白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

Mizue先生

2007-05-25 04:56:43 | その他
CEIDに新しい先生が入ってきた。
う~ん、そんなに新しいわけではないかも。
もう数ヶ月になるみたい。
私は仕事仕事で、マー君の送り迎えはもちろんミーティングやイベントも全部夫に押し付けて、全然CEIDに顔をだしてなかったもので、話には聞いていたものの会う機会がなかった。
(悪い母親の典型のような私

その新しい先生とはなんと日本人
日本人のDeafの先生。
笑顔がほがらかで優しそうな先生。

ご主人がこちらのかたで(彼もDeaf)結婚をしてお子さんもいらっしゃる。
お子さんの名前はTomizo君。渋いねぇ。

アメリカでは幼稚園でも子供達は先生のことをファーストネームで呼ぶ。
だからマー君はMizue先生のことを、

「MiZuwei」と呼ぶ。

思いっきり真中にアクセントを置いて、英語的な発音で!
先生を呼び捨てだなんて許せん、断じて許せん

「違うでしょ、ミズウェイじゃなくて、みずえ先生。先生よ、せ・ん・せ・い。みずえ先生と呼びなさい」

子供とは柔軟なもので、それからというもの(私の前では)ちゃんとみずえ先生と呼ぶようになった。

昨日病院に行ったあと、久しぶりにマー君のお迎えに行った。
みずえ先生もいらっしゃる。
まー君は大きな声で「バイバーイMizuwei」。
なに?すかさず私は「違うでしょマー君」と正す。
マー君はそこでみんなに説明。

"Everyone says Mizuwei, Daddy says Mizue-teacher, and Mommy says Mizue-sensei"

使い分けなきゃいけない僕は大変だよぉ、っと言わんばかりのこの台詞に、一同爆笑。
マー君も楽じゃないね。

やっと病院へ

2007-05-24 04:24:55 | その他
忙しくてなかなか病院に行く暇がなく、ずっと先送りにしていたら、夫がたまりかねて産婦人科に電話し、私の初診の予約を入れていた。

「電話口でいろいろと聞かれて困ったよ。『最後の生理はいつでしたか?』とか、あそこは男が電話するところじゃないよ!」
っと夫。まぁそのとおりだね。

でも、どんなに忙しくても、腹をくくれば抜け出せるもので、もっと早くに行くこともできたかなぁっと思う私。

病院は前回と同じ病院だけど、先生は違う。
っていうか、7人くらいの産婦人科医でやっている病院で、常に1人は緊急用に待機、一人はお産、一人は手術、残りは診察という風に順番を決めてやっているみたい。
だから、予約は自分の好きな先生を指定することはできるけど、私の赤ちゃんを誰が取り上げてくれるかはわからないのよねぇ。
その日お産を担当する先生。
7人中2人は男。
男の先生はいやだなぁ。

初診をしてくれた先生は、黒人の女性の先生。
女性の先生だったら、誰でもいい。

超音波で子宮の様子を見せてくれました。
ちゃぁ~んと赤ちゃんが入っていたよ。
心臓も動いてた。
赤ちゃんの形してた。
感激の瞬間ですねぇ。

赤ちゃんの頭のてっぺんからお知りまでの長さを測ると、現在私は妊娠12週と2日なのだそう。
生理日を基準にした私の計算とちょっとずれているのは、たぶん排卵が早かったせい。
そうなのよ、排卵がいつもよりずいぶん早かったのよ。
だから、できているはずがないと思っていたのよねぇ。
基礎体温をつけているくせに、高温期が3週間過ぎてもな気付かなかったのはそのせい。
まぁ、今考えるとそれでよかったのかもしれないけど。

予定日は12月5日プラスマイナス4日だそうです。
たのしみね


まだまだ忙しい(涙)

2007-05-21 08:12:09 | その他
せっかく忙しいシーズンが終わって一息ついていたのにぃ

私のクライアントが、リバースマージャーを成功させて、急遽四半期リビューの報告書が必要になって、また残業、残業、休日出勤。

リバースマージャーを日本語で言うとなんだろう?
Reverse(逆)Merger(合併)で、上場企業を買収合併して傘下にいれることで、自分が上場企業になる合併のやり方。
株を上場するにはすっごく面倒な手続きと時間がかかるでしょ。
このリバースマージャーは手っ取り早く上場する一番の手段。

