ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか

2011-06-10 05:00:00 | 読書

日本国って、都市部の駅前には必ずパチンコ屋がありますね。まぁJRの特急や急行が停まる駅なら田舎でも見かけます。現に紀勢線の周参見でも串本でもありますね。姫駅はおろか、古座駅は特急が時々停まるけど、パチンコ屋はありません。古座の衆はパチンコが嫌いなのか?いいことですね。

パチンコ依存症なるものが犯罪を引き起こすのは、もう随分以前から知られていることですし、私の知人だった人もそのお蔭で私達のグループに迷惑をかけたことも経験してきました。まぁ、そういうことをすると、もう私達の目の前には居られなくなってしまって、おそらく悲惨な人生を送っているのではないかと思ってしまうのですが、私が蒙った被害など小さなもの、世の中には殺人まで起こすという物騒な原因がパチンコにもあるのです。

ところでお隣の国・韓国で2006年にパチンコを全廃する決議が国会で成立したって知ってました?当時の日本のマスコミは全く報道していなかったらしい。これだけパチンコがブームになり、そのために被害者も出ているというのに(韓国だってブームになり、被害が大きくなってきたので廃止を決めた)、そんなことは知らん顔を決め込んだのが日本のマスコミだったわけです。勿論知らん顔をしておったのはマスコミだけではなく、知ってるはずの政治家も官僚も警察もなのですが、知らされてない私達も知らん顔をしていました(知らん顔じゃなくてホントに知らんかったのですが)。

             

著者が言うには、この背景には日本のカネに対しての異常さがあることを指摘しています。政治家もマスコミも官僚も警察も、カネの臭いを嗅ぐと我も我もと群がってくるのです。何となく解りますね。何処の業界でも同じですが、ヤバイことを合法化してやっていくには、政治家や官僚や警察を取り込むのがこの国のやり方、それにマスコミも同様な姿勢をとり出したのです。あの戦前・戦中の教訓をもう忘れてしまったのですね。

国民がこのことに気が付かない限り、日本国の政治は良くはならないだろうし、まぁパチンコを無くすことより、政治家や官僚たちの姿勢を糾すことが先決なのかも知れません。官僚といえば先出の川路聖謨は家ではお酒を飲むけど、出張先では絶対にお酒を飲まなかったといいます。

今やパチンコ屋のターゲットは主婦やOL、年金生活者らしい。パチンコ店にはATMが設置され、これで便利になったなどと思いますか、銀行も庶民が落ちぶれていくのに一役買いだしたということなのです。

ビックリさせられたのはパチンコ店に設置されている顔認証システム、このシステムが導入され、店同士で情報を共有化されると、アメとムチによって客は店の思うがままに操られます。今でも絶対に勝てないのが分っていてもパチンコが止められないのに、全ての客に勝たせたり負けさせたりが店の自由意志によって行われるなら、客を店から離れさせないようにするのもいとも簡単にやってのけられるのでしょう。

日本国と韓国との対応の違いは宗教の違いもあるのかも知れません。韓国は主に儒教の国、日本は主に仏教国、親鸞の「善人なをもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」という悪人正機説は、却って現在の憂うべき日本国の現状に一役買ってるのかも知れません。

                  

私もとうとうこんな本を読むような歳になりました。

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