肉眼で風景を見るとき、わたしたちは自分の惹かれるものに・気になるものにフォーカスします。なので、それ以外のものが目に入らないので、自分のフォーカスしているものの良いところ・気になるところだけが浮き上がり、その際に感動を覚えたり強い印象を感じたりします。
しかしそれを写真に撮ると、自分のフォーカスしていなかった周りの背景も一緒に入ります。
自分のフォーカスしているものが、自分の関心によって浮き上がった“何か”であるとすれば、自分の関心外にあった背景はその“何か”のない退屈な日常です。
写真を撮ると、自分の関心があったその“何か”が退屈な日常の一部に取り囲まれ、そこにあった神秘性が奪われ、すべて退屈なものに変わっています。
僕は「写真」という分野について全く知らないし、有名な写真家の名前も知りません。
一流の写真家というのは、上で言ったような日常の退屈さにとらわれず、肉眼の感動と写真とは別のものであることを意識し、あくまで写真としての感動という固有の美的領域を感覚ででも分かっている人のことを言うのでしょうか?
涼風
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