joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

じぶんが大事

2005年02月10日 | reflexion
神戸のJR三ノ宮駅や元町駅前では、雑誌“BIG ISSUE”の販売員の方たちが立って販売活動をしています。

メディアでよく取り上げられたのでよく御存知だとは思いますが、主に住む家のない方たちが販売をしています。雑誌の内容は普通で、映画や音楽、社会情勢の話題などです。べつに“BIG ISSUE”でなければという必然性は感じさせませんが、“BIG ISSUE”ではだめだという感じでもありません。

ただ、料金が200円の割りにページ数が少ないのが難点かもしれません。

この雑誌についてはつい最近もテレビで取り上げられていて、販売していた元会社経営者の方は、「慈善をお願いしているのではなく、いい商品を提供しているのだ、という自負の下にやっている」と言っていました。


駅前に“BIG ISSUE”を売っている人を見かけたとき、わたしは「お金を払いたくない」という思考が出てきました。これはよくあることで、“BIG ISSUE”の販売員の方をみると、「俺のお金なんだ。誰にも渡したくない」という思考が出てきます。べつに、販売員の人たちはただ雑誌を売っているだけなのに、「お金を取られたくない」という思考が出てくるのです。

ただ、そういう思考が出ると、同時に自分がとても貧しい人間のように感じます。とても閉じこもった人間、貧しい人間のように感じます。

そういう自分も嫌になったので、自分をひらきたいという想いから、途中で引き返して200円を払いました。

1000円札をわたそうとしたとき、販売員の人に、「えっ、200円ないの?」と少しぶっきらぼうに言われたように(こちらが勝手に)感じました。

そのとき、僕の中では、「そんなことを言われるのは不本意だ」という想いが出てきました。つまり、せっかく200円を払*っ*て*あ*げ*て*い*る*の*に*、そんな態度で言われる筋合いはない、と僕(の頭の一部)は考えたようです。

要するに、ぼくにとって“BIG ISSUE”は、買いたいから買う雑誌ではなく、お金を持っている心優しい僕がお金を恵んであげる、そういう雑誌だと考えていたようです。

こういう考えはたしかに差別的だと思います。だから、そういう考えはなくなったほうがいいとも思います。


でも、そういう心的体験を繰り返すことで、僕自身が学ぶことも多いように思えます。だから、僕と同じような考えをもってしまう人がたくさんいても、そのことを自覚できるなら、最初はそれでいいのじゃないかと思います。ようは、そこから自分が何を学べるかです。


涼風