ、小沢さんでなければ、やはり<何も出来ない>のだろうか。



▶<小沢幹事長>「民主党は政権党の認識がまだ甘い」(毎日見出し)

▶民主党の小沢一郎幹事長は27日、福井市の会合であいさつし、「民主党は政権党、責任政党としての認識がまだ甘く、心配をかけている。多少ちぐはぐなことがある」と述べ、鳩山政権が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題などで混乱していることを念頭に苦言を呈した。
【毎日新聞】



「民主党は政権政党、責任政党としての認識がまだ甘く・・・多少ちぐはぐな事が有る」

彼の<悲痛な叫び>である。

かなりの民主党議員達が、分かっていない。


彼がリーダー・シップを発揮するしか無い。
しかし、それを強く発揮しようとすると、<独裁>と言われてしまう。


あまたの<ドングリ>達には、深すぎる理念を持った、実行力のある幹事長を持った事自体が、<重荷>なのだろう。

情けない限りだ。


有る意味で、国際社会に於けるアメリカの存在と比較出来るかも知れない。
必要不可欠な、その強力な<存在自体>が、周りをいらつかせる。



今にしてくやまれるのは、昨年の<西松事件>でっち上げによる、代表辞任であった。

小沢総理であれば、普天間問題など、これほど迷走する事等無かったに違いない。

歴史に<もし>は無いと言うが、返す返すも残念であった。

<検察>と<反改革メディア>とは、その点で意味の有る大きな<得点>を挙げていたのかも知れない。



やはり、小沢でなければダメだったのかもしれない。。。

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クロマグロをどうした物か? / 日本外交が白い目で見られている。。。

2010-03-18 22:58:12 | 世界に置ける日本
数日前のブログでも触れましたが、<黒マグロ>がややこしい事になっている。


昨日(17日)のAP通信によると、日本代表団のロビー活動が、白い目で見られていたらしい。


曰く。

「日本の強引な巻き返しの動きは、ドーハで<責められ>ている。
「第三世界の各国に対し、<明日は我が身>と脅かして、禁止案に反対させようとしておりひんしゅくを買っている。。。」

<白い目で見られている>とか、<顰蹙>と訳したが、原文はACCUSEDとなっており、この言葉は<弾劾される>とか<告発されている>と言う意味の、かなり厳しく責める状態を表す単語なのです。


農水省の代表としては、<必死>なのだろうけれど、30分刻みで各国代表団の間を<かけずり回って>いる様は、やはりかなり異様に見えているのだろう。


日本と言う国家の、<外交力不在>の典型的な例である。


情けないやら、悲しいやら。


ただ、彼らのなり振り構わぬ<努力>が報われて来たか、<禁止案>に反対する勢力が、少しずつ増えて来たと言う事は、喜ばしい事か。。。


オマーン首長国代表のアーメッド・サイード・シュカリ氏にの発言。

「地中海沿岸諸国は、この禁止令におびえている。これらの国々の漁民達は、まさしくその魚を獲って輸出して、生きているのだ」


この、彼の<経済面>からの発言が、この問題の要点を示している。

今回の<禁止案>は、もっぱら科学的観点よりむしろ、エコロジックな観点から出て来ており、クロマグロの絶対量減少が、<科学的>検証がなされていない事に、目を向け始めている国々も出て来た様だ。

そして、アラブ・グループは、モナコ提案に反対の立場でまとまったらしい。

考えてみると、砂漠のイメージが付いて回るアラブ諸国の、かなりの数の国々が、<海岸沿い>に有った。


しかし、水産国の多いヨーロッパ諸国が、<賛成>でまとまった事や、アメリカの賛成を見ると、どうしても<日本たたき>に見えてしまうから困るのだ。


クジラも同じ事であるが、科学的に証明されていない次元での、<感情論>での推計を基に、自分たちには無い文化の事はどうでも良い、と言う態度を獲られると、<マグロ漁>で生きて来た人々とっては、正に<青天の霹靂>であった。


フランスで目にする限りにおいては、「大西洋の(あるいは地中海の)黒マグロの<輸出禁止>案」という表現が一般的に使われている。


その文面通りに解釈すれば、船籍が日本の船が、公海上でマグロを獲り、日本に持ち帰って<輸出>しなければ、問題は無い様に見えるのだが、違うのだろうか?



そしてやっと。
幸いにして提案は<否決>された。

20対68。

思って以上に<反対票>が多かった。


やはり、経済原理がエコロジーを上回った、と言う事であろうか。

それにしても、日本外交団の<ロビー活動>が、一部で<弾劾>されるほどスマートさに欠ける物である事が、国際会議の現場で白日の下に曝されたことは、かなり真剣に考えざるを得ない事であった。


<偏差費>に基づいたペーパー・テストだけが根拠の<おりこうサン>達では、外交という、<鵺>の如きアヤカシのやり取りには、全く太刀打ち出来ないのであります。


日本の官僚達を見るに付け、その事がいっそうはっきりして来る。
人材発掘のシステムを新たに見つけなくてはならない。


『ル・モンド』の記事のタイトル。
「フランス人は、黒マグロが有ろうが無かろうが、寿司を食べる事をやめない」

何と言って良いのか分からない。。。


まあ、とりあえず<寿司>を食べ過ぎない様にいたしましょう。


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ああ<まぐろ>! たかが<マグロ>! されど<鮪>!

