白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

在庫の確認が終わらない?

2007-03-24 04:33:20 | その他
先日小ボスと2人で仕事をしていた。

ちょっと雑談が始まった。
「RとHは今日も在庫の確認に行ってるんですか?」
「まったく何をやっているのかしらね、半日で終わるはずの作業なのに!」
彼女はいやに怒っている。どうして?

「何を売っている会社なんですか?あそこ」

話を聞いて爆笑、そこはポルノ系の雑誌やビデオを扱っている卸売りの会社ならしい。

「それがねぇ、そこで扱っているのは本当にいやらしいものなのよ。そりゃぁね、女性の裸だって、私はきれいだと思うよ。きれいに撮ればね。でも、そこのはとにかく汚らしいというか、猥褻というか、いやらしいのよ。
しかもね、普通本って壁に対して垂直に並べるでしょ、なぜかそこは、表紙が見えるように並べてあるのよ。
ビデオもたくさんあるんだけど、空のビデオじゃないか調べろって言うの?まさか私はタイトルを確認するだけで、再生はしなかったけどね。」

たんたんと喋る上司。
笑いが止まらない。

「でもあいつらは、わざわざ再生して、ビデオが空じゃないかタイトルに合っているか調べているんじゃないかしら?」

ま、まさか、でも笑える。
「若い男を2人やるのは間違いだったんじゃないですか?」

「本当に間違いだったわ!あいつら仕事をせずに楽しんでるのよ!」

いやいや、仕事に集中しろと言う方が無理かもしれない。
世の中にはいろんな会社があるものですねぇ。

方言

2007-03-22 03:52:45 | その他
マー君はまだちゃんとおトイレができない。
一日中預けているからなかなかトレーニングがすすまない。
それだけじゃなくて、ズボンがぬれても全然気にならないご様子。
これじゃぁ、時間がかかっても仕方ない。

「おしっこがしたくなったら言うのよ」っと何度言っても、粗相が耐えない。

思わず声が大きくなってしまう。
「あ~、マー君ズボンが濡れてるじゃない、またおしっこしかぶったの」

言いながら、どうもこの「しかぶった」という言葉がきになって仕方がない。
世の中には「おもらしをする」っという言葉がある。
「しかぶる」とはもしや方言じゃぁなかろうか。
まさか?

恐る恐る広辞苑を引いてみる。
「しかぶる」
・・・の、載ってない。
えぇ~、これって方言なのぉ~?
地元をはなれて十数年、まだ方言と知らずに使っている言葉があるとは。。。

昔の母との会話を思い出す。
私「ねぇ、リュックをからうっち言うやん、『からう』っち方言なんだって。」
母「そげんことがあるもんか、『からう』は標準語たい。」
私「だって辞書に載ってないよ。」
母「うそばっかり言いんしゃんな。見してごらん。・・・あらほんとやが載っとらん。『からう』っちゆわんかったらなんちゆうとね。」
私「リュックをしょうっち言うらしいよ」
母「たまげたぁ~、標準語ではリュックをしょうっちゆうとね」

っと爆笑したことを覚えている。
その時私は、母のことを田舎を出たことのないかわいそうな人だと思ったけど、私もあまり変わらないかもしれない。
きっとまだまだあるはず、方言と知らずに使っている言葉。

でもまだ半信半疑、だれか教えて、『しかぶる』って本当に方言なの?

監査人はだませません!

