うさぎくん

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キエフ国立フィル 第九

2019年12月28日 | 音楽
年が押し詰まってからも予定がぼこぼこに入っていて、家の掃除などはもう諦め気味。出先から帰ってくると、仕事しに行ったんじゃなくても疲れますねえ。白状すると、年賀状もまだ出せていない。一人一人一言書こうとして止まってしまっている。。

第九ですが、当初は公演には行くつもりはありませんでした。というより、先の日程が決まらない状態で、20日前後にピークを迎える公演は軒並みソルドアウトになっている様子だったのであきらめていた。
 しかしどうも諦めきれず、最終出社を控えた16日、オフィスのPCで探してみたら、28日の公演が残っていた。ただ、チケットぴあ経由で予約したら、席を選ぶことなく自動的に予約確定してしまった。。しかもチケぴって初めてだったのだが、パスワードを設定して、同期している自宅PCで見返してみたら同期完了していなかった。ので、チケぴ、PW再設定しないと入れない。まいいけど。

オペラシティホールは4年前のシベリウス以来だ。行ってみたら2階席というのは、シューボックスの長辺、つまりステージに対して横ざまに座って観る形の席だった。こういうのは初めて。。
 僕が座ったのはステージ下手側の、だいたい真ん中あたり。オーケストラ全体は見渡せないが(ティンパニは見えない)、低絃側は良く見える。悪くない。第九は4楽章冒頭で低絃が「コレジャナイ」と呼びかけたりするので、その様子が上から良く見える。。

 キエフ国立フィルハーモニー交響楽団は、歴史はそれほど長くないが欧米で人気があるのだという。指揮者はヴァハン・マルディロシアン、ピアノが堪能で指揮者としても、フランスや香港の首席指揮者を務めている。まだ40代半ばくらいかな。

 プログラムが変わっていて・・。というか、さいきん第9の公演がどうなっているのかあまり詳しくないけど、ベートーヴェンの交響曲とオペラアリアを組み合わせるのって、あまりないような気がする。。今回のGプログラムは;

1ロッシーニ セヴィリアの理髪師 序曲
2モーツァルト ドン・ジョバンニ「お手をどうぞ」
3プッチーニ ジャンニ・スキッキ「私のお父さん」
4グノー ファウスト「金の子牛の歌」
5ドニゼッティ 連帯の娘「ああ友よ嬉しい日」
6ヴェルディ 椿姫「乾杯の歌」
7ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」

・・・。
ある種の音楽趣味者がみたらなんというかしら。。
ロッシーニはまあわかるけど、なんというか、ニューイヤーオペラコンサートを先取りして、それに第九を組み合わせたような、と表現したらいいのかな。
というか、その心は??とつい思ってしまい、帰りがけにプログラム(金1千円は高い)も買ってしまった。が、選曲の意図はわからなかった(いやだからソリストのど自慢ってことで)。。

声楽家さんのうち、バリトンのアンドリー・マスリャコフは割と存在感のある声の持ち主だった。テノールのオレクサンドル・チェフピロは、何しろハイCを披露してしまう技巧の持ち主であるから、大したものなのだけど、なんでここで感はどうしても残る。ソプラノ、イワンナ・プリシュも声綺麗。アルトオリガ・ダブリナさんだけアリアがなかったのでちょっとかわいそう。。

肝心の第九演奏だが、さいきんの傾向なのか第一楽章がそっけなく感じる。帰宅してからCDでブロムシュテットの最新盤を聞いたけど、似た傾向という感じが。。うさ耳なのでただの印象でしかないが、古い演奏はけっこうテンポを動かしますからね。。
日本のオーケストラはわりときれいに鳴らすけどなんとなく縮こまった感じがする。というか、こうして海外の人たちの演奏を聞くとそうなのかな、と思ったりする。キエフの演奏も、どこか粗削りな印象があるが、でもこっちのほうが気持ちいい感じが、少なくとも聞いているときはするな。。

それと、荒い印象も慣れてくるのか何なのか、曲が進むにつれて気にならなくなってくる。テンポも、第4楽章ぐらいになると、少なくともせかせかした印象はなく、普通に思えるというか、普通だ。
合唱は志をん合唱団という日本の合唱団で、さほど人数は多くないが達者だ。男女の配置は、指揮者を中心に上手側女声、下手側男声ときれいにわかれている。あれはなにか決まりがあるのかしら。よく見るのは女声を左右に分けて、中央を男声とするやり方。人数とか色々都合があるから、絶対こうということはないのでしょうけどね。。ちなみにソリストは舞台手前側、指揮者の前に出るやり方でした。。

第九が日本では年末風物詩とされていて、それが海外ではそんなことは・・という人がいたり、その辺は人それぞれだとは思いますが、まあいいじゃないかと。。もともと日本にはなかった習慣が、百年を経てだんだん根付いているということなのでしょう。
聞きながらあれこれ考えたことの中には、生涯にあと何回、第九聞けるのかしらということも浮かんできたりした歳末でございました。。




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