2010-03-14 08:40:45 | 世界に置ける日本
クジラの騒ぎが一段落しかかったら、今度は<鮪>と来た。。。


1989年であったろうか。
南仏の<隠れた>リゾート・タウン<サン・トロペ>で、異国風の寿司屋が有るのを見て、驚いた物でした。


日本が、バブルの最後の一瞬の光芒に酔いしれていた頃です。


その頃、パリにはまともな寿司屋が4軒位あった。

でもフランス人で<寿司>を食べにくるのは、かなりの<趣味人>でしかなかったものです。
ほんの一握り(ダジャレでは無い!)の、下手な日本人よりも<通>がいて、しかしせっかくのニギリをムラサキにどっぷり浸けて、シャリが崩れるくらいに<醤油味>を付けないと、食べられない人が殆どであった頃です。

考えてみると、サン・トロペは<文化人>と<業界人(映画界とマスコミと出版界とモード・ファッション界)>と、超の付く<お金持ち>しかこない、やたら物価だけ高くて非常に<ひなびた>避暑地ですから、元々<地中海>好きのイギリス人がやって来る。

その頃から<アングロ・サクソン>の連中が、いわゆる<ヘルシー>志向で、日本食、特に<寿司>に興味を持ち始めて居たのでした。

ロンドンに、まるでヘビメタ・ロック見たいな雰囲気の<回転寿司>の店がオープンして大にぎわい、と言うニュースに信じられない思いで居た矢先。

成る程、サン・トロペだ、と妙に感心した物でした。

何しろ、<動物愛護>にうつつを抜かしている、<ブリジット・バルドー>が隠棲している<村>だけの事はある。



それから20年。


その間に、日本はバブルが崩壊してどん底を迎えており、商社や大メーカーは<パリ駐在>スタッフをドンドン引き上げており、寿司屋を含めて老舗の<日本料理店>が、次々とつぶれていったのでした。


そして今や、ヨーロッパ中が<寿司>ブームであります。


何と、東京の山手線の内側より<やや広い>程のパリ市内に、中国人や韓国人が経営する<なんちゃって>寿司屋が、900軒程も有るらしい。

階級社会のヨーロッパにあっては、同じ町でも<社会のクラス>毎に住む場所が違います。

明らかに<低所得層>しか住んでいない(そういう社会の人達は、知的好奇心等あまり無く、エキゾティックな食い物に興味を示したりはしなかった!)地域にすら、従って<客単価>など最低限しか見込めない様な地域にすら、寿司屋が有るのです。

一つには、どこの町内にも有る中華料理屋が、過当競争で殆ど成り立たなくなって来ていた所に持って来ての<寿司ブーム>に、即飛びついたのですね。

とにかくパリでは、単純に<カフェ>で「本日の料理」と称するありふれた一皿に、前菜代わりにサラダを付けて、飲み物を取ったら、既に20ユーロ(2500円)程になってしまうと言う<外食物価>にあって、<ニギリ寿司定食>やら<刺身定食>やらが、中国人達によって8~9ユーロなんて価格設定になってしまっているので、<日本食>は<安い食い物>と言うイメージを造られてしまっているのです。

それまで、昼メシをサンドイッチのテイクアウトで我慢せざるを得ない人々にとっては、座って食べられて10ユーロなら、<サンドイッチ>と飲み物ですら5ユーロくらいにはなる事を考えれば、ずっと良い。


と言う様な流れで、<寿司人口>がドンドン増えてしまったのでした。

もちろん<なんちゃって<寿司屋>は、たいしたネタなんぞ有りゃしません。

ほとんどが、マグロの赤身とサーモン。
白身は、長持ちしないので経営上難しく、あの淡いデリケートな<白身>の味等分からない<アマチュア>ばかりの客層に有っては、それで十分ダッタのでしょう。


しかし、たとえ<なんちゃって>であろうと無かろうと、<寿司人口>は確実に増えてしまった。


そういう背景での、今回の<黒マグロの取引禁止>問題は、我々日本人に取っては<青天の霹靂>と言いますか、<裏切られた様な>気分になった出来事であります。


▶クロマグロ取引禁止案 日本政府、決定には従わず 「留保」手続き方針(産経見出し)


>日本政府は、水産庁の町田勝弘長官ら約30人の代表団をカタールに派遣し、17日以降に予定されるモナコの禁輸案の採決に備える。

>極端な禁輸措置をとらなくても、「大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)による漁獲規制の強化・徹底で、資源は守れる」(赤松広隆農林水産相)というのが日本の立場で、参加各国に採決での反対をギリギリまで働きかける。

>ただ、日本がこれまでに確保できた反対票は「30カ国程度」(政府筋)とみられ、採択の阻止に必要な50票への上積みのめどは立っていない。「会議期間中に態度を変える国もある。形勢の逆転は可能」(水産庁)と現地での説得に期待をかけているが、状況は厳しい。

>禁輸が決まれば、政府は決定に従わない意思を示す「留保」の手続きを行う方針を固めている。同様に留保を表明した国との間で、認められた取引を継続するためだが、その場合は国際的に強い批判を受ける可能性がある。
【産經新聞】



やれやれ、としか言いようが無いです。



ただし。

少し前まで、日本人に取って<寿司>とは、ハレの食いもんだった筈です。

お客様がいらっしゃると、出前で蕎麦。
大切なお客様に限っては、ニギリを取る。


家族で握り鮨を食べるなんぞ、一年に一回かせいぜい二回。

全員多いに<興奮>した物ですよ。

ところが、世の中<飽食の時代>を迎えた。

猫もしゃくしも、小学生の子供までが「トロが好き!」等とほざく始末。
町中に回転寿司が溢れ、高校生が部活帰りに<おやつ>代わりに<寿司>を喰う時代になってしまった。

ある種の食べ物を<特権階級>が独占する、と言う事はナンセンスな事であります。
でも、今の日本人は、いくらなんでも<マグロ>を食べ過ぎるのではなかろうか?

地球上の黒マグロを取り尽くさんばかりの勢いで、世界に海の隅々まで遠征する。
衛星探査で海流の具合を読み、その高度な探査システムで、その時点で世界のどこの海に<マグロ>が居るか、を徹底的に調べ挙げて捕獲している。

かつての<大イスパニア王国>は、無敵艦隊に依て七つの海に旗を翻らせたが、現代は、マグロ漁船が七つの海に<日章旗>を翻らせている。


これでは、取引の禁止を言い出されても文句言えない様な、何とも忸怩たる思いも有ります。


クジラと同じく、我が国の<固有の食文化>を、「その文化を持たない外国人達が、よってたかって否定しようとしている」と、大声を上げて抵抗するには、何となく力が入らない。


マグロもそうですが、何か<売れる>となると、「これでもか」とそれを追求してゆくやりかたは、改める必要も有るのではないでしょうか。。。

回転寿司屋は、多すぎるのではなかろうか。
<効率化>やら、<直接大量仕入れ>だの、あれこれ考えついては<価格破壊>だの、その結果起こる<過当競争>を繰り返して、結局長い視点でみると、決してプラスにはならないような、そんなビジネスが多すぎる様な気がします。

その延長線上に有ると思われるが、『ヤオハン』を先頭に、次々と中国に進出した<日本企業>が、中国人に<和食>の魅力を教えてしまった!