うちの会計事務所は、私が入社してからすでに3つのリバースパージャーを成功させているから、今後もっとこれを看板に掲げてやっていきたいみたい。

でも社員としては、締め切りに押されてすっごいストレスの中で残業することになるから、迷惑極まりない。

子供が生まれたら辞めちゃえい!っと腹をくくったら、やる気がなくなって、残業が苦痛で仕方ない。
あ~、嫌だ嫌だ。
明日やめちゃいたいよ~。


お誕生日パーティー

2007-05-20 08:00:31 | その他
最近全然写真を載せてないなぁっと、久しぶりにカメラに入っている写真をパソコンに移した。

最近撮った写真を見てみると、、、あら、今週も先週も先々週もお誕生日パーティーだったねぇ。


お隣のまやちゃんのお誕生日パーティー。まやちゃんは一番左。
子供の日にパーティーをしたから柏餅もあるよ。



パーティーの後はみんなで公園に行って遊びました。
マー君も楽しそう。



グランパ75歳のお誕生日。ろうそくもたくさん!
マー君も消すのをお手伝い。



レイオ君のお誕生日。
たっくさんのお友達の大きなパーティーでした。



これはおまけ。

初恋はしずかちゃん

2007-05-14 05:12:07 | その他
妹がドラえもんの映画をテレビ録画したビデオを送ってくれた。
妹の家ではケーブルテレビがあるらしく、たった1~2ヶ月の間に8本のドラえもん映画とドラえもんの特別番組を録画してくれた。

もちろんあっという間にマー君はドラえもんのとりこに。

好きなキャラクターは、なぜかドラえもんではなくしずかちゃん。
おねだりする時も、
「ママぁー、しずかちゃんがみたいのぉ~。しずかちゃんつけて。」

数日前までは、
「ママはマー君のことが大好きよ~。マー君は?」
っと訊くと、
「マー君もママが好き」
っと応えていたかわいい子だったのに、今では。。。
「マー君はしずかちゃんが好き」
なぬ

生活はいつも空想上のしずかちゃんといっしょ。
ご飯を食べる時も、マー君のお隣にはしずかちゃんが座っている。
おねんねするときも、しずかちゃんと一緒。
お風呂ももちろんいっしょ。

親もその空想にあわせなきゃいけない。
マー君のお着替えをさせる時は、一緒にしずかちゃんのお着替えもさせるふりをする。
車に乗るときは、しずかちゃんも乗せるふりをする。

面倒だけど、いうことを聞かせるときには都合がいい。

「マー君歯磨きよ。」
「いやだぁ~、あと5分まって。」
「しずかちゃんはもう洗面所に行ったよ。ほらしずかちゃんは歯磨きしてる。マー君も一緒にしたら?」
っというと喜んで洗面所に向かう。
なかなか使える。

それにしても、しずかちゃんが好きだなんて、かわいいものだ。

中国の伝統と知恵

2007-05-13 04:31:05 | その他
いやぁ、仕事をしながらつわりを乗り切るのは辛い。
マー君の時に比べると、ずっと楽で、偏食は激しいものの、何も食べられないわけじゃない。
それでも、体調が悪い時は全然受け付けないし、空腹に耐えるのも辛い。

体が常にかったるくて眠いものだから、一日一度でいいから横になりたい。
日本だったら、よく休憩室とか更衣室に長いすなんかがあって、昼休みに少し横になるってこともできそうだけど、そういうこともかなわず、通勤時間も含めて一日11時間横になることがかなわないのは、体力的にとっても辛いです

半分死人のようになっていると、まだ妊娠のことは内緒にしておくつもりだったものの、身近な女性にはばれてしまった。。。

でも。。。ばれてよかったかも。

ばれたのは2人、1人は香港出身35歳、もう一人は6歳の時に台湾から親と一緒に移民をしてきた30歳。

私が「食欲がないのぉ」っと青い顔をしていると、いろんなものを持ってきてくれる。

「これサンザシの実でできた飴、食欲が出るのよ。」
サンザシの実なんて知らないなぁっと百科事典を引いてみると、
「中国から伝わった赤い実をつける低木で、果実は薬用に食される。」
っと書いてある。
そう思って食べると、なんだか食欲が出てきたような

