白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

日本語教室

2010-02-26 13:15:34 | 子供
マー君はこの4月で日本にいれば一年生になる。
それで、4月からは日本語教室に入れようと考えている。

ここは補習校ではない。

日本人駐在人の子が日本に帰っても勉強が遅れないように、世界各国には補習校がある。
日本の教科書を使って、日本からきた先生が教えている。
国によって違うみたいだけど、アメリカの補習校はだいたい土曜日のみで、その土曜日に日本の小学校で習う一週間分を詰め込むんだから、半端な気持ちじゃついていけないらしい。

皆さん曰く、
「親も子も泣くよ。」

でも、日本に帰る予定はないうちの子供にとっては、その厳しさはちょっと行き過ぎとも言える。
国語を教えて欲しいけど、算数・理科。社会までむりやり日本語で詰め込まなくてもいい、そんな家族が増えてきた。

それでできたこの日本語教室。
元補習校の先生がやっているものの、科目は日本語のみ。

家から近いしこっちにした。


補習校が大変なのはうわさでよくよく知っていたけど、日本語教室は、少々日本語が下手な子でも入れてくると聞いてたので、ちょっと余裕をかましていた。

と・こ・ろ・が


「10分程度の簡単な面接をします。」

っと言われていたのに、実際は・・・
まずマー君だけ別室に呼んばれ、じっくり30分、質問・応答、読み・書きのテスト。
そしてその後30分みっちり説教されました。

「絵本を読めませんでした。お子さんに平仮名を教えてないのですか?」
あ~、一字ずつならかろうじて読めるようになったのですが、まだ絵本を読むほどには~~。

「平仮名を全然書けませんねぇ。」
あ~、やっと読みを教えたところで、まだ書くところまでは~。

「平仮名が書けないと、授業についていくのは大変難しいです。
6月までに平仮名は終わって、カタカナが始まり、すぐに漢字にうつります。
今の段階で絵本も読めないのは厳しいのではないでしょうか。」

うっわ~~。これって、思いっきり日本の小学校ベルじゃん。

「日本の教科書を使って、日本の学校と同じペースで進めていきます。」

あっそうか。だとしたら、そうだよねぇ~。
やっとかろうじて一字ずつ読めると言うのは厳しいか。。。

でも、私の日本人友達のお子さんたち、みんな平仮名読めないよ。
マー君読めるだけでもほめて欲しいなぁって・・・甘い?

しかも言われてしまった。

「一年遅らせて、一つ下の学年の子とスタートするというのはどうでしょう。」

え~、そっそれは勘弁してください。
一年遅らせたからといって、家では勉強しないと思うし。


「日本の小学校で毎日習うことを、土曜日だけでやるのですから、もちろん限界があります。それは宿題で補っていくので、親御さんの頑張り次第です。」

あ、やっぱり。

だれよ~、日本語教室は補習校に比べたらそう厳しくないって言ったのは。
めちゃくちゃ厳しいじゃん。

もう脱落しそう。

それで、条件を出された。

「4月までに平仮名を全部書けるようになること。」

それで、始まりました猛特訓。
っというのは嘘。

一日に一単語ずつ練習することにした。

まずは簡単な『くつ』
そして『うし』
そしたらマー君の方から練習したい単語を言い出した。

次は『くるま』がいい。

この調子、この調子。


そう言えば、ちょっと面白かった話。

「マー君、今日は『とり』ね。っで、明日は『あひる』」
「だめだよママ。アヒルは鳥だよ、違うのじゃなきゃ。」

あれ?
あ~、ダブらないように単語を選ぼうと確かにママは言った。
マー君にとっては鳥とアヒルはダブってるんだ。

かわいいな。

っということで、我が家では毎日平仮名の特訓が行われています。
頑張るぞ!!!