4千年(本当なのかしらん)の食文化に、ほとんど無かった<魚食文化>を造り出す手伝いをして、更に<生食文化>まで教えてしまった。

今や、中国人は<寿司>が大好きらしい。

この<寿司刺身>を好んで食べる様になったのは、国際化して且つ経済的に豊かになった<沿海部>の中国人の間だけらしいが、その<沿海部>に4億人(!)もの人口が居る。
お金持ちが4千万人!


遠洋マグロ漁船は、無線で各港と絶えず連絡を取りながら、その時相場が一番高い港に入港するそうです。

多くの場合<上海>周辺がい多いらしい。

しかも一年半前、中国国内の<豚肉>の価格が急騰して、一般市民が食べられなくなり、政府への反感が高まっていた時、共産党中央委員会が「魚を食べよう」キャンペーンを張った!


なんて事をしてくれたんだ(!)と言いたいです。


これでは、マグロだってたまらない。
本当に<絶滅>してしまうかもしれません。。。


私の居るパリに有って、フランス人はこういいます。
「もしマグロが絶滅するのを防ぐ目的でしたら、私はマグロは食べなくても我慢出来ます」


だって、本来君たちは<マグロ喰い>人種では無いだろう。



彼らが寿司を散々食べ始めて、それも<マグロ漁獲量>の減少に多かれ少なかれ影響した事は事実だと思う。


<黒マグロ取引禁止>に賛成する国籍の人達は、どうかもう寿司屋にこないで下さい、と言いたくなってしまいます。

入店の際、<パスポート>の提示を義務付ける!


しかし<寿司>は美味いからなあ~。。。

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<日米密約>なんて有るに決まってる / ただ明らかに出来たのは<政権交代>の成す所だ

2010-03-12 06:58:47 | 世界に置ける日本
<核持ち込み>に関する密約など、有るに決まっている。
子供が考えたって、分かりきっている。
あの様な政治のやり方で、あの様なレベルの政治家達が、あの程度の官僚達の誘導で、<核持ち込み密約>が無い方がおかしい。


第一、アメリカから<続々と>文書が情報公開がなされていては、否定のしようも無い事である。



ここ数日の<密約>の話題は、今更とコメントする気もなかった物の、考えてみたら、これはやはり自民党の政権では決して<白日>の下には曝されなかっただろうと考えると、やはり<政権交代効果>は確実に成果を上げている、と評価しても良い気分になって来た。


有る事は分かりきっていたとしても、やはりかっての外務官僚等に<証言>を得ると、悪い気はしないです。


どんどんやろう。


▶日米間密約で元次官ら証言へ 19日に参考人質疑(共同見出し)

>衆院外務委員会は10日午後の理事懇談会で、核持ち込みなど日米間の密約に関連し、斉藤邦彦元外務事務次官、東郷和彦元条約局長、森田一・元自民党衆院議員、西山太吉・元毎日新聞記者の4人の参考人質疑を19日に行うことを決めた。4人は出席の意向を委員会側に伝えているという
【共同通信】



多いに結構。

そして、当然出て来る<国民の反応>が待たれる。


▶これまで国民に平然とウソをつき続けた政府に憤りを感じる(新潟日報見出し)

>沖縄戦では、空襲と地上戦によって島民12万人が亡くなった。原爆は広島で14万人、長崎で7万人余りの命を奪う。敗戦前のわずか半年間に、この4カ所だけで民間人40万人以上が犠牲になる惨劇だった
>沖縄の普天間飛行場移設問題が迷走している。1月の名護市長選で、住民は辺野古受け入れ反対を鮮明にした。沖縄県議会も「県外移設」の意見書を全会一致で可決した。そもそも民主党は県外か国外への移設推進を明言し政権に就いた
>ここにきて、旧政権とさして変わらぬ県内移設案が幅を利かしているのを、どう考えればいいのか。
【日報抄/新潟民報】



やはり、国民の望む所は、<公約通り>の県外、乃至は国外移設である。



▶虚偽の答弁を繰り返してきた責任は重い(上毛新聞見出し)

>ライシャワー元駐日米大使が、米艦船が核を積んだまま日本に寄港していたことを明らかにし、日本もこれを了承していたと発言。
>後に米国がこの発言を裏付け、このほかにも密約があった文書の存在を認めたが、日本の歴代首相はそろって否定し続けた。しかも国権の最高機関である国会で。国民の多くは報道で存在を知らされており、答弁に空しささえ漂っていた
>岡田克也外相が外務省に実態解明を命令。検証してきた同省の有識者委員会がきのう、四つのうち三つを認めた。外交には多かれ少なかれ秘密がつきまとう。これは理解できる。だが結果的とはいえ、虚偽の答弁を繰り返してきた責任は重い。
【上毛新聞コラム/三山春秋】



ここは一つ、はっきりと決着をつけてもらいたい。

未だ生存中の<関係者>を、全員国会喚問する。

歴代首相。
歴代外相。
歴代防衛庁長官。
歴代防衛相。
歴代外務次官。
歴代北米局長。

勝手の<国会答弁>の記録に照らし合わせて、徹底的に不一致な発言を洗い出して欲しい。

そして、それら全員に<説明責任>を果たしてもらおう。


国会の場で、<ウソ>の発言をした全員に、その責任を問いただす。
場合に因っては、法的手段も取って欲しい物だ。


最低でも<虚偽の答弁>に対する、『偽証罪』に問うべし。



まあしかし。

▶<日米密約>佐藤栄作元首相「非核三原則は誤り」(毎日見出し)

>「核兵器を持たず、つくらず、持ち込ませず」の非核三原則を提唱した佐藤栄作元首相が、69年の沖縄返還交渉の際に「『持ち込ませず』は誤りであったと反省している」と、外務省幹部との会議で発言していたことが、9日公開の外交文書で分かった。

