じゅんこの部屋 

自分探しから始まった幸せへの道・・いくつになっても旬な女性で生きるカギ☆

人と生まれし以上・・・

2009-10-03 07:25:14 | 文学・歴史
嘉納治五郎は、講道館柔道の創始者であり、明治から昭和にかけてスポーツや教育分野の発展に
尽力し、オリンピック初参加を成功に導いた。

その彼に大きな影響を及ぼしたのが、母親の教えと言う。

嘉納家は、兵庫県御影村で、屈指の名家であった。
祖父は酒造・廻船にて甚だ高名があり、使用人が幾人も出入りし、その子供達も屋敷で、治五郎と
一緒に遊んでいたらしい。

おやつの時間になると、母親が、集まってきた子供達に、順番に菓子を与える。
渡す最後は、いつも自分の子である、治五郎だった。
時には、おやつの数が足りなくて、もらえなかったこともあると言う。

その母が、治五郎によく言い聞かせた言葉がある。
「人として生まれた以上、人のために尽くすことを忘れてはなりませんよ」。

幼い治五郎の胸に、母の言葉が深く刻まれたことは、想像に難くない。

「人の為に尽くす・・・」。
なんて奥ゆかしい、誇り高い精神だろう。

自分さえ良ければ、人のことなんて、どうでもいい。
今は、こんな風潮が、残念だが、ある。

子供の頃から、競争社会。勝つためには、他人のことなど構っておれぬ。
人より勝れば褒められて、人の上に立つことが喜びで、自分の利益となれば、目の色変えて
力を尽くす。
そうして、出世街道をひた走る子に、目を細める親はあっても、我が子は常に他人の子より
後回し、身をもって人に尽くす大切さを教える親は、どれほどいるだろう。

治五郎は、柔道の基本理念を「精力善用」「自他共栄」とした。
単なる勝利至上主義ではなく、共に高め合う精神鍛錬を目的としている。
彼はこの理念で教育者としても、多くの人材を育てた。

相手の立場を理解しようとせず、己だけを主張する我利我利亡者の未来は、暗黒の地獄と
教えられる。

「情けは他人のためならず」
親切は決して他人のためではない。
相手も生かし己も生きる、光に向かう自利利他の大道を、人と生まれし限り、誇りを持って
努力して進みたい☆
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2 コメント

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言葉では理解出来ても・・・ (まめた)
2009-10-05 02:51:03
人の為に尽くす。言葉では理解出来ても、なかなか難しいものです。私事ですが、母頑張って病にて看病し、残念ながら他界。今現在は、父親が病。独身だから、父親の面倒はみれますが、自分の時間もかなりなくなりストレスもたまり。そんな私に周りは(親の面倒をみれる事は、有難い事だし、尽くす相手がいる事は幸せな事なんですよ。大変だろうけど、お役目だと思って後悔のないように、しっかりと尽くす事ですよ)と諭してくれました。有難い言葉でした。尽くす相手がいると言う事は、本当に幸せだと思いますし、また、私自身の成長にもなると思ってます。今の気持忘れずに、父親だけではなく、周りの者にも尽くすように、心がけていきたいと思います。私事にて、失礼しました。
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本当にそうですね。 (じゅんこ)
2009-10-05 21:45:11
言うは易し、行うは難しで、よいことと分かっていても、実行に移すのは、
なかなか難しいことです。
まめたさんは、日々実践してその難しさを知らされているのですね。
その中、尽くす相手がいることを幸せとし、成長になると受け止めて
おられる。
凄いなあと感動しました。
誰でもできることではないから、きっと大きな糧と宝を得られるのだと
思います。
元気を頂きました。有難うございました。
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