「中国ではつわりがひどい時にこの梅干を食べるの。つわりだけじゃなくて、乗り物酔いなんかで気分が悪い時にもいいのよ。」

確かに日本でも車酔いなどをしたら酢漬けの梅干を食べたりするなぁ。
その梅干は、日本のように柔らかいんじゃなくて、かっちかちに堅くて甘酸っぱい。

「食欲がなくても、これなら食べられるかもよ。」
っと持ってきてくれたのは、するめのようなジャーキー。
牛肉を保存用に乾燥させているから、ジャーキーなのだろうかど、一般的な酒のつまみに食べるようなジャーキーのように塩辛いのではなく、どちらかと言うと甘い。
そしてすっごく柔らかい。
中国風の風味があって美味しい。
彼女が言うように、これなら食欲がなくてもスナック感覚で食べられる。

中国の伝統と知恵に助けられて、つわりを乗り切れそう

ありがとう。謝謝!



ママの補聴器はどこ?

2007-05-07 04:24:08 | その他
家には音の出るおもちゃがたくさんある。

マー君は補聴器をつけているときには聞こえるものだから、このボタンを押せばこんな音がするとわかっているようだ。

先日お風呂上りに補聴器をしてない状態で、何度も何度も音がなるボタンを押していた。

ピーピーピー

高い音で何度も鳴っている。
私が近付いてみた。
夫も近付いてきた。

マー君が言う。
「ママ、これ聞こえる?」

ピーピーピー

「うん聞こえるよ。」

"Daddy, Can you hear the sound?"

ピーピーピー

"Yeah, I can hear it"

私が聞いてみる。
「マー君は聞こえる?」
「うんう、聞こえない。」
私の耳元を見てマー君は訊いてきた、
「ママの補聴器はどこなの?」

私と夫は一瞬顔を見合わせて言葉を失った。

「ママはね補聴器がなくても聞こえるのよ。」
正直に応えた。

「ふ~ん」
わかったのかわからないのか、それ以上私の聞こえについての質問はなかった。

自分は他の人とは違うんだって気付く年齢に来たんだね。
なんだか無性にマー君がかわいそうに思えてならなかった。
これからどんどん聞こえへの疑問や心の葛藤が生まれてくるんだろうな。

私たち親はどうやって対応していったらいいのだろう。

手話のネイティブスピーカー

2007-05-06 04:00:32 | その他
マー君はお誕生日の2月14日からプリスクールに入った。

普通は、8月下旬の新学期が始まる時に、みんな一斉に進級するんだけど、CEIDでは誕生日をもって進級する制度をとっている。
っというのも、国からお金が下りる際、その書類手続き上「3歳になったので、このような特別教育が必要になります。」といった形になるため、中途半端な年齢で進級させるのが難しくなるらしい。
ばらばらと年を通してクラスメートの顔ぶれが変わるより、みんな一緒に進級したいもの。
通り一辺倒の行政の弊害がここにも出ている。

まぁ、それは置いといて、プリスクール(3歳児4歳児)に入ってからマー君の会話力が目に見えてぐんぐん伸びてきた。
そりゃそうだ、今までは1・2歳児のクラスにいたんだから、お友達との会話らしい会話などなかったでしょう。

文字通り「目に見える」違い。
っと言うのも、手話がすごく上手になって、まるでDeafのネイティブスピーカーみたいな動きをする。
最近よく声を使わずに手話だけでなにやら話をすることが多くなった。
それが、すっごくDeafっぽい。
っていうのも変なのだけど、なんていうか、Deafの人独特の間の置き方というか、顔の表情や手の動かし方がある。
マー君があんまりDeafっぽく手話ると、なんていうかかっこつけているようで生意気に見える。

