風の谷通信

専業農家からの引退を画策する高齢者。ままならぬ世相を嘆きながらも、政治評論や文化・芸術・民俗などに関心を持っている。

啓蟄の強風

2007-03-06 20:18:34 | 文化・文芸

風の谷通信  さん農園便りNo.2-054

きょうは啓蟄です。温かい日が続いたので虫たちはもうとっくに這い出たかもしれません。それでも、虫の動きが半月前とは違っています。 土に鍬を入れると浅いところに冬眠していた蛙が掘り出されてのそりと動きます。半月前だと「なんだよう、まだ眠っているのに。 邪魔するなよ」 といった動きでしたが、この頃ではもう掘り出されるとゆっくりと動き出します。 花畑では水仙の花が咲きはじめました。イリスの根周りが太くなり、ビオレが小さな蕾を開き始めました。
でも。昨日と今日の風や気温はまるで冬さ中です。余りの激しさに雨戸を総て閉じてしまいました。畑ではトンネルが風にあおられて剥ぎ取られ、そのあおりでキャベツの苗が傷め付けられて折れています。せっかくの早植えがアダになりました。北陸道で強風にあおられて大型トラックが横倒しになったというあの強風・春の嵐です。気圧配置を見て、常に用心しているのですが、昨日は失敗しました。 そこで、きょうは次の植え付け予定の作業を中止しました。気まぐれな春の嵐です。
 
      啓 蟄     3. 05, 97
山の狭間のムラにも/ 春が戻ってきたよ//
山の森の肌が柔らかくなった/ 
芽吹きの前のかすかな兆しだ//
冬田の面もふんわりと膨らんだ/
レンゲの緑が厚くなったからだ//
山の鳥達よ 田のムシ達よ/
お水取りもすぐに終わるよ//
         西播磨 新宮町  弘法寺にて     合掌