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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

トールモー・ハウゲン「夜の鳥」

2008-10-07 | 児童文学
それからパパは、しばらくの仕事を休むことになった。そして、夜中にふらりと、いなくなってしまう。木靴をはき、ウインドヤッケを着て。近所に行くときの木靴。遠くへ行くときのウインドヤッケ。近くと遠く。いったいどこをさがしたらいいんだろう。そんなときはいつも、あの鳥が、ヨアキムの夜をおおった。ノルウェー文学賞、ドイツ・ユーゲンバッハ賞などに輝く北欧文学の傑作。 北欧の美しい自然を背景に、心の病に悩む父親に . . . 本文を読む

ルイス・キャロル「ふしぎの国のアリス」

2008-09-16 | 児童文学
世界中から愛されているワンダーランド古典 ロマンティックでミステリアスで、ときにはドキッ!とさせられる冒険ファンタジー!これほど女の子の夢と想像力を思い切り自由にはばたかせてくれる物語はない!   このアリスは、装丁買いです。 書店に予約した本が、今日入荷しました。 青い鳥文庫(講談社)から今年新装版が出版され、 挿絵は版画家の山本容子さん。 一生大切にしたいお話を、大好き . . . 本文を読む

湯本香樹実「夏の庭」

2008-09-13 | 児童文学
ひとり暮らしの老人と子どもたちとの奇妙な交流を描いく。世界各国でも翻訳出版され、映画や舞台にもなった児童文学の名作である。アパートの大家のおばあさんと少女のふれあいをつづった『ポプラの秋』や、「てこじい」という異形の老人が印象的な『西日の町』など、死に直面した老人と子どもというモチーフは、著者が一貫して描きつづけているテーマである。子どもだけではなく、幅広い年齢層に支持されている本書は、その原点と . . . 本文を読む

R・L・スチーブンソン「宝島」

2008-08-05 | 児童文学
ジム少年の両親が営む宿屋に、ある日、奇妙な客があらわれた。ほおに刀傷のある船乗りで、彼は船長と呼ばれるようになる。船長の死―そして、のこされた荷物の中から宝島の地図が。ジムはリブシー医師や地主のトリローニさんとともに、宝さがしの航海に出発する。   今更ですが、男の子は読んだ方が多い。本書。女の子の赤毛のアンに匹敵する人気の本だと思う。 こういう本冒険ものを子供の頃に、手にする機会 . . . 本文を読む

ロフティング「ドリトル先生アフリカゆき」

2008-08-01 | 児童文学
「沼のほとりのパドルビー」に住む名医ドリトル先生は,オウムのポリネシアから動物語を習い,世界中の動物たちから敬愛されています.ある日アフリカのサルの国から,ひどい疫病が流行しているから救ってほしいという訴えを受けた先生は,犬のジップたちをひきつれて冒険の航海に出発します.ドリトル先生物語の第1作目   小学校の時に、読んだドリトル先生。全巻は読まなかったけど…。久々に手に取りました。 . . . 本文を読む

あさのあつこ「ねらわれた街」

2008-06-28 | 児童文学
主人公・蘭(らん)は、どこにでもいそうな中1の普通の女の子。その兄の凛(りん)は、料理が得意な高校2年生。蘭がぞっこんなB・F(ボーイフレンド)の留衣(るい)は、やさしくて、とても無口。母の玲奈は、ノー天気で、ドジな自称・ホラー作家。そして、普段は寡黙な漬物博士の父・論平(ろんぺい)さんは磯崎家の大黒柱。――すなわち、この本の裏コードネームは、「らりるれろ探偵家族(ファミリー)」と申します。蘭は超 . . . 本文を読む

「赤毛のアンの」の島で

2008-06-19 | 児童文学
児童書の伝記シリーズですが…。 赤毛のアンを書いたL・M・モンゴメリの生涯について、フリーライターの奥田実紀さんが書いたものです。 赤毛のアンが出版されて今年で100年になります。 モードは、2歳で母を亡くし、厳格な祖母に育てられました。 アンと同じように教師の仕事に就き、苦労をしながら、少女の頃から書く事は生涯続けました。アンのような恋愛にも恵まれず、祖母の死後、牧師と結婚しても、作家と . . . 本文を読む

