働く主婦のじゅんこです 

自分探しから始まった幸せへの道・・いくつになっても旬な女性で生きるカギ☆

春よこい

2011-02-24 09:32:24 | 家族
いよいよあわただしく息子が受験に旅立つ朝が来た。

「忘れ物は?」
「ない・・・と思う・・・たぶん」

怪しげな返事に、車から戻って確認すると、机に置き忘れたままの息子の携帯。。。

ため息つきながら、ついでにリポビタンも持たせて、車に乗せる。
車中では、テストに向かう心構えを最後に一節。。。

聞いているのか、いないのか。
駅に着いて、車から降りた途端、「あっ!」という息子の叫び声。
「今度はなに?」と振り返ると、

息子「メガネが落ちた。。。」

「・・・・」
そう言えば、めがねのフレームがバタバタで、うつむいたらすぐ落ちると、以前から聞いていた
のだった。

つまり、受験生の母として心構えができていなかったのは、この私。。。

バタバタの制服ズボンにバタバタのカバン。バタバタの運動靴。そのうえ眼鏡まで。。。

ああ、息子よ。
思えば、今まで文句一つ言わず、親にお金をかけまいと、ここまで気遣っていたんだね。
もしかして、何も気にならない性格なのかもしれないけれど、ぼーとして去っていく後ろ姿が
何とも愛しく切なくなる。

誰も認めなくても、母さんは、みんな分かっているよ。
夜中に寒いお仏壇の前で、一人勤行をしていたこと。そのあと時々腹筋運動していたことも。
お仏飯は、完璧な形に仕上げる特技があることだって。。。

そう、勉強もスポーツも、何をしても光に向かう充実した日々だった。

どんな結果でも、もうそれには違いないから、あとは最後まで気を抜かずにベストを尽くせ。

そうして、小さく見えなくなっていく後ろ姿に、心の中で叫ばずにはおられない。
息子の耐えて忍んだ頑張りに、どうか大きな「春よこい!」☆

今、何時?

2011-02-21 20:24:55 | 世事情いろいろ
近頃は年金支給日に、パチンコ屋に高齢者が集うそうだが、ゲームセンターも日常的な人気
スポットと言う。

中には、開店前から並ぶ高齢者もいるそうだ。

「ここに来れば友達がいる」と、会話や交流を楽しむ目的もある。

確かにゲームで指を使い、会話も弾めば、一人でいるより脳は格段に活性化するに違いない。

一部介護施設では、リハビリにゲーム機を活用していると聞く。

だが、施設の職員から
「参加者はゲーム機を囲んでお祭り騒ぎ。得点を競って盛り上がっています」、と聞けば、
かわいらしいというか、なんとも言えない複雑な気持ちになるのは、私だけだろうか。

