東京市場は売り優勢となりそうだ。欧州不安の強まりや円高警戒感などから、リスク回避の動きが続きそう。日経平均は心理的な節目の9000円を割り込むと、先物主導で下げが加速する可能性があり警戒したい。日経平均の予想レンジは8800~9050円。
日経平均は下値めどと目された200日移動平均(9057円)を下回ったことで、心理的な節目の9000円を割り込むのは時間の問題かもしれない。日銀が2月14日にサプライズの追加緩和を実施したことを受けて日経平均は200日移動平均を突破し、その後に騰勢を強めたのは記憶に新しい。しかし、今回は3カ月ぶりにそれを割り込んだことで、下げが加速する可能性も否定できない。直近で200日移動平均を割り込み、相場の転換点を迎えたのは昨年7月末。当時は1万円の大台割れから、8月上旬の金融市場の混乱などを背景に一気に急落し、その後も軟調な展開を余儀なくされた経緯があることに留意したい。大引けに注目を集めていた2つの企業の決算が発表された。まず、1つ目の企業はトヨタ。前12.3期実績は減収減益ながら会社計画を大幅に上回る着地で、今13.3期は大幅増収増益だが市場予想には若干届かなかった。全面安の相場環境のなかで逆行高となる場面があったのは、引け後の決算に対する期待感の証左とみられるだけに、今回の決算をマーケットがどのように評価するか注目されよう。次に2つ目の企業はDeNA。前12.3期は2桁増収増益で会社計画を上回る着地となった一方で、今13.3期見通しは非開示。コンプガチャ問題に対して、システムを順次廃止する方針を表明したが、業績へのインパクトは見積もることができないとしている。大引け前にコンプガチャの全停止を発表したKLabは悪材料出尽し感から買われたが、DeNA株にはどのような反応を示すか注目されよう。仮にKLabのように悪材料出尽し感から大幅高となれば、投資家心理の改善に繋がることもあるかもしれない。
9日のNY株式相場は続落。スペイン銀行に対する懸念やギリシャ政局の混乱が引き続き懸念された。ダウ平均は前日比97.03ドル安の12835.06ドルで終了した。ギリシャ政局の混乱に対する懸念が引き続き残るなか、ダウ平均は売りが先行した。また、スペイン国内銀行が不良債権に対して追加で引当金を計上する規模が十分ではないとの見方や、銀行救済に450億ユーロ程度が必要になる可能性などが相場のセンチメントを悪化させた。さらに、WSJがユーロ圏諸国がギリシャ支援延期の可能性を協議と報じると、指数は一時183.61ドル安の12748.48ドルまで下落した。しかし、8日に引き続き100日移動平均線が意識され、同線割れで押し目買いが入ったほか、EFSFがギリシャへ52億ユーロの融資を決定したことが明らかになると、12ドル安程度まで戻す場面がみられた。ただ、引けにかけては、ギリシャ急進左派連合(SYRIZA)が連立政権の樹立を断念すると、ギリシャ政局の混乱が再び意識され、売りが拡大した。NASDAQは前日比11.56ポイント安の2934.71ポイント、S&P500は同9.14ポイント安の1354.58ポイントで終了した。個別では、東京時間に3月期決算を発表したトヨタのADRは3.1%上昇した。また、ソフトバンクとペイパル事業で提携したイーベイは0.9%高となった。
前日の日経平均は後場下げ幅を拡大し、9000円割れを意識する場面もみられた。欧米株安や円高進行、アジア株安を受けてリスク回避の売りが膨らんだ。東証1部の値下がり銘柄数は1478(全体の88.2%)に達し、規模別株価指数はすべて下落。国際優良株、資源関連株、金融株などが軒並み安となり、相場の下げを主導。決算発表を受けてNTTデータなどが大きく売り込まれたほか、コンプガチャ規制に揺れるグリーも大幅安となった。その一方で、業績回復報道を手掛かりにパナソニックに買い戻しが入ったほか、ホンダ、東芝など主力株の一角が逆行高となった。
日経平均株価は9045.06 -136.59円と反落。5日線(9215円)は100日線(9238円)を下回り、8日連続の陰線。RSI(9日)は前日24.7%→21.3%にやや低下した。終値で200日線(9057円)を下回ったことで、1月後半の高値8900円処や、昨年12月前半の高値8700円処(昨年2月高値を起点に7月高値を通る下値支持線上)まで下値を切り下げる公算が高い。仮に9000円割れがあっても、滞留時間は短いほど底値確認には望ましい。足元から急速に4月のレンジに戻るような動き(例えば新値三本足が陽転する9458.74円超えの引け)でもないと、9500円以上への回復には少し時間がかかると思われる。ただ、週足均衡表の抵抗帯下限(9011円)をサポートに、今週終値ベースで基準線(9195円)まで切り返すことができれば、9300円処の節目クリアが条件とはなるものの、その可能性が再び高まることになろう。変化日は5月15日、30日、6月6日、21日となる。