2007-03-20 11:32:31 | その他
最近仕事が少しわかるようになってきて、面白みも出てきた。
っとは言っても、会社や業界によって会計には特徴があり、勉強は尽きない。

しかし頭を悩ませるのはそれだけじゃない。
会社によっては、監査人をだまして財務諸表を良く見せようと手を加えるものもある。

「そういう粉飾決算を見つけた場合はどうするの?警察に通報するの?」っとよく聞かれる。
いいえ、私たちの仕事は違法行為を見つけて告訴することではありません。
間違いを見つけたら、ガンガン容赦なく書き換えて、正しい報告をすること。
だから、クライアント側は、見つからなかったらラッキー、見つかったら書き換えられても仕方ない、っといろんな方法で手を加えてくるわけです。

みんながみんなじゃないよ、そんなことをするのはほんの少数だとは思うけれど、全くないわけではない。
株価が下がってもらっては困る、会社の業績が悪いとお金を借りられない、株主がうるさい、業績が上がらないと首になる等など、色々な理由で財務諸表を良く見せようと励むわけです。

しかし会計のシステムとはうまくできていて、貸方と借方とふたつあるのね。
よっぽどうまく隠さないと、どこかでぼろが出る。

先週上司に言われて、○○商事の監査を手伝うことになった。
もともとは2人が担当としてあてられていたものの、3週間経っても終わらない。
聞くと、かなり悪質な手で、帳簿に手を加えているという。
この会社は新しいクライアントではない、もう数年やっているのだけど、去年はそんな問題はなかったはず。
よくよく聞いてみると、新しいCFOが入ってきて、どうやらそいつの仕業ならしい。

おいおい、私は私で忙しいのに、他のやつを手伝う暇なんてないよ。
っとぶーぶー文句をいいながらも行くことになった。

私が手伝うことになったのは、買掛金と前払い金。
帳簿上では、12月中旬に払ったことになっている。
ふ~ん、じゃぁ請求書と小切手のコピーを見せてください。

アメリカは日本と違って、支払いは小切手でやる。
小切手の日付は12月、ちゃんと払ってるねぇ。
問題ないじゃん。

っと思っていると、ふとしたことで1月の請求書を見つけた。
おや?12月に払っているはずなのに、1月の請求書に残高として載っている。
おかしいぞ。
これは払ってないぞ。

12月に切った小切手を全部あつめて銀行の報告書に照らし合わせてみた。
・・・ない。
1月の報告書を見ると、そこに載っている。
すなわち、12月に小切手を切ったものの、請求者に送ったのは1月に入ってから。
でも小切手を切った時点で帳簿上で払い終わったことになっている。
現金残高を下げずに、買掛金(負債)を下げて前払金(資産)を上げている。
きったないなぁ。
ここで問題発生、現金をさげてないんだったら、相手方勘定に何を入れたか?

こりゃやっとられんわ~。

ちょうどいいときに、大ボスからお声がかかった、私のクライアントの方を先に終わらせたいから、オフィスに戻ってきてほしいと言う。
ラッキー!!
残っている仲間に見つけたことを伝えて「後はお願いね!」っと逃げ帰ってきた。

良かったよ,あんなんが私のクライアントじゃなくて~。
今ごろCFOと押し問答していることでしょう。







ブログを少しお休みします

2007-03-12 04:22:21 | その他
アメリカのCPAにとって最も忙しい時期に入りました。
ほとんどの会計監査の締め切りは3月30日で、監査の簡易版であるReveiwの締め切りは4月30日。
これからは毎日9時まで残業、土曜も日曜も働くことになると思いますので,ブログはその間お休みさせていただきます。



硫黄島からの手紙

2007-03-11 04:18:02 | その他
映画「硫黄島からの手紙」を見たい見たいといいながら月日がたち、気付いたらもう今週で上映は終わりになるという。
一分一秒を争うほど忙しい毎日を送っていて、映画どころではないんだけど、この映画だけはどうしても見ておきたいと、頑張っていってきました。

一言で、いやぁいい映画だったよ。
普通アメリカが日本を舞台にしたものを作ると、日本人からしたら「へんなのぉ~」っと思わせるような、アメリカ人が日本に対して持っているイメージをそのまま出しているようなところが見えるんだけど、これは、まるで日本が作ったように偏見などなく、ハリウッド映画だというのを忘れさせるようなものだった。
でも、やっぱりお金の使い方が違うから、戦闘シーンなんかは日本の映画じゃここまでは作れないだろうなっとおもったけどね。

