うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

望郷

2018年04月12日 | 日記・エッセイ・コラム

12日はペン殿の命日にあたる。

昨年は12日が無理だったので、13日にお休みをいただいて、旧宅から実家の庭に、ペン殿のお墓と、一緒に植えたアジサイを移設した。

既に現宅は借りてあって、一緒に先日掲げたNゲージのレイアウト(いわゆるジオラマ)も、旧宅から現宅に移動したのだ。良く晴れた、ちょっとひんやりとした日だったと記憶しているが、土を掘るのに汗だくになったことも覚えている。朝10時ごろレンタカーを借りて、積み込み、荷卸し、もろもろ全部一人でやったわけだが、どこかで思いどおりに行かなくなる可能性はありえた訳で、一日中結構緊張しどおしだった。前の月までは実家に仮住まいしていたが、この頃は旧宅に戻っていて、この日もレンタカーに乗って旧宅に戻り、たしか車を返した後、現宅のカーテンを注文しに行ったはずだ。

あの頃は、自覚はあったがかなりセンチメンタルな気持ちになっていて、旧宅というか、あの街を離れるのがどうも寂しくてならなかった。

それから1年がたち、さすがに現宅とその近辺にもなじんできた。これまたどうせそうなるだろうと思っていたが、時間がたてば自分も変わってくるものだ。

もしまた旧宅付近に住むことができたとしても、この1年の経験は消せない以上、それはまた新しい街とのかかわりになるはずであって、昔の自分の延長ではないはずだ。


とまあ、それはそうなのだが、今日は偶々時間が空いたので、帰りに旧宅付近に寄ってみることにした。

街そのものは用務で今もよく訪れているから新味はないが、今回はあくまでも個人的なセンチメンタル・ジャーニーである。

建て直された旧宅も見た。まだ新しい住人はおられないようだ。懐かしいというより、ご近所の方にばったり会ったら、どう言い訳したものかと思い、ちょっとはらはらした。

最後はもっと昔の、30そこそこの頃に住んでいた街に寄ってみたが、懐かしいという意味ではここが一番懐かしく思えたようだ。

昼間吹いていた強い風もやんで、なんとなく生暖かい夜。ちょっと若い頃に還った気分だった。

 

写真は撮る気持ちになれなかった。夕食に寄ったいつものラーメン屋さんでだけ。

 

コメント
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