トレーダーズウエブより
日経平均は下値めどと目された200日移動平均(9057円)を下回ったことで、心理的な節目の9000円を割り込むのは時間の問題かもしれない。日銀が2月14日にサプライズの追加緩和を実施したことを受けて日経平均は200日移動平均を突破し、その後に騰勢を強めたのは記憶に新しい。しかし、今回は3カ月ぶりにそれを割り込んだことで、下げが加速する可能性も否定できない。直近で200日移動平均を割り込み、相場の転換点を迎えたのは昨年7月末。当時は1万円の大台割れから、8月上旬の金融市場の混乱などを背景に一気に急落し、その後も軟調な展開を余儀なくされた経緯があることに留意したい。大引けに注目を集めていた2つの企業の決算が発表された。まず、1つ目の企業はトヨタ。前12.3期実績は減収減益ながら会社計画を大幅に上回る着地で、今13.3期は大幅増収増益だが市場予想には若干届かなかった。全面安の相場環境のなかで逆行高となる場面があったのは、引け後の決算に対する期待感の証左とみられるだけに、今回の決算をマーケットがどのように評価するか注目されよう。次に2つ目の企業はDeNA。前12.3期は2桁増収増益で会社計画を上回る着地となった一方で、今13.3期見通しは非開示。コンプガチャ問題に対して、システムを順次廃止する方針を表明したが、業績へのインパクトは見積もることができないとしている。大引け前にコンプガチャの全停止を発表したKLabは悪材料出尽し感から買われたが、DeNA株にはどのような反応を示すか注目されよう。仮にKLabのように悪材料出尽し感から大幅高となれば、投資家心理の改善に繋がることもあるかもしれない。
9日のNY株式相場は続落。スペイン銀行に対する懸念やギリシャ政局の混乱が引き続き懸念された。ダウ平均は前日比97.03ドル安の12835.06ドルで終了した。ギリシャ政局の混乱に対する懸念が引き続き残るなか、ダウ平均は売りが先行した。また、スペイン国内銀行が不良債権に対して追加で引当金を計上する規模が十分ではないとの見方や、銀行救済に450億ユーロ程度が必要になる可能性などが相場のセンチメントを悪化させた。さらに、WSJがユーロ圏諸国がギリシャ支援延期の可能性を協議と報じると、指数は一時183.61ドル安の12748.48ドルまで下落した。しかし、8日に引き続き100日移動平均線が意識され、同線割れで押し目買いが入ったほか、EFSFがギリシャへ52億ユーロの融資を決定したことが明らかになると、12ドル安程度まで戻す場面がみられた。ただ、引けにかけては、ギリシャ急進左派連合(SYRIZA)が連立政権の樹立を断念すると、ギリシャ政局の混乱が再び意識され、売りが拡大した。NASDAQは前日比11.56ポイント安の2934.71ポイント、S&P500は同9.14ポイント安の1354.58ポイントで終了した。個別では、東京時間に3月期決算を発表したトヨタのADRは3.1%上昇した。また、ソフトバンクとペイパル事業で提携したイーベイは0.9%高となった。
前日の日経平均は後場下げ幅を拡大し、9000円割れを意識する場面もみられた。欧米株安や円高進行、アジア株安を受けてリスク回避の売りが膨らんだ。東証1部の値下がり銘柄数は1478(全体の88.2%)に達し、規模別株価指数はすべて下落。国際優良株、資源関連株、金融株などが軒並み安となり、相場の下げを主導。決算発表を受けてNTTデータなどが大きく売り込まれたほか、コンプガチャ規制に揺れるグリーも大幅安となった。その一方で、業績回復報道を手掛かりにパナソニックに買い戻しが入ったほか、ホンダ、東芝など主力株の一角が逆行高となった。
日経平均株価は9045.06 -136.59円と反落。5日線(9215円)は100日線(9238円)を下回り、8日連続の陰線。RSI(9日)は前日24.7%→21.3%にやや低下した。終値で200日線(9057円)を下回ったことで、1月後半の高値8900円処や、昨年12月前半の高値8700円処(昨年2月高値を起点に7月高値を通る下値支持線上)まで下値を切り下げる公算が高い。仮に9000円割れがあっても、滞留時間は短いほど底値確認には望ましい。足元から急速に4月のレンジに戻るような動き(例えば新値三本足が陽転する9458.74円超えの引け)でもないと、9500円以上への回復には少し時間がかかると思われる。ただ、週足均衡表の抵抗帯下限(9011円)をサポートに、今週終値ベースで基準線(9195円)まで切り返すことができれば、9300円処の節目クリアが条件とはなるものの、その可能性が再び高まることになろう。変化日は5月15日、30日、6月6日、21日となる。
トレーダーズウエブより