4月に鈴鹿医療科学大学の学長として着任したのですが、さっそく僕に連絡をしてきた学生さんがいました。
彼の名は森大地君。医療福祉学科の4年生です。2011年の東日本大震災の時に、森君は三重大学附属病院の医療チームに交じって東北に足を運びました。その頃、僕は医療福祉学科の救急医療の講義を担当しており、森君の活動のお話を聞き、なかなか感心な学生が鈴鹿にもいるな、と思って、僕なりに励ましてきました。
その後、森君は全国のボランティア活動をしていた大学生たちと知り合うところとなり、福島の学生が中心となって立ち上げた学生による震災支援ボランティアの団体「JASP」(Japan All Students Project)に参加し、今日に至るまで、福島と三重を活動の場として支援活動を粘り強く続けています。
森君は、そのJASPの三重支部の代表であり、東海ブロックの代表もつとめているのです。今は、特に福島産の野菜などについて、まだ根強く残っている放射能の風評被害の解決に貢献しようと、地道な活動を続けています。
今日のブログのタイトルの「はたけんぼの酒」というのは、森君が福島へ支援活動に行き、わざわざ僕のために買ってきてくれたお土産なんです。このお酒は、福島県の「JAすかがわ岩瀬」が、喜多方市の大和川酒造さんにお世話になりながら創りあげたお酒ということで、もちろん放射能についても安全です。僕は、さっそく、飲ませていただきましたが、とってもさわやかな味で、僕の好みに仕上がっていました。
ボランティア活動というのは、熱しやすく冷めやすい活動では本物ではなく、この学生たちの活動のように、粘り強い地道な活動を継続することこそが、ほんとうのボランティア活動なんだということを、僕は森君から教えられました。彼らのいちばんの心配事は、大震災の記憶やボランティア活動が風化してしまうことです。
森君の地元は、鈴鹿医療科学大学の近くとのことですが、卒業後は、彼がこの2年間、ボランティア活動の場としてきた第二の故郷である福島県で就職することを希望しているとのことです。
森君とJASPの皆さんの活動が今後も継続され、「みんなでキセキ起こそうよ!!」という彼らの夢がかなうことを期待し、大いに励ましてやりたいと思います。
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