>沖縄の「核抜き・本土並み」返還を目指した交渉は、核抑止力を維持する観点から米側が難色を示して難航。佐藤氏が非核三原則を維持すべきかどうか揺らいでいたことがうかがわれる。

>文書は東郷文彦アメリカ局長が作成した69年10月7日の会議録。沖縄から核を撤去した後も米側が非常事態には核の持ち込みを申し出るとの見通しを説明した東郷氏に対し、佐藤氏は「非常事態で必要と云(い)うことならイエスと答える」と述べ、事前協議を経たうえで容認する考えを示した。

>佐藤氏は非核三原則を悔やみ、「(日本は平和憲法の制約で)不完全武装だからどうすべきかと言うことを、もっと明らかにすべきであろう。この苦労は首相になってみないとわからない」と苦渋をにじませた。



総理大臣という、<孤独な>地位ならではの苦渋の選択、と言う物はあり得る事だと、理解出来る。

しかし、それだからといって、国民に<ウソ>をついて良いと言う事には、ならない。


絶対に必要な事と判断したのなら、それなりの覚悟で公表して、国会の場で時間をかけて徹底的に討論すれば良いのだ。

そして、お得意の<強行採決>でもすれば良かったでは無いか。

それで、時の内閣が吹っ飛ぼうとも、目的を国民の<目の前で>処理すれば、後世に後ろ指をさされる事は無い。

もちろん<非難>はされたでしょうけれど。



まあしかし、このような<理想論>は、旧政権の枠内では通用した筈も無い事も、理解出来る。

だからこそ、ここまで日本を酷くしてしまったのだから。


さあ、旧政権の60年の膿みを出し切って欲しい。

官僚と旧勢力が(アメリカの一部<知日派>の力を背景にして)、どれだけ抵抗しようとも、ぜひやり遂げて欲しいのです。


60年の<錆>は、半年やそこらで落とせる訳が無い事くらい、落ちついえ考えれば分かる筈。

アンチ民主政権一色のマスコミに因る、恣意的な世論調査の結果等に惑わされる事無く、ずっと支えていかなければなりません。

確かに、<民主党政権>は素人っぽい頼りなさは感じるけれど、それだけ<自民党的な政治>の垢に染まっていない、と言う事の証である。


遅々として<歩み>が鈍い様にみえても、「旧政権とさして変わらぬ」と言われようが、ちゃんとこのように<成果>が出て来ている。


少しずつでは有るけれど。

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東京大空襲の日に思う<アメリカ>との関係

2010-03-10 12:29:48 | 世界に置ける日本
65年前の今日。


たった2時間強で、10万人の命を奪った。

それまで<戦争>に関する国際法の解釈では、<民間人>は戦闘員と区別し、<殺戮対象>とはしない事で、欧米各国は一致していたのではなかったか。

少なくとも<日本>との戦争以前は、そうであった筈。

そして、<黄色いサル>が目障りになったとたんに、彼らは本性を剥き出した。

日本の<木造建築>の為の専用<焼夷弾>を開発し、戦闘能力を失っていた終戦間際の日本の本土を、連日<絨毯爆撃>してゆく。

単独で終戦処理を決めてしまう傍らで。


ドイツを分割し、バルカン諸国や東欧諸国をソヴィエト連邦の属国にし、日本の北方領土や樺太の処理を決めてゆく。

当事国の意思も意向も全く顧みる事なく、関連国の多くの人々の運命に重大な影響を与える決定を、自分たちの利害関係だけで、勝手に次々と決めてゆく。


そして仕上げが、<東京大空襲>であり、<広島>であり<長崎>であった。

殆ど戦闘力を持っていなかった<東京>の町を、10万人も殺す様な<無差別爆撃>を行う必要性は、全く正当化される事ではなかった。

10万人。


9.11の死者が何人だったか。

比較する事では無いかも知れないが、彼らは<ヒステリック>に騒ぎ立てた。

何しろ、自分たちの頭上に爆弾を受けた事の無かった連中である。

そこから、イラクだ、アフガンだ、パキスタンだと、彼らは連綿と<復讐殺人>を未だに続行中である。


更に、日本が敗戦を受け入れるのは時間の問題となっていた矢先の、原爆の人体実験を強行した。

しかも長崎へは、未だ理論を実証していなかった<プルトニウム爆弾>の実証実験であった。


古今東西の、人類史上<最大の蛮行>と言わずして、何と表現出来るだろうか。

彼らは、原爆は<ナチス>には使わなかった。
日本だから使った。



アングロ・サクソンの連中にとって、<人間>とはあくまで『欧米人』なのだ。

だからこそ、アフリカや中南米、アジア、中東において、自分たちの経済論理だけであれだけ次々と戦争を続行出来るのだ。

CIAその他のインテリジェンスを使って、それらの地域の政治と経済とをがんじがらめにしておいて、可能であれば<傀儡政権>を造り上げ、徹底的に利用し尽くす。

その<傀儡政権>が邪魔になれば、簡単に反対勢力を煽動して体制を転覆させて、パートナー(もちろん対等では無い)を取り替える。


ここ3世紀間、散々続けられて来たシナリオである。

ただ不幸であった事は、20世紀も半ばを迎え、<武器弾薬>の性能が非人間的レベルにまで達してしまっていた事であった。

一夜で10万人。


考えれば、東京、広島、長崎だけでは無いのだ。

殆ど日本全国の人口集中都市は、殆どが壊滅状態になってしまっていた。

良く、あそこから50年で、今日の隆盛を得るまでに回復出来た物だと、感心する。
戦中戦後派の方達の努力は、世界史上他に例を見ない、凄い物であったのだ。


続々と露になりつつ有る<日米密約>で分かる通り、日本の政府は<アメリカ>の意思を受けての、半属国状態で有った。

日米関係が、対等なパートナー・シップの基の正常な関係では無い事は、諸外国の研究や論文でも明らかである。

ただ、当事者の<日本人>だけが、その事に気づない様に<誘導>されて来て、今日に至っている。

金融機関も、マスコミも、複雑にカムフラージュされながら<アメリカ>の支配下にある<戦後>の日本にあって、やっと<対等外交>を謳う政権が、民意で造られた。


この事は、アメリカのこれまでの対日戦略をになって来た層にとって、大変な危機を迎える事になる恐れが有った。


その後の結果は、皆さんご存知の通りであるが、日本が本当に<独立>を達成出来る、おそらく唯一にして最後>のチャンスかも知れない。

目先の宣伝工作に惑わされる事無く、現路線を追求していかなければならない。


アメリカは、決して<友愛>に精神など日本に対して抱いてはいない。
その実態を見極めて、総てを分かった上での、対等な外交関係を築かなければならない。

又、一晩で10万人が殺されない為に。
独自で<外交力>を身につける必要が、今こそ求められている。



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海外在住日本人にとってすこぶる居心地の悪い<トヨタ>の問題/米議会公聴会での豊田社長の評価は?

