東京市場は売り優勢となりそうだ。欧州不安の高まりを背景に欧米株式相場が大幅安となった流れを受けて、リスク回避の動きが強まりそう。ただ、月末恒例のドレッシング買いや日銀によるETF買いの思惑から、売り一巡後は下げ渋る公算が大きいだろう。日経平均は心理的な節目の8500円を死守できるかが焦点になりそうだ。日経平均の予想レンジは8480~8650円。
日経平均は5日ぶりに反落したが、大引けにかけて下げ渋ったところをみると、相場の底入れ感が徐々に高まりつつように感じる。前引け段階でTOPIXの下落率が1%超に達したため、後場は日銀によるETF買いが発動するとの思惑が広がったことが下げ渋った要因だろう。日銀は4月末の金融政策決定会合で基金によるETFの買い入れ枠を1兆4000億円→1兆6000億円に拡大し、従来は1回につき235億円程度の購入額が、足元では397億円に増加している。東証1部の売買代金が1兆円を下回る状況が続いてるだけに、これだけの買い需要があることは相場の下支え要因になるとみて良いだろう。また、日銀が発表した2011年度決算でETFの含み益が847億円にのぼったことをみると、相場急落局面での打診買いが奏功していることもわかる。日本株はバリュエーション面からみて歴史的な安値圏にあるだけに、現状の水準からの下落は押し目買いのスタンスが望ましそうだ。懸念すべきは欧州情勢。為替市場ではユーロ安が進行しているが、主力企業の想定為替レートは、1ユーロ=105円に設定しているケースが多いだけに、足元のユーロ安は業績悪化への警戒感を高めかねない。1月16日につけた1ユーロ=97円を割り込むと、さらに円高・ユーロ安が加速する可能性もあり注意したい。
30日のNY株式相場は大幅反落。スペインの銀行から預金流出の動きが続いているほか、イタリアの入札結果やギリシャの世論調査の結果が嫌気された。ダウ平均は前日比160.83ドル安の12419.86ドルで終了した。ダウ平均は売りが先行した。個人・法人が銀行から預金を引き揚げる動きを続けており、スペイン銀行の預金額は欧州債務危機が始まって以来の水準まで低下したことが明らかになった。また、欧州中央銀行(ECB)が大手銀バンキアの資本増強に対する支援を拒否した模様との報道が流れ、スペインに対する懸念が嫌気された。さらに、イタリアの入札で発行額が目標上限を下回ったことや、ギリシャの世論調査で歳出削減に反対する政党への支持が高まったことなども重しとなり、指数は一時184.29ドル安の12396.40ドルまで下落した。NASDAQは前日比33.63ポイント安の2837.36ポイント、S&P500は同19.10ポイント安の1313.32ポイントで終了した。個別では戦略的な助言役として、JPモルガンなどを起用したことが明らかになったRIMは7.8%下落した。一方、北米と南米事業が堅調なことを背景に通期見通しを引き上げたモンサントは2.2%上昇した。
前日の日経平均は8600円を割り込む場面があったが、大引けにかけて徐々に下げ渋った。欧州不安などでリスク回避の売りに押されたものの、日銀によるETF買いの思惑などで下値では押し目買いや買い戻しが入った。東証1部の値下がり銘柄数は868(全体の51.7%)に達し、規模別株価指数はすべて下落。中国の景気刺激策に対する期待が後退したことを受けて、前日堅調だった資源関連株などが売られた一方、内需ディフェンシブ系が底堅く推移。格上げなどを手掛かりにソフトバンクは商いを伴って上昇した。
日経平均株価は8633.19 -23.89円と小幅反落。一時は5日線(8605円)を割り込む場面もあったが、引けは転換線(8618円)の上まで回復した。RSI(9日)は前日40.1%→32.1%に一歩後退。きょうは転換線の下落トレンドが上値の障害となったが、横ばいに転じるあすは同線を明確に越えてくるかが焦点となる。3/27高値を起点とした下値トレンド継続が基本認識となるが、目先的には反発基調が続く可能性が高い。一方、反発を迎えても、中期の200日線(8971円)は緩やかな下げが続いており、200日線に接する25日線(8992円)処を上限に当面はもみ合い想定とみられる。ただ、今後1ヶ月程度かけて200日前の応答日株価が急速に下落するため、この先株価が大幅に下げることがなければ、200日線はさほど気にする上値抵抗の存在ではない。 むしろ、下げがきつい25日線に抵抗にあいながら下値固めをし、9000円台前半までの戻りが生じる可能性はある。スピードの違いではあるが、足元から急速に反発基調を強めることができれば、一時的ではあるにせよ25日線を越え、6/8あたりに向けて基準線(9094円)まで値戻しとなるシナリオもあろう。3/27高値を起点に右下がりの上値抵抗線までの反発のイメージとなる。変化日は5月30日、6月6日、8日、21日となる。
