5+3のような簡単な計算をするとき、実際はどのように計算するかは人によって違うかもしれません。
5から数えて6,7,8と進んで8と答えを出す人もいるかもしれませんが、多くの人は考えもしないで8と答えるでしょう。
上の図でAのように数字に対し数量を意識すれば、計算は数量の計算となりますが、Bのように5と3を見て8と答えがすぐ出るのは、同じ計算をたくさん経験していて答えが記憶されているためです。
ふだんほとんど計算をしない人の場合は、一桁の数字の計算でもパターンの記憶が薄れ、答えがすぐ出てこなかったりして計算しなおすこともあるかもしれません。
しかし簡単な計算で脳が活性化するというので、練習をしていくと記憶がもう一度固まってきますから、自動的に答えが出せるようになります。
掛け算の九九については子どものうちに意識的に暗誦させられるので、多くの人は記憶が強固になっていますから自動的に答えが出ます。
5×3のような計算でも5と5をたして10、さらに5をたして15というような計算をしないのです。
原理的には掛け算のほうが足し算より難しいはずなのですが、掛け算のほうがどうかすると早く答えが出たりするのは、九九を意識的に暗唱したせいです。
計算を大人になってまったくやらなければ、記憶が少しあいまいになって、すぐに答えが出てこなくなったり、たまに間違えたりすることもあります。
それでも計算の練習をすれば記憶が強化されて自動的に答えが出せるようになります。
掛け算の場合は子どものときに計算の原理を教えられますが、ほとんどの人は計算法など呑み込まず、九九による答えのみを記憶しています。
もし答えを忘れていれば7×8というような計算でも答えを出すのに苦労をするはずです。
簡単な計算といっても、掛け算の場合なら計算をしているのではなく、九九によって計算パターンを記憶していて、自動的に答えを思い出しているのです。
外見では数の計算をしているように見えて、その実は言葉を使って記憶したものを思い出しているのですから、言語活動が主です。
足し算のほうが答えを思い出すのに時間がかかったりするのは、九九の「ごしちさんじゅうご」というような型にはまった記憶法がないためです。
文字を読む場合でも、文字の覚え始めのときは。一文字づつを声を出して読んで単語や文章を組み立て、意味を理解するのですが、なれてくれば見るだけで単語や文節を見分けられるようになります。
単語や分節の区切りが見ただけで分かれば適切に音読が出来、そこで意味が思い出され理解されます。
単語や分節を音読して理解することが繰り返されれば、見ただけで意味を思い出せるようになる可能性が出てきます。
見ただけで意味を思い出せるように意識的に練習をすれば、脳や眼に負担をかけない読み方が出来るようになるのです。
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