2010-02-25 20:08:42 | 世界に置ける日本
ここ数日、言いようの無い不快感に苛まれています。


トヨタのリコール問題です。

豊田章男社長の<米議会公聴会>での答弁は、ここフランスのメディアでも、トップ・ニュース(の一つ)で報道されました。

アメリカの様に<沸き立つ様な>批判の嵐でもなく、日本のように<ドラマティック>に騒ぐ事も有りません。

彼が「トヨタの車には、私の名前がついている。トヨタが傷つけば、私が傷つくことでう。私のの名を関した車には大いなる責任感を感じており、絶対の信頼感を抱いている」旨の発言を伝え、淡々と経過を伝えただけでした。



フランスでも、自社工場を持ち現地生産しているトヨタは、やはり日本車の<代表>としてのイメージを持たれています。

ただ<ホンダ>程の付加価値は無く、あくまで量産技術に対する<日本の普遍的安定感>への信頼と、『レクサス』がもたらした<ある種>の高級感に依って(メルセデスやBMWと同格とは決して見なされない。。。)、ブランド・イメージは確立しています。

先のブログにかいた通り、エレクトロニクスでは<韓国製品>が日本製品を駆逐した感があるものの、自動車に有っては、まだ<韓国製は遠く及ばない>という認識が行き渡っていました。

パリ最大の無線タクシー会社が、<プリウス>を大量導入して以来、日本車の持つ<省エネ>技術が、広く社会に認知され始めたという矢先に。


そこへ持って来てのタイミングでの、今回のリコール騒動は、何とも言い難い空気を感じてしまいます。


先ず、リコール対象の<数>の多さ。

そして、一頃ヨーロッパ経済の沈滞の元凶とされ、目の敵にされた<メイド・イン・ジャパン>を代表する存在(車という経済と社会に於ける立ち位置とその存在感)への<視線>の特殊さ。



日米程には騒いでいないのがまだ有り難いものの、当地で暮らす<外人>としての<日本人>という立場から、言いようの無い<不安定感>を感じさせられて、居心地が悪いのです。


ところで、米議会公聴会での豊田社長の対応が、果たして<吉>と出るのか、はたまた、<凶>となるのか。


▶<トヨタ>答弁にいら立ち、低姿勢に好感も…米公聴会(毎日見出し)

>トヨタ自動車の豊田章男社長は24日の米下院の公聴会でトップ自ら謝罪と反省を繰り返すことで、大規模リコール(回収・無償修理)問題の収拾の糸口にすることを狙った。

>議会側は豊田社長の低姿勢ぶりは好感したものの、肝心の欠陥隠しの有無などでもあいまいな答弁には、いら立ちを隠さず、トップ登場が米国でのトヨタ不信一掃につながったとは言い難い状況だ。



「だよな~」としか言いようが無い。


>議会側が要求してきた多くの措置を採用する方針をアピールし、アイサ議員(共和)ら強硬派議員の懐柔を探った。

>リコール対象車のユーザーが愛車を使えない期間、レンタカーやタクシー代を提供する考えまで示し、信頼回復にはコストを惜しまない姿勢も強調した。


つまり、「日本人は叩けば叩く程<ナンボ>でも出す」というイメージを繰り返しているに過ぎないのでは無いか、という気がしてしまうのは、私だけなのだろうか。


>ただ、欠陥隠し疑惑の焦点である、顧客からの急加速に関する苦情を認識した時期について「社長就任前で正確には分からない」と答弁。議会側が問題視してきたトップの問題解決能力やリーダーシップを疑わせるもので、米消費者の不安を広げさせかねない。


この辺が、日本の<大企業>の典型と言えますね。
お殿様には、<諫言>出来る忠臣は居ないのが、日本大企業の一般的な姿でしょう。

<標語>だの<朝礼>だの、<見てくれ>ダケでの全社員の一体化(社畜化)には邁進するものの、社員の個性の尊重や、職制間の上下の関係の<堅ッ苦しさ>は、日本型大企業としてのトヨタの、宿命的弱点ではなかったか。


巨大になればなるほど、どうしても<おごり>は出てきます。

いわゆる<勝ち組>に成れば成る程、そして勝ち方が大きければ大きい程、企業は<ダイナミック>になってゆくが、そのダイナミスムと<おごり>とは表裏一体となっている事に、気がつかない事が多い。

奥田前会長の<経団連>時代を振り返るまでもなく、今このときの有様が、その真理を語っている様です。


>トヨタ関係者も「社長のメッセージがどこまで伝わったか分からない」というように、トヨタ追及ムードは根強く、24日の公聴会はトヨタの米国での信頼回復の道の険しさも浮き彫りにした。
【毎日新聞】


日本以外では、<お涙ちょうだい>は通用しない。
<誠心誠意>が、必ずしも<善>でも無い。

ここに、日本という<閉鎖社会>が持つ最大のウイーク・ポイントが有ります。

幕末の<尊王攘夷>にこり固まった、熱烈なる<愛国者>も、同じ線上に有ったのでしょう。


世界を知る事は、単に世界進出を果たせば出来る事では無い。
アメリカに留学したから得られる物でも無い。

冷静なる観察眼と、正確なる分析力が求められる、微妙でデリケートな才能を必要とするのです。

そして、日本の教育システムは肝心の分析力を養わず、その種の<才能>を発掘出来ない様になっている。


しかし、そのウイーク・ポイントは、巧く機能すれば、逆に世界の他の国々には無い<強力な武器>ともなるのだけれど。


ままなりませんナ。


▶豊田社長、励ましの声に涙=米従業員らと懇談(時事見出し)

