設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

失えば得るもの

2004年12月17日 14時42分46秒 | 独り言
先日 越していった近所の知り合いに久々に会えた。
お互い一応母であるので 会って話せる時間は
子供達が学校から帰るまでの数時間。
会ったら あれもこれも話そうと思っていると
時間は瞬く間に終わる。

長男がハイハイしていた頃からだから かれこれ
10年以上の付き合いになるだろうか。

大げさな言い方だが 自分は、このテの近所の
数少ないが 知り合い達に何度救われたかわからない。

自分中心で面倒な事が大嫌いな 典型的な親に向いていない
自分にとって、子供によって煩わされる時間が
本当に苦痛の時期があり、そんな時近くに住んでいた
同じく育児真っ盛りの知り合い達の
「ウチも同じよ」
こんな一言に 今考えればバカらしいがスッと気持ちが
落ち着いた事を思い出す。

その知り合い達の何気ない言葉は、どんな高名な専門家が
書いた育児書の言葉よりもベテランの先輩母達の言葉
よりも あの頃の自分には、本当に救いだった。
確かに忙しい時間を割いて サラリーマンだった専門屋(夫)も
育児には協力していた。でも、やっぱり当たり前だが
自分が一番濃厚に子供と向き合い 時間も最も長くいた。
こらえ性のない性格だから たった二人の育児に
アップアップしていた自分にとって
「ウチも同じよ。」
という言葉は、
「一緒に頑張ろうね」
という声にいつも変わって心の中で
こだましていた。同じ事を共鳴するというのは
弱き自分には、とても助かったのだ・・・・・

人は、失うものがあれば必ずそれを補うかのように
得るものが生まれるという。

子供によって確かに自分だけの自由が若干削られた
一時期に こういう知り合い達と会えたという事は
正にそういう事かもしれない。

嫌だとか 鬱陶しいと思っている子育てから
自分は知らぬ間に 素晴らしい恩恵も受けているらしい。