ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

憑神(つきがみ)

2007-05-18 05:10:00 | 読書
5月1日第1刷発行のこの本、GWに読もうと今回帰る前から買ってあったのですが(日付が合わん)、結構本を読んでるヒマも無くて先ごろやっと読み終えたという感じです。

       

浅田作品を映画化することが最近の風潮なのか、この本も映画化されるとか・・・
しかし帯に書いてある如く“抱腹絶倒”“感涙必至”というものでもないと思うのです。

時は幕末、御影鎧番の御徒の次男として生まれた別所彦四郎に憑く3つの神と、彦四郎の武士としての意地と葛藤の物語。

まず1番目の神は貧乏神、商人『伊勢屋』に化けて出てくる。
彦四郎は宿替えと称して、貧乏神を無理矢理離縁させられた井上軍兵衛に振るが、元の妻子にも災いは降りかかる。

2番目が疫病神、関取『九頭龍』に化けて出る。
またまた宿替えと称して、御影鎧番頭を勤める兄・左兵衛に・・・

兄・左兵衛は御影鎧番の仕事を勤めるでもなく、周りの評判が良くない。疫病神に憑かれて病に倒れ、彦四郎にそのお役目が回ってくるのだが、そのことが3番目の死神にとり憑かれ、今度は誰にも振れないハメになっていく。

御徒とは有事の際、将軍の身代わりとして命を差し出すことを名誉とする身分。
御影鎧番は、その際の冑・鎧を将軍と同一のものを埃や錆など付かないよう管理する役目、別所家は家康の代の先祖が御徒として家康の身代わりで戦死した恩賞で、以後代々御影鎧番を仰せつかっていました。

死神が今度化けるのは・・・?

実在人物として、榎本武揚、勝海舟なども・・・