設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

防災の日といえば・・・あの思い出

2004年09月27日 17時50分19秒 | 独り言
なんでも9月1日は防災の日だそうである。
子供の学校で 防災訓練が毎年9月1日で
それで やっとそれを最近知ったのだ。

小さいころ 防災訓練には非常ベルが鳴るのが付き物で
訓練で嘘の事と わかっていながらも あの けたたましい音は
毎度ビクッと 心臓によくなく 大層あの音が嫌いだった。
そして あの けたたましい音は毎度 ある出来事を思いださせる。

あれは まだ自分が高校生くらいだった遥か 大昔。
母親と一緒に とある商店街で買い物していた時だった。
その商店街は 母親の行きつけの商店街で 確か年末で 私は
荷物持ちとして 渋々付いていった記憶がある。

母が馴染みの お肉屋さんで 立ち話しをしていると
いきなり けたたましい非常ベルの音が!
「どうしたのかしら?火事?どこの店?」
周りの人も 店の人も一斉に なんだなんだと騒ぎだした。

「ウチの警報器じゃない」
「ウチも何もないわ」
各店の人達も商売そっちのけで 入ったり出たりと・・・
それでも けたたましい音は一向に消えず 
なんだか買い物客も薄気味悪くなって 買い物もソコソコに
足早に去っていく人もいたりして・・・・

「こいうのは悪戯も多いしねえ」
そう言ってる お客さんも なぜか足は歩き出していたりして・・・
あの「ジリリリリリリリ!!」という音は なんだか人を
落ち着かなくさせる。気持ちを不安にさせる音だ。

我々母子も例外でなく 買い物も途中で 母は
「帰ろう 帰ろう」の一点張りになってしまった。
足早に 商店街を去る私と母・・・商店街から遠ざかる
本来ならば 音も遠ざかる・・・でも でも 音は消えない
というより ずっと追ってくる・・・????
そうじゃなくて 私達から出てる!?こう私が気がついた時
母は自分のカバンを 必死にかき回し もう立ち止まっていた。
カバンの奥底から出てきた箱を 開けると そこには
目覚まし時計が・・・・・・なんとこれが非常ベルの正体!!

なんでも前日 その商店街のイベントのくじで 目覚まし時計が
当たったのを 母は すっかり忘れていたらしく その時計の
ベルが箱の中で作動していたようだ。

大笑いの出来事だが 真剣に商売そっちのけでオロオロしていた
店の人達や 買い物もソコソコに帰ってしまったお客さん達を
思いだすと 笑うに笑えず・・・・今度こそ 本当に足早に
無言で そこを立ち去った母子であったのだ。

もう いい加減 時効だし 誰も覚えている筈は ないのに
なぜか母は あれ以来 行きつけの商店街が たまに行く
商店街へと変わってしまったと 毎度こぼしている・・・

でも 私の中では もうとっくに時効の話し。毎度思いだす度
知り合い達に おもしろおかしく語ってしまう。
そして 締めくくりは
「本当の非常ベルじゃなく 笑い話しでよかったよ~」
と話しを すり替える。こんなすり替えが出来る オババに
時効は 私を違った意味で 成長させてくれた月日であるらしい・・・