一生懸命働いて、いろいろな経験をして、苦労を乗り越え、現役を退いて、老後の楽しみが
パチンコやゲーム。。。

もちろん、他にもゲートボールやカラオケ、観劇やグルメ、旅行などいろいろな趣味もある
だろう。

けれど、そんな楽しみは、どんなに求めても一時的で、続かないものだということを、もう
十分に知り尽くしている年代ではなかろうか。

そうして、体力的に、そんな楽しみすらできなくなる日が近づいていることを、何より衰えた
体が知らせているはず。。。

一生を80年とし、それを一日に換算すれば、60歳の人なら夜6時。
70歳なら、夜の9時。。。

日はとうに暮れている。
夜中の12時まであとわずか。

もう二度と朝のこない最期の就寝を迎える前に、一体何をすればいいのだろう。
残された時間、何に使えば後悔ないのだろう。
パチンコか、ゲームか、それとも。。。

この答えが分からなければ、どんなに恵まれた一生でも、12時の時報と同時に、秀吉が
言い遺した「夢のまた夢」の人生で、はかなく散って終わるだろう。

そんな悲劇の幕切れを直視し、生きている今、人間に生まれて良かった、という生命の
大歓喜を獲ることこそが人生の目的、と教えられたのが仏教である。

いよいよ高齢化社会に突入し、人生の黄昏にさまよう多くの人を見るにつけ、急ぎ仏縁
あれかしと、伝えずにおれない☆

勇気ある道

2011-02-17 10:16:52 | 文学・歴史
明治の実業家の中で、異彩を放つ森村市左衛門という人がいる。

彼は、政府との癒着を嫌い、自分でこつこつためたお金で、外国貿易をし、のちに
ノリタケ・TOTO等の基礎をつくった。

他の政商たちが政府と結託し、今の数十億円の資金をもらって商売して、蓄財した
のとは対照的である。

なぜ森村は安逸に流れず、苦難の道を選んだのだろう。
彼の言葉にその答えがある。

「自分を鍛ふ為めに困難が湧いて来るのじゃと思へば、如何なる困難が来ても少しも
辟易することなく、益々勇気が加はる」。。。

彼は元武具商だが、あえて苦労を求め「人間の名刀」になりたいと願った。
人間も楽に任せると軟弱な鈍刀で終わるが、苦難に鍛えられると香り高き名刀になる。

「政府と結託して富をなしたもの、投機によって一獲千金的に暴利を得たものは、
幾千万の富を集めても砂上の楼閣。狂い咲きの花のようで果実は結ばない」。。。

この信念に生きた森村は、自分だけが一時的に儲ける「一花咲かす」生き方でなく、
国内産業の育成という「果実を結ぶ」あえて困難な道を選んだのだった。

今日も、一獲千金の夢を見て、どうしたら楽に得られるか、宝くじに夢を託すような
生き方をする人が多いのでなかろうか。

欲に逆らい、あえていばらの道に身を置いて、高い目標に向かう高潔な人は甚だ少ない。

誰でもできることでないから、彼のような生き方は、今でも異彩を放つのだろう。

目標を「人格の形成」においてさえ、並大抵の心がけではないのである。

何のために生まれ、生きるのか。
最も大事な、人生の目的を知らされ、その達成に向かう者はいかん。

善因善果、悪因悪果、自因自果の「因果の道理」は、大宇宙の真理。。。

善きも悪きも、蒔いた種は必ず生えると知らされれば、なまけ心に打ち勝って、一歩でも
努力精進せずにはおられない。

姿ある外敵よりも、倒す困難は、内なる敵と教えられる。
最も困難なことにあたる勇気を今日も得て、光に向かう身を感謝して進ませて頂こう☆

真の医療人

2011-02-03 21:54:14 | 医学
ブリの照り焼き、ブリ大根、具だくさんのトン汁に、山菜炊き込みご飯。。。
これが、写真で全部紹介できたらいいのだけれど。

長女の友達を、自宅に招いての会食会。
娘達は、買い出しはして来たものの、何と、食材を家に置いて近くの温泉に行ってしまった。

それを一手に引き受けたのが、サービス精神旺盛な次女。。。

友達3人招待するから、と長女から聞いて、昨夜、8種類の果物入りの生クリームケーキと、
特製のヨーグルトデザートにリンゴケーキ、これらを全部作っていた上に、である。

なんだか、舌を噛む料理ブログになってしまいそうだが、持つべきものは妹、と胸を張って
言えるのは、まさしく長女のことだろう。

歓声を上げて舌鼓を打つ友達の前で、心なしか誇らしげな次女と、影が薄い母。。。

そんな彼女達、友の親が仏教の講師と聞いて、どんな感想を持っているのだろう。

仏教と聞けば、年取ってから聞けばいいもの、若いからまだ聞く必要がない、と思う年頃
である。

かくいう自分もそうだった。

それが、なんと仏教に、ずっと求めていた生きる目的があったとは。。。
知らされた時の驚き、感動は、今も忘れられない。

大切な人の命を預かる医師として、将来生きていく彼女達。。。
医者の使命は、延命だが、命の大切さを知ってこそ、その大切な命を延ばす使命に力が入る
はず。。。

もし、生きる意味を知らず、どうでもいい命となれば、昼夜を分かたず、自分を犠牲にしてまで
延命に力を注ぐ意味は、空中分解するに違いない。

実際、自殺未遂を繰り返し、そのたび病院に運ばれる患者に、徹夜で疲労困憊の医者が、
「死にたい人を、こうまでして延命する意味は何なのか」と、思わずつぶやいたと聞く。

そう、遅かれ早かれ、そういう大問題に向き合う時がきっとくることだろう。

だから、医師として一歩踏み出す今こそ、果たすべき命の尊さを知り、本当の延命の意味を
知る医療人になってもらいたいと心から願わずにおれない。

もし自分が病にかかった時、どんな医師に診て貰いたいかを自身に問うて、この究極の命題に
遠い先でも思い当たることもしあれば、どんなに素晴らしいことだろう☆