忙しいシーズンの到来

2010-02-18 14:23:33 | その他
毎日毎日バカみたいに忙しくて、残業続き。

マー君の一言が心にしみる

「ママ、僕ね、ママとダディーとたい君が大好きなの。
ママとダディーとたい君と僕の4人一緒がいいの。
だから早く帰ってきて。
一緒にご飯食べて、
一緒にお風呂入って、
そして日本語の本を読んで。」

そういいながら抱きついてきた。

ママは涙が出そうだったよ。


私も子供の頃、夜母がいないのはいやだった。

ごめんねぇ~、仕事がどうしても終わらなくて。

この週末も仕事になりそう。とほほほほ。

毎日ドラマ続きで実は書きたいことがたくさんあるんだけど、とにかく時間がなくって。。。

この忙しさは5月の頭まで続く。

子供への体罰

2010-02-03 05:48:44 | アメリカ生活雑感
私は基本的に子供への体罰は反対だ。

子供にだって人権がある。大人にしてはいけないものをなぜ子供にしていいものかっというのが、私の中での理論。

しかるときは、体罰ではなく、できるだけ言って聞かせる。
わーわーと泣き叫んで抵抗するときは、部屋に閉じ込めて少し時間を置き、落ち着かせてから話をする・・・など普段はそのように心がけている。


しかし子育てというのは、理論では説明できないわけです。

朝の時間がないときに、起こしも起こしてもおきないマー君。
むりやりパジャマのズボンを脱がせて着替えさせようとしていると、
足をばたばたして抵抗、その足が私の顔面にぼっこ~~んとあたった瞬間に、
マー君の太ももをぴしゃりとたたいていました。

まだある。なにを言って聞かせていたかは忘れていたけど、
私は真剣に怒った顔をして、マー君の目を真正面から見ながら、
「これはだめでしょ!」っとしかっていると、
私の顔にペッとつばを吐きやがった!!! 

このときも次の瞬間にはピシャリとほっぺをたたいていました。

それから、お風呂にマー君とたい君と一緒に入っていたときのこと、
お風呂がぬるいから熱いお湯をたしながら、私は顔を洗っていたそのとき、
たい君が火のついたような叫び声で突然泣き出してびっくり、
「どうしたの?」と言う私にマー君は知らん顔。
マー君の手には手桶。たい君の背中は真っ赤。
すぐにピンと来た私は、「マー君熱いお湯をたい君にかけたの?」
私と目を合わせず「うん」。
次の瞬間「どうしてそんなことしたの!」っと怒鳴ると同時に頭をバシっとたたいていました。


腕白坊主を育てているのですから、こんなことは日常茶飯事なのです。


しかし・・・それが・・・学校でいじめ撲滅運動みたいなのがあってて、
先生が暴力を受けたりしたら、必ず先生に言うようにと子供たちに言い、
それでマー君は言ってしまったわけです。

「ママが僕を叩くんだ。」っと。


もちろん大変なことに。
『叩く』イコール『虐待』ですからこの国は。
しかも、それを言ったその日に迎えに行ったのはグランマ。
グランマは教室に呼び出され、家庭の事情を尋問され、
それから夫が帰ってきてから夫がグランマの説教を聞くことに。


先生が警察に連絡したら、私は刑務所に入れられることになる。
夫はマー君に謝るよう私に勧め、マー君には「ママはもう叩かないと約束した」と先生に言うように告げる。

ちょっと待った。ばかばかしい。なんで私が謝らなきゃいけないの?
それに「もう叩かない」なんて約束するもんですか。
子育てという現場をねぇ、机上の空論でがたがた騒ぐんじゃないよ!


しかし夫は引かない。
「もうだめなんだよ。体罰に理由はないんだ。叩いたという事実だけで、君は刑務所行きなんだよ。」

だったら刑務所に行ってやろうじゃないの!

ばかばかしい、あぁばかばかしい。


「ママが叩くんだ。」と言ったその一言によって、私がもし刑務所に入ることになったとしたら、それで家族が引き裂かれることになったとしたら、この社会はそれでマー君を守ったことになるの?

後になって、マー君は「自分が悪い子だったせいでママは僕を叩いて、自分が言ったせいでママは連れて行かれてしまった。」っと傷つくことになるんじゃないの?


私は謝りもしなければ、もう叩かないなんて約束もしませんでした。

その次の日、夫は先生と話をしたみたいだけど、いったいどんな内容だったのかは知りません。
まぁ、警察が来ないところをみると、今回は見送りましょうということになったんでしょう。


日本がここまで極端にならないことを祈るわ。