長嶋有の芥川賞受賞作「猛スピードで母は」(文春文庫 400円)。
表題作は小学6年生の慎と母親の物語。慎の目線で語られる母親の圧倒的な存在感が印象的です。
でも、私は合わせて収録されている「サイドカーに犬」のほうが好き。
父親の愛人・洋子との共同生活をつづった作品で、おなじく子どもの目線で語られます。大雑把で大胆、でもしっかりした芯を持つかっこいい女性として描かれる洋子との交流が、複雑な関係なのになぜかさわやかです。
何よりびっくりしたのは、著者が男性だと知ったとき。女性の描写が繊細で柔らかかったのでてっきり女性が書いたものだと思い込んでいました。
「サイドカーに犬」は今年、竹内結子主演で映画化されています(私はまだ見ていませんが)。映像と、原作の印象と比べてみたいような…。でもいつも、どれを見ても、原作のほうがいいなあと思うのでためらっています。
表題作は小学6年生の慎と母親の物語。慎の目線で語られる母親の圧倒的な存在感が印象的です。
でも、私は合わせて収録されている「サイドカーに犬」のほうが好き。
父親の愛人・洋子との共同生活をつづった作品で、おなじく子どもの目線で語られます。大雑把で大胆、でもしっかりした芯を持つかっこいい女性として描かれる洋子との交流が、複雑な関係なのになぜかさわやかです。
何よりびっくりしたのは、著者が男性だと知ったとき。女性の描写が繊細で柔らかかったのでてっきり女性が書いたものだと思い込んでいました。
「サイドカーに犬」は今年、竹内結子主演で映画化されています(私はまだ見ていませんが)。映像と、原作の印象と比べてみたいような…。でもいつも、どれを見ても、原作のほうがいいなあと思うのでためらっています。