日本にいる時、帰国子女なんかがぺらぺらと英語を喋るのを「かっこつけている」ように見えていたあれに近いかもしれない。

話を聞くと、新しいクラスにはDeafの子が2人いるそうだ。
なるほどそれでか。

マー君すごいぞ!
英語対応手話じゃなくて、本当にアメリカ手話ができるようになるんだ!
これこそ本物のトライリンガル。
がんばれ~


仕事を選ぶか、子供を選ぶか

2007-05-05 03:38:06 | その他
子供ができたのは嬉しいのだけど、実はずいぶんと悩んだ挙句の決断だった。
いや、決断とはいえないかもしれない、いまだに悩んでいる。

私は今の会計監査の仕事を始めてまだ2年に満たない。
結婚前は働いていたものの、あまり自分にあった仕事ではなく、30過ぎて今の職について初めて、仕事の面白さをしった。

落ち込むことや、腹が立つこと、辛いことは毎日のことだけど、
それでも日々成長している自分が嬉しく、一つ一つ何かを学ぶたび、
できるようになるたびに、仕事を面白いと感じている自分がいる。

アメリカの会計士の世界では、5年の経験を経れば一人前と見ることが多い。
私は今その途上にある。

今はただ突き進んで行きたい時期。

だけど・・・子供も欲しい。
夫も毎日のように、もう一人もう一人と言う。

「そんなに欲しいなら、自分が産めばいいじゃない!」とか、
「よそに女を作っていいから、その女に産んでもらえば。私が育ててあげる。」
などと、意地悪なことをいつも言っていた。

でも、夫より誰より一番次の子供を欲しいと思っているのは、自分だった。
それでも踏ん切りがつかない。
仕事のことばかり考えてしまう。

これほど女であることを憎んだことはなかった。

アメリカは全労働人口の40%以上が女性と言われているほど、女性にとって働くことは普通のこと。
目に見える形での男女雇用差別は(ほとんど)ないものの、女性に対して甘くもない。
妊娠したって、普通陣痛が始まるその日まで仕事をするし、有給での出産休暇は民間企業であれば普通6週間、無給で12週間。
保育園が足りないため、多くの場合ベビーシッターを雇うことになる。
ベビーシッターにかかる費用は月$3000程度。
どうかしたら自分の手取り給料より、そっちの方が高くなる。
それでも、辞めると次の仕事が無いからと、泣く泣く仕事復帰をしているお母さんが多いようだ。

会計士の世界では「次の仕事が無い」という心配はあまり要らないと思う。
だから夫は、「子供が生まれたら辞めちゃえばいいじゃないか。っで1年くらいしてまた就職活動すればいい。」と言う。
でも、その1年のブランクは大きすぎる。
置いていかれる。
また初めからやり直しになる。
それだけじゃない、2人の子持ちでこの多忙を極める会計士の仕事を続けることなんてできるのだろうか。
子供を産むということはすなわち、会計士としてのキャリアにピリオドを打つと言うことではないのだろうか。

だからと言って、乳飲み子を他人に預けたくはない。
自分で育てたい。

答えの出ない押し問答をぐるぐると続けてきた。
次の子供が欲しいと言いながら半年もできなかったのは結局本人(私)が迷っていたからだと思う。

子供ができてもいまだに悩んでいるところに、先日人生の先輩からメールが届いた、そこにはこう書かれてあった。

『わたしは妊娠が理由で2度も 会社をクビになりました。~略~
自分の人生のスキルアップと思えれば、
仕事を休むのも「あり」でした。
仕事に対する自分の思いも けっこう確立してきます。
誰より何より、自分のために働いてるんだ・・・
生活のためでなく、自分にとって必要だから・・・
と、わたしは思えました。』

そっか、仕事を休むのも「あり」なんだ。
仕事をやめたって、会計士の資格や2年の実務経験が消えてなくなるわけじゃないし、1年間子育てに没頭するのもいいかもしれない。
それも人生のスキルアップなんだわっと、思えるようになって、気分がスーっと楽になった。

11月くらいで潔く辞めちゃおう。

笑っちゃいけない

2007-05-01 13:24:00 | その他
ナナママさんのコメントで気付かされました。

難聴の子は、聞き間違いが多いから、それを笑っちゃいけないんですね。
言われてみれば確かにその通り。
でも全然気にせず笑ってました。反省

そっか、笑われると傷つくんだ。
そうだよなぁ。

すばらしい助言をありがとうございました。