>トヨタ自動車の豊田章男社長は24日(日本時間25日)の米下院公聴会に出席後、ワシントン市内で全米の販売店関係者や工場従業員の代表者らとの懇談会を開いた

>議員の厳しい追及を受けた直後だったこともあってか、冒頭のあいさつで「公聴会で私は一人ではなかった。あなた方や世界中の同僚たちが共にいてくれた」と述べた後、声を詰まらせる場面もあった。 
【時事通信】


彼が<涙>で声を詰まらせると、拍手がわき起こった。

豊田サンにとっては、針の上の筵の長時間の後での、安堵の現れで有ったでしょう。
その後、社員代表の返礼で「我が国の一部国会議員達の見苦しい態度を、謝罪(apologize)します」と<APOLOGIZE>を繰り返し使って、慰めていたのが、実に印象的でした。

やはり、上級幹部達は<忠臣>なのだ。

但し、耳に<心地よい>事しか言わない<忠臣>達は、往々にして国を滅ぼす物です。


社長がいみじくも<認めた>ごとく、急速な<拡大路線>が今回の騒動をもたらした、とトヨタ経営陣が本気で考えているのであれば、今回の出来事はある意味で日本全体への良き<指針>になったのかもしれない。

拙ブログで繰り返して来た通り、他を潰して自分ダケ栄えようという<拡大思想>と、その種の<間違った>競争に打ち興じる経済システムは、おかしい。

<価格破壊>による販路拡張と、売り上げ高の拡大によってもたらされる<勝利>という発想は、間違っていないか。

その種の競争は、結局企業間の活力を無くして行き、経済を活性化しない。


なぜ「第2位ではだめなのですか?」


今後、<トヨタ>の問題がヨーロパでどの様な推移をたどるのか、ただ見守るしか無い物の、『日本人』の<看板>背負って歩いていなければならない私の様な在留日本の立場の者にとって、<居心地>の良くない状況は、早く終わって欲しいものです。

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無知な<ファッション>に騒ぐバカ、ファッションの<無知>でツッパる馬鹿。国母選手はダサイだけ。

2010-02-20 05:59:09 | 世界に置ける日本
ヤレヤレ。


あの国母選手の騒ぎをどうのこうの言う気は、更々無かったのですが。。。

イツマでも続くバカさ加減に、とうとう筆を執ってしまった。



そもそも<腰パン>なる風俗は、<監獄ルック>であります。

アメリカその他で、逮捕された<罪人>が、房内で首つりなどをしない様に(管理体制に問題ありで<問題>ねなってしまいますからね)、ありとあらゆる<ヒモ>の類いを取り上げられる訳です。

もちろんベルトも。

従って、いやでもズボンは<ズリ下がる>のです。


ところで、日本の社会は<階級差>が巧くカモフラージュされていて、貧富の差は認識されていても、一般的に国民はそれを階級社会の結果だとは認識しない様に誘導されている。
<一億総中産階級意識>という幻想を抱かせられている。


しかし、現実問題として、社会は<階級差>が歴然と存在し、その間の行き来は通常成されない物なのです。

欧米では、その事は皆広く認識されています。

社会学的経済論や、社会構成論などはここではいたしません。


ただその前提で、理解しなければいけないのが、いわゆる『ストリート・チルドレン』の存在です。

そのストリート・チルドレンと呼ばれる、住所不定無職の未成年達は、ワルサしなければ生きてゆけないのです。

ありとあらゆる<偏見>と<差別>とに立ち向かいながら、社会の最底辺で<独力>で生きてゆかねばならない、黒人やら、ヒスパニックやら、再下層階級の白人やらの子供達が、グレてワルサを繰り返し、親に見捨てられたり、あるいは自分から親元を飛び出したりして、生きる為に<徒党>を組み、数をたよりにありとあらゆる<ワルサ>を繰り返して、路上生活をしながら生きているのですね。


そういった<特殊な>ギャング達は、常に片意地張って、ツッパって、生きてゆく。

そういった連中にとって、<ムショ帰り>というのは、一種の<ハク>を付けた事になる。


麻薬や売春や刃傷沙汰などは<日常茶飯事>である彼らにとっての、精一杯の突っ張り(強がり)の服装が、<刑務所>でのずり下がりズボンを誇示する事なのですね。


それが、そこまでの境遇では無い<普通の貧民街の青少年>達がまねをして、ニューヨークのハーレムから広がっていった<ファッション>なのです。


従って、本家アメリカですら、<腰パン>は<下品な最下等の人種の象徴>で、いわゆる<真っ当な>普通の人達は受け入れてくれません。

ましてや、ヨーロッパでは<色眼鏡>で見られるのがオチなのです。

つまり<ヒンシュク>ってやつです。


そんな風俗の<本来の>由来や、それの<意味>、更にはそれがもたらす周囲の<反応>や、自分の価値を貶める事になる<結果>などを全く知らずに、ただアメリカに<無条件にかぶれて>真似をする日本人が増えている、というだけの事です。



ただ、腰パンであろうと、その他のいかような<服装>であろうと、一介の若い<スポーツ選手>の管理も出来ず、大の大人がただ大仰に騒ぎ立てる。


マスコミを上げての<弱いものいじめ>は、今に始まった事では無いと言う物の、今回の騒ぎはあまりにも<アホ>らしい事であった。

日本オリンピック委員会なる大仰な組織の役員達から、大臣に至るまでのバッシング。
<入村式>に参加させないとか、ああでもない、こうでもない。

まるきり己の価値を自ら貶めている事に、気がついていらっしゃらない。

大人気ないっタラ、有りゃしない。


そんなに気に入らなければ、自分で<スノボー>履いて、滑って見せなさいよ!