内容も、アメリカが作った戦争映画にいつも出て来る、「アメリカが正義」みたいなのはなく、もっと「個々の人間」を見せるものだったと思う。
敵であれ味方であれ、一人一人には妻がいて母がいて子がいて、守りたい家族がある。
その人が死ねば悲しむ家族がある。そういうところを強調していたと思う。

アメリカは当時の特攻隊や、降伏するより自決するという日本人が理解できなかった。
日本人は、死ぬのを恐れない人間なんだと、自分達とは違うものと考えた。だから殺すことに対する罪悪感も薄く、白人社会で似たような文化を共有するドイツ人にはとてもできなかったようなことを日本にたいしてはできた。

でもこの映画のなかでは、その日本人一人一人が本当に名誉の死を喜んで受けたわけではないことを語っている。
矛盾だらけの戦争で、矛盾だらけの思想を無理やり強要され、家族を想い涙をしながら死んだ一人一人の軍人の姿が描かれている。

今のアメリカは(信じられないけど)戦時下にある。
個々のアメリカ人は多くのイラク人が死んでいることをどう思っているだろう。
『ジハード』などといって命をかけて飛び込んでくる人たちを、同じ人間だとは思っていない。
「そんなに死にたいんだったら、殺してやれ」くらいに思っているかもしれない。

どんな国の、どんな人種の、どんな文化をもつ人でも、家族がいる同じ人間なんだということをこの映画は物語っていたと思う。
映画の中だけではなく、今のイラクでも、外から見るとみんな殉死を誇りに思い喜んで死んでいるようにみえるけど、本当は戦時下の日本であったような思想の強要があり、悲しむ家族があるかもしれないと気付いてほしいものだ。

アメリカが作った戦争映画で、こんなに当時の日本を忠実に再現し、アメリカ的視点の歪曲がなく、真に日本人の立場から描いたものは珍しいと思う。

いい映画だったけど、見た後は気分がくらぁ~くなる。
見ている間も、涙がこぼれてつらぁ~い気分になる。

立ち直るのに数日かかりそう。

地震

2007-03-05 09:39:53 | その他
最近バークレーでは地震が多い気がする。
12月から一月にかけて震度3の地震が数回あった。
カリフォルニアは日本同様地震の多いところ。
日本は沈むプレートなのにたいし、ここはずれるプレート。

先日の夜、親子三人みんなで団欒の時を過ごしていた。
マー君は床に寝そべって線路と汽車のおもちゃで遊んでいる。
そこへ、ガタガタっと小さい揺れを感じた。
「え?地震?」
っといったその時、ブブブンっと大きなのがきた。(震度4だったそうです)
「わ~マー君、お家がゆれたねぇ、地震っていうんだよ」っと何気なしに話したものの、マー君はよほど怖かったらしく、泣きそうな顔をしている。
それから数分間ブランケットにうずくまって動かなくなってしまった。

へぇ~、子供ってこんなに恐怖を感じるんだぁ、なんて夫と関心してしまいました。
まぁ、とは言っても数分もすればすっかり恐怖心などなくなって、元気一杯もとのマー君。
「お家がブンブンブン、お家がブンブンブン。What happened to the house?」を繰り返す。
「地震だったんだよ、地面がゆれたの、だからお家も揺れたんだよ。」と説明するけれど、どうも納得できない様子。

そして自分で納得できる答えを思いついた。
「お家のエンジンがかかったんだよ。お家の船、エンジンスタート!ブルン。」
なるほど面白い発想だ。

その次の日も、そのまた次の日も、3日経っても同じ事を言っているマー君。
CEIDの先生にもグランマにも、近所のおばちゃんにも、
「お家がブンブンブンってゆれたよ。お家の船のエンジンがスタートしたから、ブルルンって揺れたんだよ。」
っと自己分析して出た理由まで加えて皆さんにお話するマー君。

子供の発想とはなかなか面白いもんだ。
っと同時に地面が動くというものは、マー君の理解をはるかに超えているようです。