うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

The Boxer

2016年12月01日 | 音楽

この曲について昔書いたかなあ、と思って自分のブログを検索してみたが、見つからない。頭の中で書いていただけだったのかな?

さいきんはちょっと前に書いたこともすっかり忘れてしまい、同じことを何度も書いたりする。。

 

この曲に最初に出会ったのは、中学生のときの今頃の季節だった。

だから個人的にこの曲を聴くと、金色に輝く遅い午後の陽ざしとか、そういう風景が心に浮かんでくる。

本当はニューヨークの、寒い街角の風景が舞台の歌なのだが、僕の頭の中ではどこかの築堤、ススキか何かが風に揺らぎ、わずかに温かみを感じる太陽と雲一つない空、色だけは暖かそうな枯草色と苅田の茶色。そんなものが浮かんでくる・・。

あるいは、逆光の中、半分シルエットのような姿で疾走する、古い電車。かつての名優、颯爽とした姿が人々を魅了したのも今は昔、今は地方線で最後の活躍をする、旧式の電車。

各所を改造された跡も痛々しい姿。電車は、線路脇の枯草の上に、長い影を落としながら走る。

 

もう、イメージがぶっ飛びすぎていますね。

そもそも、'The  Boxer'という、勇ましいタイトルと、軽快なリズム、S&Gのやさしい歌い方とのギャップがなんとも。。

映画の一シーンのように、現実には激しい、喧騒のなかのシーンが、静かなスローモーションとして映し出されているような印象を受ける。

 

僕の英語力では、何気なく歌詞を聞いていても、部分的にしか理解できない。昔は特にそうだった。

向こうの歌詞に多い、ストーリーテラー的な内容らしいことはわかる。

以前書いたかどうか、繰り返しになるかもしれないが、僕は以前この曲を、部分的に自分で適当にストーリーを補完しながら聴いていたのだ。

(想像した)お話は次のような感じ(カッコは突っ込み)

僕はそのころ、やせでちっぽけな少年だった・、夢でポケットを膨らませながら家を離れ、街に出る( 本当はポケットいっぱいの夢ではなく 'a pokectful of mumbles 'と言っている。このさきもよくわからないが、とにかく少年が不安と期待に胸をふくらませながら、駅から街にむかったのだろう、と。)

わずかでも稼ごうと仕事を探すが、話は来ない。 いつかは夢を実現してやるんだ、と心に誓う('Asking..wages but I get no offers'はよく聞こえるのだ。 そのあとは勝手な想像。 ' I do declare..'からあとが、ちょっときいてもわからないのだ。「時には娼婦に安らぎを得ることもあったんだ」、と言っていたなんて。。)

この先の歌詞もよくわからないが、とにかく少年は「ロッキー」のように努力して、ようやくリングに立つようになった、んだろうと・・。トランペットの間奏が年月の流れを感じさせる。

ニューヨーク冬のは厳しい。僕はふと、もう家に帰りたい、と想ったりする・・(構文はよくわからなくても、 'New York City winters .. bleeding me, Leading me going home'は聞こえてくる。まあ、大意はまちがっていない)。

最後はリングに立つボクサーのシーン。激しい戦いが繰り広げられる。 

彼は倒れ、怒りと恥辱の中、「もういやだ、もういい、家に帰るんだ。」と心で叫びながら、それでもまた立ち上がり、戦い続けている。。(ところどころで、 'stands a boxer' ' a fighter' 'and cut him'(ここだけS&Gは、強くアクセントを付けて歌っている).'という言葉がわかる。さらに、'anger ' 'shame' ' I  am leaving..' 'the fighter still remains'と続くので、ああ、もうやだ、と思いながらたたかいつづけてるのかな、と。)

さいごは'Lie-a Lie..が繰り返されながら、ストリングスを中心とした伴奏がどんどん盛り上がっていき、やがてふっと静かになってギターだけになって、静かに終わる。

S&Gの歌い方は最後までジェントルで、やさしい。歌詞を追っていくと、なんだかサリンジャーか誰かの短編小説みたいでもある。

この曲が心にうかんだのは、自分なりの季節感もあるが、もうひとつ、今日は自分もいろいろあって、歌詞のボクサーのように、'Laid me down and CUT me'となってしまったので。。

それでも、泣きながら'I am leaving'などといいながらも、また起き上がってファイティング・ポーズをとることになるんでしょうね。。

 

 

 

 

コメント
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