白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

チビも難聴

2012-10-20 20:13:39 | 難聴・手話
いったい何なのでしょう。
私の家系にも、夫の家系にも耳が悪い人なんていないのに・・・。

実は三男も難聴だということがわかりました。

兄ちゃんよりずっと軽いくて、その程度は40デシベル程度。

ず~っと、なぁ~んかおかしいと思ってました。
新生児のスクリーニングテストではパスしたんだけど、
あれもきっと適当なんでしょうね。

さぁ、難聴を疑いだしたのは生後7ヶ月頃からでしょうか。
生後10ヶ月頃にはかなり確信していました。

軽い難聴の場合、親も先生も気付かない場合が多く、
小学生くらいまでわからない場合も少なくないらしいのですが、
私は兄ちゃんが難聴ということで、とくに聞こえにはきをつけていたことと、
兄ちゃんと次男を育てた経験から、聞こえる子と聞こえない子の典型的な違いを知っていたことが
早期発見に繋がったのだと思います。

腹が立つのは、それだけ早く確信していたにもかかわらず、最終診断が今頃になってしまったこと。

私はさっさとABRというテスト(麻酔で眠らせた状態で音を流して脳波を見る)をしたかったんだけど、
この予約を取る前に、普通の耳の検査を2~3回やらされること、
そしてABRは待ち患者が多くなかなか予約が取れないこと。
しかも6月に一度予約が取れていたのに、チビが風邪をひいてキャンセルになって、
・・・と、そういうことを繰り返すうちに今になってしまいました。


難聴を確信していたとはいえ、実際医者に告げられたときは、涙がぽろぽろと流れ落ちました。

五体満足に産んであげられなくてごめんなさい。

でも、お兄ちゃんのときに経験した、立ち直れないほどの絶望感はなかったな。
なぜかというと、兄ちゃんのことで慣れていたからではなくて、
難聴イコール不幸ではないとわかっていたからだと思います。

その子の生き方を決めるのは、その子の性格や考え方や得意分野などであって、
耳が良いか悪いかなど、その子の生き方にはほとんど何の影響も与えないと、
兄ちゃんを8年半育ててきて思うわけです。

たぶん我が家の三兄弟のなかで、もっとも苦労しそうなのは次男。
あの性格じゃぁ苦難の連続でしょう。

来週補聴器が来る。
最新のは水に濡れても大丈夫ならしい。
進化したもんだ。

補聴器が2人。

大丈夫、イケメンだから補聴器してたってもてるわよ。

夫の出張

2012-10-12 23:07:15 | 家族
夫が出張でフィリピンに行った。
2週間不在となる。
もちろんその間、私一人で3人の子供たちの面倒を見ることに。

大変だけど、8歳の兄ちゃんがずいぶんと役に立つようになったから少しはまし。
私がお料理で忙しいときは、兄ちゃんに下二人を連れて近くの公園に行ってもらう。
時々ちびのご飯を食べさせてもらったり、次男の歯磨きをしてもらったり、
一番助かるのは下の二人をお風呂にいれてくれること。

それからグランマも2ヶ月のヨーロッパ滞在から帰ってきて、今のところバークレーにいる。(またすぐにヨーロッパに行くでしょうけど)

グランマも私を気遣っているのでしょう。
「3人も見るのは大変でしょう、明日は予定が入ってないから一人うちで見てもいいわよ。夕食後8時くらいに送ってきてあげるから。」

っと連れて行ったのはうちの兄ちゃん
あっあっあの、兄ちゃんを連れて行かれては困るんですけど・・・。
まぁ、こうなることはわかっていたけどね。
だって、グランマは絶対にチビの世話だけはしてくれない。
産まれてこの方見てくれたのはたった1回30分だけ。
グランマのお気に入りは、やっぱり長男なんですね。

兄ちゃんがいないとなると、夜の我が家は戦場と化します。
チビがお昼ねしている間に、夕食を~なんて思っていたけど、そううまくはいかないもの。
あ~、これこそありがた迷惑。


それが、これだけでは終わらないのです。

夜帰ってきた兄ちゃん、なんか元気がない。
っと思ったら夜中げーげー吐き出した。
30回くらい吐いて、しかも高熱。

下二人の面倒をみてくれるどころか、仕事を増やしても~~~。

いや、そんな愚痴言ってる場合じゃなくなってきた。
本当に高熱。

びびったことに、日本語が何を言っても通じなくなった。
本当だよ。

「マー君、何か食べる?食べれそうなら食べてみたら?」
「え?なに?」

補聴器はつけてません。
だから耳の近くで大声で話しているのに、まったく耳に入ってない。
「食べる?何か食べる?」
「わかんない、なぁにそれ?」

やばい。

「汗かいたでしょ、着替えようか?」
「わかんない、なぁにそれ?」

「さ、お薬飲もうね。」
「わかんない、なぁにそれ?」


日本語だと何度言ってもだめ。
あきらめた母、英語で言ってみました。
す~んなり理解する長男。

びびりまくる母。え?高熱で頭のどこかがぷちっと切れちゃったの?
それとも記憶喪失?
おいおい、ドラマじゃないんだよ。

たぶん、意識がもうろうとしていたのでしょう。
次の日は全然普通に戻っていましたけど、本当にびびった。

なんで、夫がいないときに限ってこうなの?

そして二日後、今度はチビが吐き出した。
や、やばいよ~。
次男に移ったら困るから隔離することに。
もうすでに菌を持っている兄ちゃんにできるだけチビの世話をさせようと思ったら・・・

「大変でしょう、兄ちゃんはうちで見てあげるわよ。」
っとグランマ。

お願いだから兄ちゃんは連れていかんでくれ。

まだまだ格闘は続きそう。