週末ですがしごとに行かないといけないのですが、ちびっと疲れたので腰があがらなくて、こんなことかいてます。行ったらよるまでやって寝技にもちこむことになるなこれは。。
さて掲題のヴェーベルンの『夏風の中で』、正式にはIn Sommerwind - Idyll für grosses Orchester 、管弦楽のための牧歌「夏風の中で」、これは新ヴィーン楽派の中核メンバーであった、アントン・ヴェーベルンの初期の作品です。
ヴェーベルンは戦後まもなくザルツブルク近郊の娘の自宅で亡くなっています。娘婿が旧ナチスとの闇取引に関与しており、ヴェーベルンがベランダでタバコに火をつけたところ、これを闇取引の合図と思った在オーストリア米兵に射殺されたのだそうです。
そういう、いろんな話が調べると(ただのwikiの受け売りですけど)たくさん出てきて興味深いのですが、今個人的に仕事しないで油売ってるという罪悪感があって、あまりたくさん書けません・・・。
それと、これを取り上げた理由が単に、『夏風の中で』というタイトルに惹かれたから、というのもあります。
なんとなく、オーストリア近郊の、田園地帯のとある住宅で、ベランダに置かれたイスに座って外を眺めると、青々とした草が、やや強くて暖かい風に吹かれて波打っている、みたいな風景が浮かんできたり、しませんか・。
この曲を知ったのは、昔図書館で借りた、ショルティ指揮シカゴ響のマーラ―かブルックナーの交響曲に、これがカップリングされていたのがきっかけです。
ヴェーベルンは前衛音楽の旗手という印象ですが、初期作品のこの曲はほぼ後期ロマン派的な、ふつうに楽しめる小品です。マーラーやブルックナーにカプリングするのにちょうどいい感じですね。。
ショルティ盤は見つかりませんでしたが、今回買ったのはガリー・ベルティーニ指揮、ケルン放送交響楽団のライブ録音です。
1990年4月、リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー大統領の70歳誕生日記念コンサートとして、西部ドイツ放送協会が主催した、チャリティー・コンサートとのことです。
冒頭の「夏風の中で」のほか、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番、ストラヴィンスキーの「火の鳥」という、なかなか楽しいプログラムです。
ヴァイオリンのフランク・ペーター・ツィンマーマンは当時若手のホープですね。
ヴァイツゼッカー氏は1984年から2期10年間、ドイツ連邦共和国第六代の大統領を務めた人です。1985年5月8日、「荒れ野の40年」という表題で、のちに「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」という名言が度々引用されることとなる、演説を行ったことで有名です。
1990年4月というと、ドイツでは前年にベルリンの壁が壊され、この年の秋には東西ドイツの再統一が実現した、ちょうどそんな最中ということになります。
日本では前年の暮れに日経平均が39千円近くに達した後、ずんずんと反落していく、その初期のころです。
いかてんとか、おどるポンポコリンとかの頃ですね。
個人的には生活ががらっと変わって、まだ入り口だったのですがそのさきぎゅぎゅぎゅっと、つらい日々がつづく、その入り口の頃ですね。。
あんまり、あの日に帰りたいって感じじゃないな・。まあ若かったのはねえ。。
あら、また油売っちゃった(あまり書けないといいながら・・)。。
さて、しごとしないとね。。