海外のメディアの<反応>は、日本の国を挙げての騒ぎっぷりにあきれながら、冷やかす様な口調で、しかし生真面目に、<日本社会の伝統的礼節の観点>からなんとか理解しようと言う試みがなされたあげくに、最後は理解出来ないであきれてしまって終わり、と言った傾向でした。
早い話が、「監督がズボンを引っ張り上げれば済むだけの話じゃないか」で終わり。


国母君も、なんとか<結果>を出していれば、それで世間の風向きはがらっと変わったであろうが、何とも<ビミョー>な8位入賞。

しかし、現在の日本のレベルからして、「良くやった」と褒めてしかるべき所であろうと思います。


しかしながら、未だにマスコミで<非難>が続いている。


一体何だって言うのだろう。

マスコミも、<小沢>だけではもう稼げないらしい。


選手は当然<ガキ>だが、回りの<大人達>も中身は<ガキ>、というレベルの騒ぎに過ぎない。


それより。

日本中に居る、腰パンで<キメてる>若い人達に、敢えておせっかいな一言。

そのままの格好でヨーロッパに旅行に来れば、<まともな育ちの人間>とは決して見て貰えない、という事だけは理解した上で、来て下さい。
(それでも現地に済んでる日本人に取ってはメイワクなのですがね。)

自分で『オレは最低の世界の人間です』という看板しょって生きていく事無いジャン。
シャレにもならない。

それに、元々<脚の短い>日本人が腰パンにすると、増々アンヨが短くなって、まるで<すり切れた>ペンギンが歩いているみたいにしか見えません。


そんなのって<カッケク無い>でしょ。


★追記★

このブログを送信した後で、問題になった彼の写真を見ました。
結論として、かっこ悪くなかった!!

ちゃんと(巧く)着崩していましたね。
公式セレモニーの最中でもなく、単に移動中の格好であれば、十分許容範囲。
JOC会長や、大臣その他のオトナ達、飛行機で超時間移動する際(しかも貴方がたの様にファースト・クラスやビジネス・クラスでは無く!)、しっかり着崩れ無いで、居られますか?
(上着を預かるお伴はいませんからね)

やはり今回の問題は、ファッション・センスの無い<オトナ>の感性の無さに原因あり、と見た。

爺婆の負け。
コメント (2)
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日本の食料事情に関する、有意義な提言を見つけた。

2010-02-17 20:41:00 | 世界に置ける日本
我が国の<食料事情>が、はなはだ心もとない事は、今さら言を待たない。



この地球という限りある器に、2025年には90億人が生存しなければならないという予想に対して、気候の変化と、それに伴う砂漠化の進行、大地の汚染、国家間の力関係や民族間の対立等など、解決不可能と思われる要素が複雑に絡み合い、日本の現状の<外交センス>では、生きの延びるチャンスは、暗澹たる程の可能性しか無い様に思える程、深刻だと思える。


昨年拙ブログでも、この件に関しての記事を掲載した事が有ります。

飽食の日本に於ける<食料自給率>に関して、一言言っておきたい事



シー・シェパードが話題になっている昨今、それこそ<黒マグロ>の取引禁止の流れ等も、食料選択の幅を縮める態度の問題とは言え、この地球上の食物連鎖の観点から見れば、大きな問題点でありましょう。





そんな事を考えている時、THEジャーナルの<ジャーナリスト・ブログ>で、大変興味深い記事を見つけました。

坂井英徳の「移民国家宣言」であります。


▶5万人の農業移民が耕作放棄地を耕地に変える(見出し)



やや長くなるが、以下に全文を転載させて頂きます。



>2009年に入り、農業の再生に向けた政策提言が次々と出されている。食料自給率を50%に引き上げる。コメの減反政策を見直す。農地法を改正し、農業生産法人への一般企業の参入を促進する。耕作放棄地の解消を図る、などである。

>いずれの政策も農業を活性化させるうえで必要不可欠なものばかりだ。しかし、実現可能性の視点から言えば、農業の担い手を増やす有効な手立てを伴うものでない限り、そのような政策目標は絵に描いた餅にすぎない。

>農業を弱体化させた根本原因が農業者人口の減少にあることを見据え、新規就農者の確保と一体となった農政改革を打ち出さなければ、日本農業の未来はないと考える。

>そこで、日本農業の起死回生の策として、今後10年間で5万人の農業移民を受け入れ、約40万ヘクタールの耕作放棄地のすべてを耕地に戻す「農業移民特区」構想を提案する。
>まず、内閣は、地方自治体からの申請に基づき、各都道府県の耕作放棄地を中心とする一定地域を「農業移民特区」に指定する。同時に、同特区において農業移民を雇用することを特に認める「農業生産法人」(以下「特定農業生産者」と称する)を指定する。その場合、農業生産法人に過半以上出資し、経営主体となる一般企業を、特定農業生産者に任ずるものとする。

>国は、小規模農家や不在地主が所有する管理不十分な農地・山林を特定農業生産者に集積させるため、金融・税制面を含めた施策を推進する。

>一方、日本で農林業に従事したいと希望する世界の若者を、日本の農業大学校、農業高校が受け入れ、教育する。農業大学校(2年制、全国に43校、総定員は約4000人)と農業高校(3年制、全国に380校、総定員は約9万人)の陣容は整っているが、入学希望者の減少で定員数が減り続けている。これらの農業専門学校を宝の持ち腐れにしないで、日本農業を担ってもらう外国人の教育に使おうという構想だ。外国の農業高校を卒業した外国人は農業大学校に入れ、それ以外の外国人は農業高校に入れる。

>農業大学校および農業高校における外国人教育は日本語で行い、農業・林業・畜産の3分野の連関を重視する生物資源循環型農業を勉強してもらう。農業移民の教育に要する経費にあてるため、政府と特定農業生産者が出資する「農業移民育成基金」を創設する。

>特定農業生産者は、日本の農業専門学校を卒業した外国人を正社員として雇用する。もちろん日本人との同一労働・同一賃金を保障する。入管法上の外国人の地位は、学生の間は「留学」とし、就職が決まった後は「定住者」とする。その後、速やかに「永住者」の地位を与える。すなわち「農業移民」と位置づける。

>特定農業生産者は、休耕地、耕作放棄地、不在地主山林などを借り受け、集約的・機動的な農林業を営む。また、食品加工、木材加工、畜産を含む、多角的な経営を展開する。

>特定農業生産者は、農業と林業を統合的に経営し、年間を通して農業移民に仕事があるよう配慮する。農業移民は、原則として、春から秋にかけては農業に従事し、冬場は林業に従事する。

