ともやの映画大好きっ!

鑑賞した映画の感想やサウンドトラックなどの紹介、懸賞や日々の戯れ言などをのほほんと綴っていこうと思っています。

戦場のレクイエム

2008年12月20日 | 映画(さ行)
(原題:集結號/ASSEMBLY)
【2007年・中国】試写で鑑賞(★★★★☆)


第12回釜山映画祭オープニング作品。
第21回東京国際映画祭特別招待部門正式出品作品。
第17回金鶏百花映画祭で、最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀主演男優賞・最優秀助演男優賞を受賞。

第2次世界大戦後、中華人民共和国建国前夜。人民解放軍と国民党軍の戦いの中で、最も死者が多く、最も熾烈な戦いと言われた准海戦役が勃発する。人民解放軍139団3営第9連隊長グー・ズーティ(チャン・ハンユー)は47名の部下を従え、"撤退のラッパが鳴らされるまで旧炭鉱を死守せよ"という任務を遂行することになる。その場所は、淮海戦役の最前線。圧倒的な数で押し寄せる国民党軍の攻撃に、部下たちは次々と命を落としていく。負傷した兵士が死に際に『ラッパの音が聞こえた』とグーに撤退の進言を遺すが、爆風で耳をやられていたグーはそのまま駐留を決め込む。戦いは終わり、グーだけが生き延びるという結果になってしまった。数年後。グーは、戦場で散っていった仲間たちが"名誉の戦死"ではなく、"失踪者扱い"になっていることを知らされる。仲間たちの名誉を取り戻すために、孤独な真相追求の行動を開始する…。



実はともやって、バイオレンス映画が好きなくせに、戦争映画は大嫌いなんです。
そこにはヒロイズムも格好良さも存在していないから。
だから戦争映画って、今まで本当に数本しか観てません。
なんでこの作品を観たかというと、監督が「女帝-エンペラー-」のフォン・シャオガンだったからです。



…とはいえ、冒頭10数分の戦場シーンは、あまりにリアルすぎて、全編こんなだったらどうしようかと思ってました。
でも冒頭の戦闘シーンが終わったら、別物の映画のような静かで緩やかな時間が流れていきます。
グー・ズーティによる静かな戦い。
仲間の…部下の死体が発見されなければ、部下たちが勇敢に戦って死んでいった証明ができない。
グー・ズーティは変わり果てた戦場跡を、弔った場所を捜して掘り続ける。
途中、韓国兵になりすましてアメリカ兵を欺く…なんてコミカルな場面もあるけれど、こういう静かな…でも胸の奥に熱いモノを秘めた映画って好きだなぁ。

この作品は、わずか3ページの史実に基づいて書かれた短編小説を元にして描かれたらしい。
中国の歴史なんて知らないに等しいから、こういうのもたまにはいいね。

監督はフォン・シャオガン。

2009年1月17日公開
公式HP:戦場のレクイエム


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
フォン・シャオガン (えい)
2008-12-21 11:14:59
こんにちは。

フォン・シャオガンzつて、
あの本国で大ヒットした『ハッピー・フューネラル』の監督。
あれも、ある意味、その時代を切り取っていてオモシロかったです。
で、『わが家の犬は世界一』も
中国批判が…。
そんな監督がいきなり『女帝/エンペラー』。
おいおいチャン・イーモウかよと思ったら、
こんどは歴史を見据えた戦争映画。
一筋縄ではいかない監督ですね。
返信する
一筋縄 (ともや)
2008-12-21 16:33:09
こんにちは、えいさん♪
実はフォン・シャオガン監督作品って「女帝-エンペター-」しか観てないんですよねw。
「わが家の犬は世界一」は、公開当時気になっていたんですけど、結局観られず…。
割と面白い作風の監督みたいですね。
今度いろいろと観てみようと思います~♪
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こんにちは (michi)
2009-01-21 10:24:44
“死守”という言葉が本当に恐ろしいです。
戦争を知らないから尚更なのかもしれませんが、文字通り“死守”。。。 理解したくないです。
映像もすざまじいものでしたし、戦った方々の最後の状況を考えると辛すぎます。
戦争で得るものはないような気がするのですが、
でも、「チェ・ゲバラ」のような革命は別?なのか
色々な種類、状況、視点から“戦い”を観ると、自分で自分の考えがわからなくなってきます。
返信する
戦争 (ともや)
2009-01-21 21:32:28
こんばんは、michiさん♪
死守…死んでも守る。
とはいえ、死んだら守れないから、死にそうになっても逃げるなってことですよね。
つまり死守の命令は、事実上死の宣告に等しかったんでしょうね。

本当に世の中から戦争が無くなりますように。
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