さとうまきこ「犬と私の10の約束」

2008-03-16 | 児童文学
映画とは、全く関係ない。ゴールデン・レトリバーのバニラとみもちゃんの友情と成長の物語。   みもちゃんは、心優しい何処にでもいる、小学1年生の女の子。 そんな、みもちゃんとずっと仲良く、信頼し寄りそうバニラ。   おしっこのしつけ前に、失敗して洋服にしてしまったり 車酔いで、吐いたり、犬を飼ったことがある人は経験あるよね。 学校で仲間はずれになったときも、 友達 . . . 本文を読む

名木田恵子「air」

2008-02-04 | 児童文学
名門女子校に通う14歳の園村絵亜の閉塞的な日々を破ったのは同級生佐和子との偶然の再会だった。たった5日の家出。完全な自由。初めての恋…。 AOI・レジデンス809号室。ここで過ごした衆介、チヒロとの日々。決して忘れられない私の中に流れる何かが確かに変わった14歳のあの夏の日。十代のみずみずしい人生の一コマを切り取った小説。   名木田恵子~キャンディキャンディの原作の水木杏子さんで . . . 本文を読む

重松清「青い鳥」

2008-02-01 | 児童文学
吃音を抱える中学校臨時教師の村内先生。言葉がつっかえて、うまくしゃべれないけど、授業より大切な事を教えてくれる。 場面緘黙症、ADHD、ナイフで障害事件を起こした生徒、パシリで自殺未遂、父親の自殺遺児、小中高一貫私立校の人間関係、家庭内暴力の環境で育った子供など、学校、社会で起こりうる様ざまな問題を掘り起こし、当事者や、それを取り巻く周りの生徒の感情や、集団心理、行動をとらえている。 重松さん . . . 本文を読む

あさのあつこ「The MANZAI」

2008-01-22 | 児童文学
文化祭を笑いの渦に巻き込んだ『漫才ロミオとジュリエット』から半年、瀬田歩と秋本貴史にとって中学最後の夏がきた。歩は、夏祭りで漫才をやろうと誘う貴史に対し、断固拒否の態度をとり続けている。一方、貴史の幼なじみ・萩本恵菜への思いはつのるものの、進展はない。そんな中、恵菜をめぐってある「事件」が勃発した―。   1巻を単行本で読んで久しぶりに、そういえば、続巻がでているんだと、手に取りました。歩と秋 . . . 本文を読む

重松清「くちぶえ番長」

2007-10-25 | 児童文学
小学四年生のツヨシのクラスに、マコトがやってきた。マコトは、転校早々「わたし、この学校の番長になる!」と宣言し、みんなはびっくり。小さい頃にお父さんを亡くしたマコトは、誰よりも正義感が強く上級生にも立ち向かい、弱い者には優しく、そして友だち思いで、頼りになる女の子です。 マコトとツヨシが駆けぬけた一年間の、決して忘れられない友情物語。   風の又三郎女の子バージョン!! ある日、頭 . . . 本文を読む

バーネット「秘密の花園」

2007-06-24 | 児童文学
光文社古典新訳文庫より、土屋京子訳 100年前に書かれた作品であり、時代背景や、近代、現代の子供観、著者の年譜が巻末に添付されて、訳者の原文に忠実な翻訳の文により、より深く、新鮮に大人の古典文学として興味深く、読むことができた。 梨木香歩さんの裏庭やからくりから草の植物描写も好きですが、英国庭園とヨークシャーのムーア、原野の表現は、実にストレートで飾り気なく、淡々と描写し、読みやすく読者をse . . . 本文を読む

森 絵都「カラフル」

2007-05-20 | 児童文学
人生に絶望し自殺した中学3年生の真が主人公。 神様の抽選という気まぐれによって、下界に舞い戻った真、以前の記憶がないので、客観的に自分を観察し、今までできなかった、素直な行動力で、家族、級友にとけ込んでいく。 とにかく、生きているときにわからなかった職業人としての父の思い、飽きっぽく単純だが、明るく家族を支えていた母の思い、口の悪い兄は、実は、愚図な弟を心配して、不器用な形で、見守っていてくれ . . . 本文を読む

梨木香歩「裏庭」

2007-05-04 | 児童文学
梨木香歩さんの小説は、自然の生命の息づき、生き物たちの共存というものをいつも感じます。 裏庭という、現実世界から隔絶した特別の場所に通じる秘密の鏡。 誰にも行ける場所ではなく、お互いが必要とされ、開かれる道。 ギボウシ、ツリガネニンジン、蔓薔薇、ハニーサックル、アガパンサス、ディルフィニウム、クレマチス、アイビー、水仙、ソメイヨシノ、山桜、黒スグリ、唐松、ユキヤナギ、コデマリ、ヤマブキ、ケイ . . . 本文を読む