>農業移民は、住宅、学校、病院、商店などの生活基盤が整っている中核の町で生活を営む。そこから中山間地や遠隔地の生産現場へ通勤する。国は、農業移民が集住する中核都市に、農林業関連の食品加工、食肉加工、乳製品、製材、木材加工、バイオ燃料精製などの工場を集中配置するため工業団地を造成する。

>特定農業生産者は、日本の農業技術の粋を集めて品種改良に取り組むとともに、高品質で滋味に富むコメ、果物、食肉などを輸出し、攻めの農業の先頭に立ってほしい。農業移民特区制度が軌道に乗れば、競争原理が働き、中堅農家のあいだで、共同で法人組織を作り、農業移民を積極的に雇用し、大規模経営に乗り出す気運が高まるだろう。

>国は、特定農業生産者と協議のうえ、全国の約40万ヘクタールに及ぶ耕作放棄地を、向こう10年間で耕地に変える農地再利用計画を立てる。計画達成に要すると見込まれる10万人の農業従事者のうち、5万人は農業移民をあてる。日本人被雇用者は5万人を想定する。

>土地を提供した農業者が、農業技術指導員として新農業経営体に参加することは歓迎される。農業技術指導員には、日本の農業技術を農業移民に伝授する先生として活躍してもらう。

>5万人の農業移民を受け入れると、将来の農山村社会はどうなっているのだろうか。農業移民が住む田園に昔の活気が戻っている。外国出身者は、日本料理が大好きで、祭りなど伝統行事にも積極的に参加し、日本人との交友関係も濃密である。子供の世界には多民族共生の友達関係が成立している。
(引用終わり)




私の住むフランスのみならず、ヨーロッパ規模で見てみても、<農業問題>は最優先課題の一つでありながら、非常に多くの矛盾と問題を孕んだ政治的難題で有り続けている。



ヨーロッパも、農家の後継者の確保はままならない。



『EU』という既存の国家の枠組みを越えて<共通政策>を取っていく以上、<EU域内>での格差是正を追求する為<関税>はかからないため、国家間の経済レベルの違いから来る<人件費>の高い国々(拡大EU以前からの加盟国)は、新興地域(ギリシャや更に旧東欧諸国)からの農作物にたち打ち出来ず、造れば造る程赤字になって経営が困難になってしまっている。

その<生産コスト>から来る赤字を、各国政府に補填してもらう<助成金>で、西ヨーロッパの農業は成り立って来た。

それだけでも歪んだあり方で有るのに加えて、EU委員会は、その<助成金>すら禁止し始めていて、農家はどんどん消滅し始めているのが、現状である。


そのような<政策レベル>の問題点を抜きにしても、農業とは仕事は単調且つ厳しい上に、休暇も取りにくく、所得は下がり続けていて、若年層を引きつける分野とは、到底言えなくなってしまった。



日本と違う点は、農家の主も60歳(新しい制度では65歳>で<定年退職>する事。

農業所得にも、給与所得者と同じ様に<社会保険負担金>が課せられ、退職年齢に達すると、ちゃんと<年金>が下りるのです。

それ以上働いても、現役を続行すると年金が支払われない為、意味が無いので、殆どが実働を離れる訳です。


その後、どうなるか。


最近までは、一応子供達の誰かが継ぐのが普通でした。

兄弟何人かで後を継げば、<農業法人>にして共同経営にするか、一人が全部受け継いで昔通りの<個人経営>にして、残りの人員は<農業労働者>として<給与所得者>になるか、は自由。


しかも、農家出ではないそれ以外の子弟で、<農業高校>や<農業大学>を出て、農家になりたい若者も、それなりに居るのですね。
その場合、後継者の居ない<退職農家>から、畑や機材、農家の家屋まで一切を<居抜き>で買い取って、農業に従事する。
その際は、低利の長期償還の専門融資が、国から受けられます。


さも無ければ、近隣農家が買い取って、結局<農家戸数>は減少し、残った農家は経営基盤を拡大し<効率化>を目指してゆく、というのがフランスの現状です。


農機具販売店に聞いた所、ここ数年トラクターやコンバインの売り上げ減が続き、<年商>が年々減少して、2010年度は、昨年比20%減にも及ぶのでは、と心配していました。




日本の現状も、制度の違いこそあれ、若者達から<3K>の典型の職業と捉えられている農業は、復活の見込みの無い職業と言う感すらあるようです。

そんな中で、以前のブログでも触れた通り、我が国の食料確保は、将来的に一体どうなるのか、という不安を解消してくれる大きな<妙案>の一つが、坂井氏のこの提言であろうと、思える。


元来ヨーロッパは移民の地で、農業所得者として<雇われている>移民は日常に見聞きしている物の、一定量の<不耕作農地>を海外移民に割り当てて、農業人口を確保し、農業自体を再生させよう、という発想はありませんでした。



正に<目から鱗>であります。



厚労省が行っている、<介護士>のフィリピンからの導入も、根底の存在する問題点は共通であろうが、やり方がマズイ。

いかにも<お役人仕事>に過ぎないのが、はっきり見て取れる。

日本に招く彼らを、単に<一時的>な臨時の助っ人、いわゆる<都合のいい消耗品>としか考えていないのは明らか。
クソ難しい<国家試験>を、日本到着から2年以内に取得しなければ、それ以後の滞在を認め無いというのは、明らかに彼らの人権も、将来も、考慮していない。


エリート官僚の特有の、継ぎはぎご都合主義と、アジア諸国への<意味の無い優越感>と、世間知らずの無能さを、総てさらけ出している、と言えるであろう。


彼ら<官僚達>は、食料が無くなる頃に生きている訳では無いし、どのような政策上のミスを犯そうが一切責任を問われる事は無いし(ヘンでしょう?)、ましてや自分たちが飢える事等あり得ないしで、この提言の様な発想が出てくる訳が無い。

そのような<才能>も、無い。


このような<官僚>達が、我が国の<財政>も、<経済>も、<教育>も、<医療>も、<国防>も、ましてや<文化>までも、ありとあらゆる政策の総てを決めて動かして来た、<結果>が今日の我が国の姿である。




やっぱり、<剛腕>率いる民主党に期待するしか、日本が再生出来るチャンスは、無いだろうなあ。



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