ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

下里水路観測所

2014-04-22 05:00:00 | 田舎

いやはやこんな所にサーフィンの隠れ里が有るなんてなどと考えながら、海岸と別れて山への道を登って行きます。暫らく歩くともう汗ばんでくるような陽気、つい先日カゼをひいてしまうような寒い日があったことを思うと、暖かくなって良かったとしみじみ思います。この日ぼたん荘へ行って、久し振りに体重を量ると68kg、働いていた頃より4kg、働かなくなって体重が増えた頃からすると6~7kgも減っています。手術のせいなのか、カゼのせいなのか、それとも節制のお蔭なのか、どれだか判りませんが、これはなかなか良い傾向です。

       

暫らく登って行き「何か臭いな」と思っていると牛舎が有り、全部で6棟、カラスがやたらと飛び回っています。ここで飼われている牛は熊野牛として売られるのでしょうか。途中、『お知らせ』と書いた看板がかかっており、“ひらみの畑で農作物を荒らすものあり。見つけ次第警察へ連絡してください”と書かれています。何故これがお知らせなのか、よく理解できませんし、警察に連絡してくれと言われても、荒らしているのか、耕作者なのか私には判断がつかないではありませんか。

             

10分ほど登ると空が開けて来、アンテナのような物が見えてきました。目の前に水路観測所が有るんだと思ったのですが、それは間違いでした。

             

そこにあったのは和歌山県漁業無線局と書かれた看板、要するに漁業無線局なのですが、これって県の管轄だったのか、それとも私が働いていた電電公社の管轄では無かったのかと、今更ながらどうなんだろうと疑問が湧いてきました。というのは、働いていた電報局では何度も漁業無線局宛の電報を目にしていたから、要するに局同士のやり取りだと思っていたのでした。

             

無線局の前の道を歩いていくと、天文台みたいな建物が見えてきました。これが下里水路観測所の建物です。でもここからは海を見渡すことが出来ません。どのように水路を観測するのか、よく理解できませんが、一般公開もしているので入っても良いと思い、建物の中にも入ってみましたが、誰も出てきてくれません。靴を履き替えて上がるよう書いてありましたが、勝手に上がっても何も解りませんから、玄関で暫らくじっとしていました。

                  

誰も説明してくれないなら居ても仕方ありません。パンフレットだけ貰って外に出ました。パンフレットを読むと水路の観測と言うより、航路の観測です。天体の位置を観測し、船や飛行機の現在位置を求める仕事をしていたとあり、今は海図の作成などの基礎データとなるレーザー光を使った人工衛星の測距観測を主に行っているとか。この下里水路観測所は本土の基準点になっているのだそうです。右の写真が本土基準点を示したもの、北緯33度34,6分、東経135度56,2分、標高63mとなっています。

             

天神社に車を停めて歩いたのですが、車でも登って行けます。私は往復50分ぐらいで海の見える位置まで戻ってきました。下里が本土の基準点となっているなんて、全く知りませんでした。あくまで基準点であって、中心点ではないので勘違いしないように。