トレーダーズウエブより
日経平均は5日ぶりに反落したが、大引けにかけて下げ渋ったところをみると、相場の底入れ感が徐々に高まりつつように感じる。前引け段階でTOPIXの下落率が1%超に達したため、後場は日銀によるETF買いが発動するとの思惑が広がったことが下げ渋った要因だろう。日銀は4月末の金融政策決定会合で基金によるETFの買い入れ枠を1兆4000億円→1兆6000億円に拡大し、従来は1回につき235億円程度の購入額が、足元では397億円に増加している。東証1部の売買代金が1兆円を下回る状況が続いてるだけに、これだけの買い需要があることは相場の下支え要因になるとみて良いだろう。また、日銀が発表した2011年度決算でETFの含み益が847億円にのぼったことをみると、相場急落局面での打診買いが奏功していることもわかる。日本株はバリュエーション面からみて歴史的な安値圏にあるだけに、現状の水準からの下落は押し目買いのスタンスが望ましそうだ。懸念すべきは欧州情勢。為替市場ではユーロ安が進行しているが、主力企業の想定為替レートは、1ユーロ=105円に設定しているケースが多いだけに、足元のユーロ安は業績悪化への警戒感を高めかねない。1月16日につけた1ユーロ=97円を割り込むと、さらに円高・ユーロ安が加速する可能性もあり注意したい。
30日のNY株式相場は大幅反落。スペインの銀行から預金流出の動きが続いているほか、イタリアの入札結果やギリシャの世論調査の結果が嫌気された。ダウ平均は前日比160.83ドル安の12419.86ドルで終了した。ダウ平均は売りが先行した。個人・法人が銀行から預金を引き揚げる動きを続けており、スペイン銀行の預金額は欧州債務危機が始まって以来の水準まで低下したことが明らかになった。また、欧州中央銀行(ECB)が大手銀バンキアの資本増強に対する支援を拒否した模様との報道が流れ、スペインに対する懸念が嫌気された。さらに、イタリアの入札で発行額が目標上限を下回ったことや、ギリシャの世論調査で歳出削減に反対する政党への支持が高まったことなども重しとなり、指数は一時184.29ドル安の12396.40ドルまで下落した。NASDAQは前日比33.63ポイント安の2837.36ポイント、S&P500は同19.10ポイント安の1313.32ポイントで終了した。個別では戦略的な助言役として、JPモルガンなどを起用したことが明らかになったRIMは7.8%下落した。一方、北米と南米事業が堅調なことを背景に通期見通しを引き上げたモンサントは2.2%上昇した。
前日の日経平均は8600円を割り込む場面があったが、大引けにかけて徐々に下げ渋った。欧州不安などでリスク回避の売りに押されたものの、日銀によるETF買いの思惑などで下値では押し目買いや買い戻しが入った。東証1部の値下がり銘柄数は868(全体の51.7%)に達し、規模別株価指数はすべて下落。中国の景気刺激策に対する期待が後退したことを受けて、前日堅調だった資源関連株などが売られた一方、内需ディフェンシブ系が底堅く推移。格上げなどを手掛かりにソフトバンクは商いを伴って上昇した。
日経平均株価は8633.19 -23.89円と小幅反落。一時は5日線(8605円)を割り込む場面もあったが、引けは転換線(8618円)の上まで回復した。RSI(9日)は前日40.1%→32.1%に一歩後退。きょうは転換線の下落トレンドが上値の障害となったが、横ばいに転じるあすは同線を明確に越えてくるかが焦点となる。3/27高値を起点とした下値トレンド継続が基本認識となるが、目先的には反発基調が続く可能性が高い。一方、反発を迎えても、中期の200日線(8971円)は緩やかな下げが続いており、200日線に接する25日線(8992円)処を上限に当面はもみ合い想定とみられる。ただ、今後1ヶ月程度かけて200日前の応答日株価が急速に下落するため、この先株価が大幅に下げることがなければ、200日線はさほど気にする上値抵抗の存在ではない。 むしろ、下げがきつい25日線に抵抗にあいながら下値固めをし、9000円台前半までの戻りが生じる可能性はある。スピードの違いではあるが、足元から急速に反発基調を強めることができれば、一時的ではあるにせよ25日線を越え、6/8あたりに向けて基準線(9094円)まで値戻しとなるシナリオもあろう。3/27高値を起点に右下がりの上値抵抗線までの反発のイメージとなる。変化日は5月30日、6月6日、8日、21日となる。
トレーダーズウエブより