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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

「春との旅」

2010-06-22 | 映画

2010年。監督~小林政広 キャスト~仲代達矢、徳永えり、大滝秀治、菅井きん、小林薫、田中裕子、淡島千景、柄本明、美保純、戸田菜穂、香川照之

ロカルノ映画祭で最高賞に当たる金豹賞を含む4冠に輝いた『愛の予感』など、国際的に高い評価を受ける小林政広監督の最新作。“生きることとは何なのか“をテーマに、終の棲家を探しに出た老人と孫娘の旅を描く。映画作品としては実に9年ぶりの主演を果たす名優、仲代達矢が、人生の最終段階を迎えた主人公を体現。その渾身の演技が忘れがたい

足の不自由な元漁師の忠男(仲代達矢)と仕事を失った19歳の孫娘・春(徳永えり)は、忠男の生活の面倒を見てもらおうと疎遠だった親類縁者を訪ね歩く旅に出る。親族との気まずい再会を経るうちに、忠男はこれまで避けてきた過去と向き合わざるを得なくなる。そんな祖父の葛藤(かっとう)を間近に見ていた春にも、ある感情が芽生えていく

春との旅。…号泣の用意はしていたけど…。
平日のゆっくり鑑賞できてよかったです。
悲しい物語だと思っていたけど、よく考えたら。
じいちゃんは、幸せ者。
人生の最後に。素敵な女性二人から、ずっと一緒に暮らしましょう。って言ってもらえるなんて。。
姉弟それぞれ、人生があって。とっても、切なかったし、厳しさも優しさ。
姉ちゃんがいってた。「生きるってことは、苦しいことだって。」だから、ひとつひとつ、のりこえてきた。
父さんは、かあさんをずっと愛してたんだ。ね。
だけど、ひとつ、すれ違って人生は変わった。
ハルちゃんにはつらいつらいおもいで。
だけど…。
一緒にただ、いてくれたじいちゃんと。これからだって。
ココロの中に生きている。
そうだよね。
はるちゃんの新しい旅立ちを祝福したい。

やっぱり。邦画だなあ。最近は、日本映画のレベルの高さに驚くばかりだ。キャスティングもよかったし。優れた演技。

カメラワークも。寂れた日本海増毛の街並み。東北鳴子温泉街、仙台、様々に姉弟が暮らす街。それぞれの人生。を映し出すのに。充分でした。

じいちゃんがいきなり飛び出す冒頭。グレーの画面に。ハルちゃんの赤いジャケットが映える。命の赤。民宿の部屋の窓。爺ちゃん。そして、お風呂場から「歌う」ハルちゃんを窓の外側から撮すシーン。これとっても味わいがありましたね。

食べるシーンがいっぱいあるけど。豪華民宿のお料理。食堂の丼もの。だんだんお金が無くなって、コンビニ弁当。そして、ラストの夜中のそばまで。生きているかぎり。どんなに辛いときもお腹が空くんだ人間って。

そして、窓を開けるシーン。兄弟みんなが、「寒いだろ!」女性陣は「一日に一度は部屋の空気を入れ換え」って。部屋っていうのは。実のところ…。人の心なんだと思う。すごいなあと思っちゃいました。

奥が深いよ。この映画は、かなり。きた!

 

 



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