うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

そういう時代

2019年12月22日 | 日記・エッセイ・コラム

土曜日は某大学のグリークラブのコンサートを聞きに行き、今日日曜日は高齢者施設の慰問というか、クリスマス会に呼ばれて、サンタさんやお馬さんなどに扮して楽しんでいただいた。
仲間うちの話なのであまり詳しくは触れないが、どちらもそれなりに楽しく過ごした。
高齢者施設、僕の家族も今お世話になっているが、考えてみるとこうして交流するきっかけが生まれるまでは、年配の方々と触れ合う機会など、ほとんどなかった。
家族の施設を何度か訪れていくうちに、だんだんと慣れてきたけど、お住いになっている年配の方々も、職員の方々も会えばとてもにこやかに挨拶をしてくださる。なんというか、人間の中のヒューマンな暖かさを思い切り前面に出してお互い接していこう、という感じの世界だ。その陰には職員の方々の大変な努力が隠されているということもよくわかるし、年配の方々だって、色々あるのだとは思うが、とにかく外からぱっと来る限り、とてもふわっとした、暖かい世界だ。

そんな中でイベントをさせていただくと、聞いている年配の方々の反応がすごく良くて、単純にうれしくなる。僕自身は脇で控えてステージを見ていることが多かったのだが、聴衆の反応と、ステージの進行中もみんなに目を配って忙しく働きながら、歌が終われば拍手をしてくれる職員の方々の様子を見て、ふと目頭が熱くなった。

大学のグリークラブというの、昔はとても盛んだったらしい。今回の大学のクラブもかなり長い伝統があり、OBの方々がたくさんいる。そうした方々も集まって現役生と一緒に歌っているらしく、そういう演奏も披露してくれた。

あれ、学生たちにとってはそうとうプレッシャーでしょうねえ。。なにしろ自分たちの、下手すればひいおじいさんに近い人だっているようだし、若手(というか僕なんかに近い世代)の人は各界の重鎮であってもおかしくない人たちだ。この子たちはそういう伝統の重みを背負って生きていくことを、むしろ予期して大学に入っているのかもしれない。自分の若いころと一緒にしてはいけないのかもしれないが、それにしても、こっちまで緊張が伝わってくるような気がした。。

でもとにかく、若い子たちはそれなりに立派に歌い、ステージで拍手を浴びた後はホールに出てまた歌って、僕らを送り出してくれた。
いやあ、大したものだ。

大学のOBたちといっても、社会の第一線に立っているような30代、40代の人はいなかった。そろそろリタイアを迎える世代、中には80代ぐらいの人もいたようだ。
そういう世代の方々が、時間と余裕があってこうして若者と一緒に趣味を楽しんでいるという、今はそういう時代であるようだ。

そこはやはり、昔とは違うんだろうな。。
イメージとしては戦後世代の人たちは、上の世代を気にせずに自由に活躍していたようだし(僕らの世代は既にそうではなかった。ほんの15年ぐらい前までは、団塊世代が社会のなかでものすごい存在感を発揮していたのだ。今でもけっこう。。)もっと昔は人々の寿命もそう長くはなかったのだろう。年配の方々が、若手と交流する機会はそう多くはなかったのではないか。

まあだから何だという訳ではないのですが、少なくとも世の中、昔とはちがう面が色々出てきて当然でしょう。年配者には年配者なりの特性があるし、それが社会に適合する面もあるだろう。下の世代と交流すれば、またなにか与えてくれるものもあるのかもしれない。。


コメント
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