ささやかな<日常>に、豊饒な世界を描き出した、再生と希望の物語。
夫婦ふたりで平穏な生活を送っていた関口敏子、59歳。63歳の夫・隆之が心臓麻痺で急死し、その人生は一変した。
8年ぶりにあらわれ強引に同居を迫る長男・彰之。
長女・美保を巻き込み持ちあがる相続問題。
しかし、なによりも敏子の心を乱し、惑わせるのは、夫の遺した衝撃的な「秘密」だった。
世間という荒波を、揺らぎながら漂流していく主人公。
これまでの作品のような犯罪は出てこない代わりに、人々の日々の細部が、丹念につづられていく。
「これから先は喪失との戦いなのだ。友人、知人、体力、知力、金、尊厳。数えだしたらキリがないほど、自分はいろんなものを失うことだろう。老いて得るものがあるとしたら、それは何なのか、知りたいものだ」(本文より)
たったひとりで、老いと孤独に向き合うことを決意する主人公。世間と格闘しながら、変貌を遂げていく敏子の姿は、読む者に大きな希望を与えてくれる。
私たちが生きる、ささやかで儚い日常という世界を舞台で、著者の新たな代表作。
桐野夏生さん、小池真理子、山田詠美…この辺の女流作家は、私が最も苦手のする作家だ。
女のどろどろとした叫びが、のど元から手が出るように描かれますから、あの…。怖い。でもやっぱり読んでおかなくては…。
と女性の深層心理、特にシングルの女性のしたたかさと激しさを、理解するわけです。
特に、既婚者が、他者を思いやる余裕があるというのは、確かに、そうやって、相手のことを考えつつ、常々努力をしているのだと思う。でなきゃ、他人とそうそう暮らせないと思う。
一見おとなしめの、おひとよし、平凡な主婦・敏子に訪れた、様々な苦難は何かしら、誰の身に起こっても不思議ではない日常の物語。
さすがに~。愛人昭子とのやり取りのすさまじさ、うわー。スゴイ。やっぱり、桐野さんだあ~と叫ばずにはいられない。シーンでした。
それにしても、色男塚本「僕はねえ、悲しそうな女の人を見ると、放っておけないんですよ。女の人は、みんなニコニコ笑ってなくっちゃ。女の人は、幸せになる権利があるんです。そのために男は身を粉にして働いているんだから」
あ~このセリフ、危ない。既婚のこういう男は、女の敵だね。
友人栄子の夫婦関係~自分の心の受け皿…。それほどの愛情?
身勝手でもなく権利を主張する出もなく淡々と自分の役割を果たす敏子夫婦。
夫に欺かれていたことも知らず、他人に欺かれることに慣れていない馬鹿正直に暮らしてきたが平気で嘘を吐く世間に翻弄されるのかと悩む敏子。
「知らないことは罪」と夫の愛人に侮辱され愕然とする。
「皆、どろどろとした思いを抱え、それを思わず表に出してしまうから、恥をかいて
それでも生きておるのです。でも、恥に無縁で濃い人生なんて歩めませんよ」妻の死後、寂しさから結婚詐欺にあった今井氏
「女として見る時代は終わった、不満もある、しかし大事な人間。尊敬もしているし、頼りにもしている、失いたくないと思っている。だけど、普段はつい粗末にしてしまう、それが女房なんです。」そういいつつ
「弱い女に騙されてやるのが、男を試すとき」うーんこの心理は分かるようでわからん。それで2千万ですか??
ラスト、敏子の告白も赤裸々…一生懸命に努力しなければ、なかなか信頼関係を築く事ができないような、もどかしい夫婦関係だった。その努力に疲れていたと…。
4人の女友達の心理状態などもとてもリアルな感じですし…。
この手の女性ってものが怖いです。私は…。477ページ…二日で読破…。うぎゅん。
私もドロドロが苦手だわ・・・・
少し脱線ですが・・・
mintちゃんは昼ドラって見ますか?
友達には大好きな人がいて 絶対に面白い!!!
と豪語するんだけれど どうも見られませんな~
見ると面白いのかな?^^;
既婚者が他者を思いやる余裕・・・う~ん なるほど
密に人と暮らしている人って 確かにそうかも・・・と思います
朝のニュースくらいかなあ~。
テレビ見ないから、本読む時間があるよね。
夕食後…。
ゆっくり本を読む時間を大切にしています。
読んだ人から、考えさせられる…。
とコメントあって、
久々の桐野さんでした。
確かmintちゃん 以前にテレビを見ないと言っていたのを思い出しました^^
ふふっ私は見ます
でも ながら・・・・は できないのでいつもついているってことはないけれど お笑い番組は大阪人の性で 見て笑わずにはいられません^^;
あと ドラマを見ることもあるけれど お気に入りは
NHKのプロフェッショナルとそのあとの 爆笑時間???(だったっけな?)
世界遺産と野球も見るな^^
たまに料理やらも見るよ・・・・
あ~テレビっ子だわね@@;